立川は、餃子好きの聖地だ。
かつて僕が痺れまくった「ぎょうざ工房」は、残念ながら閉店してしまったが、それ以外にも、素晴らしい餃子店が目白押し。
僕の家から立川までは、少し遠いので、なかなか簡単に出かけることはできないのだけれど、でも、最近は訪問の機会が増えてきた。
そう。
立川には、クイーンファンの聖地、シネマシティもあるからだ。
僕は、これまで、シネマシティでクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」ライブ上映が行われるたびに、餃子店で打ち上げを行ってきた。
「りん屋」「五十番」「さんくみ」…。
どの店も非常にレベルが高く、僕は、「やっぱり立川は餃子の街だ!」ということを実感した。
しかし、まだ僕は立川の全貌が掴めていない。この街には、僕の未開拓餃子店が、山ほどあるのだ。
今回は、そんな《課題店》だった1軒を訪れることにした。
その店は、「日曜休日」「土曜は21時まで」「餃子は売り切れ次第終了」というハードルがあるため、これまで、なかなか訪れることができなかった。
立川でのライブは、おもに週末開催で、かつ、20時過ぎに終わることが多かったからである。
今回も、僕は、その店に行くのが難しいと思っていた。
シネマシティのライブ上映が終了するのは20時25分。しかも土曜日だったため、終了後に訪れても、間に合わない可能性が高い。
やっぱり無理か、と諦めかけていたが、ここで僕は、ハタと思いついた。
《ライブ後》ではなく、《ライブ前》ならば、行けるんじゃないか…?と。
店の開店時刻は17時。ライブ上映が始まるのは、18時25分だったため、1時間以上余裕がある。ならば、可能だ!
ということで、僕は、16時過ぎに立川へ到着。
シネマシティに寄って、上映チケットを確保し、その足で、店を目指した。
その店は、路地裏のわかりにくい場所にあるため、僕はかなり迷ったが、あちこちを右往左往しつつ、なんとか発見した。
ぎょうざ会館、丸山。
ついに僕は、念願だった店に辿り着いたのだ。
僕が到着した時刻は16時40分過ぎ。暖簾こそ出ていたものの、店はまだ開いておらず、《仕込み中》との表示。
この日は、激しい雨だったこともあり、店頭で待っている人はおらず、僕が一番乗りだった。
店頭には、開店時間などを示す案内がなかったため、僕は、「本当に17時に開くんだろうなぁ…。18時に変更されてたりしないだろうなぁ…」と、一瞬大きな不安を抱いた。
ライブの時間を考えると、18時までは待ちきれない。不安の気持ちが募っていく。
しかし、それは杞憂に終わった。
17時になった途端、「お待たせしました」という店主の言葉とともに、店の扉がガラガラと開いたからだ。
やった!
入店。
なんとも言えないレトロな雰囲気で、僕は大いに心が和んだ。
やおらカウンターに座り、メニューを眺める。
メニューは非常に絞り込まれていて、たった10品しかない。
ただ、僕にとっては、それで十分だった。
僕は、とりあえず、枝豆と瓶ビールを頼み、そして、もちろん《メインディッシュ》も注文した。
瓶ビールは、キリンラガー。定番の安心ブランドだ。
僕は、枝豆をつまみ、ビールを飲みながら、しばし、居心地の良さに浸っていた。
レトロな店内の雰囲気もさることながら、そこで流れ続けるB.G.M.が素晴らしかったからだ。
- 少女A
- サウスポー
- さらばシベリア鉄道
- 渚のバルコニー
- 恋人よ
- かもめはかもめ
- セーラー服と機関銃
- ロマンチックが止まらない
など、など、など…。
80年代の邦楽を象徴するような名曲ばかり。今思い出しただけでも、これだけ出てくるくらい、強烈な印象だった。
当時、僕は、これらの音楽にのめり込んでいたので、本当に嬉しかった。いやはや、これを至福と言わずしてなんと言おう。
と…ここで僕はハタと気がついた。
そう言えば、クイーンが参加したライブエイドの開催も、他ならぬ80年代。1985年だったということに。
当時の僕は、そんなことなどつゆしらず、日本のポップミュージック一辺倒だった。
あの頃からクイーンを知っていれば、僕の人生は、違ったものになっていたかもなぁ…。
そんなことをつらつらと考えていたら…僕の目の前に、メインディッシュが登場した。
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