ここ2週間。
僕は、目が回るほどの忙しい日々で、休日も返上続きだった。
しかし、昨日だけは、何とか休めそうな目処がたったため、「ならば、久しぶりにロングランをしよう!」と決意した。
日中は、やらなければいけないことが目白押しだったから、走るならば、やっぱり夜明け前。
ということで、昨日の4時過ぎ。僕はやおら走り始めた。
空は快晴。
前夜、天空にあった月は、既に沈んでいたけれど、金星は眩しく輝いていた。
僕は、久しぶりのロングランと言うことで、ペースを気にせず、クイーンを聞き流しながら、ゆったりのんびり走るつもりだった。
きっと楽しいランになる筈だ、と、思っていたのだけれど…。
甘かった。
寒くて、寒くて、身体が悲鳴を上げてしまったからだ。
天気は快晴で、風がなかったのは救いだけれど、それでも、その寒さは、骨身に染みた。
はてブロランナーには、北海道の方々も沢山いらっしゃるので、たった2℃ぐらいで「寒い」なんて書いていたら、笑われてしまうかもしれない。
北国ランナーの皆さんは、氷点下の状況であっても、皆、元気に走っている。
しかし。
そうは言っても、やっぱり寒いものは寒い。
精神力の弱さがあることは否めないが、それに加えて、体質というものがあるので、どうか許して欲しい。
僕は、「とても寒い」よりは、断然、「とても暑い」方が好きなランナー*1なので、この寒さには耐えられないのだ。
平日の数キロランであれば、身体が悲鳴を上げる前にランは終わっているので、なんとかなるけれど、ロングランとなると話は別。
僕の脳内に、「無理する時期じゃない」「久しぶりだし」「10kmぐらいで十分」などという、甘い囁きが流れ始めた。
しかし、そんな僕に、大きな力を与えてくれたのが、フレディ・マーキュリーの力強い歌声。
素晴らしい楽曲の数々が、折れそうな僕の心を支え、何とか気力で走り続けた。
走り続けていると、だんだん、空の色が変わってきた。
青と赤の美しいコントラスト。天空に輝く明星。
僕の大好きな、心洗われる情景だ。
ただ、悩ましいこともあった。
「夜」から「朝」に変わる、この時刻は、1日のうちで、最も気温が下がる時間帯。
だから、本当につらかった。指のかじかみはピークに達し、足取りも重たくなっていたのである。
しかし、それでも、何とか僕は走り続けて…。
都立城北中央公園に到達。
僕の大好きな公園のひとつだ。
この時点でも、まだ、時刻は6時前であったけれど、園内には沢山の人たちが集まり、体操や運動をしていた。
僕は、その雰囲気に救われて、何とか走り続けることができた。
この公園には、1周400mの陸上競技場がある。
僕はここで、淡々とペースランを行うのが常。
しかし、昨日は、公園に辿り着くまでに、寒さでかなりの体力を消耗してしまっており、気力も残っていなかった。
ということで、トラックに入っても、僕の足取りは重かった。
ここまで僕が走った距離は、まだ17km程度だったけれど、寒さのせいで心が折れそうだったため、秘密兵器を使うことにした。
先日の大阪マラソンで、奇しくも、17km過ぎのエイドに出てきたものだ。
僕は、その美味しさに感激して、自分用のお土産として購入した。
既に家でも何個か食べていたが、ロングランの補給食として食べると、美味しさが格別。
僕は、なんとか元気を取り戻すことができた。
そうこうしているうちに…。
太陽が昇ってきた!
夜から朝に変わる瞬間。天空の主役交代。いやはやなんと素敵なんだろう。
こういった変化が楽しめるので、寒くても、やっぱり夜明け前からのランは止められない。
ということで、何とか3時間走をクリア。
距離もスピードも、特筆すべきものは何もないけれど、寒さの中、3時間、走り続けられたということが、今の僕にとっては、とても嬉しい。
*1:「暑い」よりも「寒い」方が走りやすいことは確かなのだけれど、「とても寒い」となると話は別。だったら、「とても暑い」方がいいw