足柄峠走の素晴らしさについては、昨日のエントリーで詳しく書いた。
だから今回は繰り返さないが、《峠走後》にもお楽しみは待っている。
足柄峠の拠点となるのは、神奈川県の足柄上郡にある山北駅。
都内からそこに辿り着くためには、1時間半以上かかるため、ちょっとした小旅行だ。
そんな旅に出かける以上、やっぱり、旅先での食事を楽しみたいのが人情(?)だろう。
そして僕は、餃子ランナーなのだから、当然、アフター峠走では餃子を食べてきた。
ということで、今回は、アフター峠走にオススメの餃子たちをご紹介させていただこう。
僕は、以前、「足柄峠を走ったら、餃子を食べよう」というエントリーを書いているが、今回のエントリーは、その内容を含めて整理した増補改訂版とさせていただく。
JR山北駅「しみず」
峠走の拠点である「山北駅」から、わずか徒歩30秒。
こんな素晴らしい店があったことに、僕は、何年間も気がついていなかった。痛恨。
とにかく山北駅からすぐなので、電車の発車時刻にあわせて時間を潰せるし、昼の峠走ならば、その前に食事もできる。最高だ。
皮がさくさくで、ニンニクのガッツリ効いた野菜系餃子。下味はあまりついていない感じなので、酢醤油でオーソドックスに食べる。
めちゃめちゃ美味しいってわけではないけれど、僕好みの味だったし、峠走で疲れた身体に効く餃子だと思った。
そう。峠走で疲れた身体に効く。
これがとても重要なポイントだ。しみずならば、峠走を終えてすぐ、帰路につく前に味わうことができる。それも、素晴らしいおもてなしとともに。
この店は、カツ丼もメチャメチャ美味しいのだけれど、いざカツ丼を食べてしまうと、餃子を食べるのがちょっと苦しくなってしまうのが、悩ましいところ。
JR国府津駅「餃子ショップ」
その名は、「餃子ショップ」。
何ともストレートで、しかし、新鮮な響きを持つ店名だ。「餃子」と「ショップ」という組み合わせの語感が、うまく効いている。
東海道線、国府津駅から徒歩1分。
御殿場線の始発駅だから、乗り継ぎの際などに調整しやすくて便利だ。
「餃子ショップ」と謳ってはいるけれど、餃子専門店というわけではなく、どちらかと言えばラーメン屋。
しかし、さまざまな定食や、一品料理も扱っており、とりわけ、餃子が大きな看板料理であることは間違いない。
小ぶりながらも、具がたっぷり詰まっていて、食べ応えがある。
キャベツがザクザクの野菜系。ニンニクがっつり。皮は薄皮で、カリッと焼けていて、具とのバランスも絶妙。
昔懐かしい、昭和の味とも言えなくないが、その、レトロな店名には合っている。
いやぁ、この店の餃子は美味しかったなぁ。
ニンニクがガッツリ効いていて、ビールにも抜群に合うので、疲れた身体が本当に癒やされる。
峠走のついでじゃなくても、国府津まで遠征したいぐらいの餃子だ。
JR松田駅/小田急線新松田駅「丸嶋」
JR御殿場線の「松田」駅は、小田急線「新松田」駅への乗り換え駅となっている。
新宿方面から山北を目指すには、小田急線の方が便利なため、峠走ランナーにとって、ここは重要な拠点。
そんな両駅の近くに、ひっそりとこの店は存在していた。
この店の大きな売りは、餃子の具をたっぷり詰め込んだ「餃子ラーメン」で、マスコミなどでもよく取り上げられるようだ。
しかし、僕は、生粋の餃子を愛している立場なので、そういったキワモノ目当てではなく、焼餃子を食べるために訪れた。
期待値のハードルを上げていたにも関わらず、この餃子は、それに見事に応えてくれた。
ざっくり野菜と挽肉がしっかり絡んでいて、ニンニクもガッツリ効いている。そして何より、皮がいい!
カリカリに焼けた薄皮が、絶妙の食感を醸し出して、具の味わいを際立たせている。
これもまた、僕好みの、ビールによく合うタイプの餃子だった。
餃子がとても美味しかったので、看板料理の餃子ラーメンも注文してみたところ…。
いやはや、これが強烈だった。
1人前以上ある餃子の具が、もやしやニラとともに、たっぷりと麺の上に乗っているため、とにかく凄いボリューム。
まぁ、悪くはなかったのだけれど、ある意味、ネタ的な、出オチ料理なので、1回食べれば十分w
次に訪問するときは、餃子とビールだけでゆったり堪能しようと思っている。
小田急線開成駅「氷花餃子開成店」
乗り継ぎ駅となる新松田から、ひと駅。
開成駅を降り立つと、数分でその店に辿り着く。
小田原の名店、「氷花餃子」の支店、開成町店だ。
2年半前、僕は本店を訪れて、めちゃめちゃ感動したことを思い出す。
僕は、この時も峠走帰りで、前述「餃子ショップ」からのハシゴで訪れたのだった。
本店のある小田原は、国府津からJRで2駅6分なので、山北からでもそれほど遠くない。
しかし、小田急線を利用して東京方面に帰るなら、この支店の方が断然楽だし、便利だ。
ということで、僕は去年、この店を訪れ、そして、もちろん餃ビーを堪能した。
あぁ、旨い。美味しいなぁ。もちもちの皮と肉汁たっぷりのジューシーな具。そして、なんと言っても、羽根のカリカリ感。その三位一体ぶりが、とにかくたまらなかった。
僕は、焼餃子の羽根にはこだわりをもっておらず、「特になくてもいい」派なのだけれど、ここの餃子だけは特別。
美しい《氷花》の羽根は、ビジュアル的に美しいだけでなく、味という点でも大きく貢献しているからだ。
いやぁ、あらためて眺めても、やっぱりこのビジュアルは素晴らしい。
餃界アート部門があったら、入賞は間違いないと思う。
これは、ひとつの芸術だ。
小田急線栢山(かやま)駅「餃子屋」
新松田駅から2駅。開成駅の次の駅。
栢山(かやま)という、超難読名の駅を下りて5分の場所に、その店は存在している。
都内からはなかなか行きにくい場所にあるが、峠走後ならば、30分もあれば辿り着ける。
餃子好きであれば、それを見逃す手はない。
その名もズバリ、「餃子屋」という名の餃子屋だ。
地元ではかなりの人気店のようで、開店前から行列ができているほど。
僕は、峠走を終えてこの店に赴き、カウンター席を確保。しばし、餃子を包む風景などを眺めていた。
待つこと10分程度…。
おぉぉ、旨いぞ!
皮は薄皮で、カリカリ。中には、野菜中心の餡がたっぷり詰まっている。にらとニンニクがたっぷり詰まった、僕好みのタイプの餃子だ。
しかも僕は「ぎんなん入り、ニンニク増量」のスタミナ餃子をチョイスしたので、その力は絶大となっているように感じた。
この店の餃子はとにかく美味しかったのだけれど、そのボリュームが半端じゃないため、僕は焼餃子と水餃子を注文したら、お腹がパンパンになってしまった。
餃子の種類も沢山あるため、今度は是非、《峠走仲間》と一緒に走って、この店の餃子を制覇したい。
小田急線/JR線登戸駅「餃子舗よしだ」
峠走の拠点である山北駅からは、1時間半弱。
新松田駅からでも1時間以上かかる場所にある店を、果たして「アフター峠走」の店と呼べるのか。
甚だ疑問な気はするが、峠走を終え、小田急線で都心方面に戻るのであれば、途中下車してでも寄って欲しい店なので、ご紹介をさせていただくことにする。
駅から10分程度歩いた、住宅街のど真ん中に、この店はいきなり出現する。
しかし、いつも満員の客で賑わう人気店だ。
黄金色に輝く、美しい焼き色。あぁ、またここに来ることができてよかったなぁ、と思う餃子だ。
焼餃子は、カリカリともちもちのバランスが絶妙で、そしてこちらもガツンと生姜が効いている。
そして、噛むごとに、ニンニクの旨味が溢れ出す。生姜&ニンニクが醸し出す、絶妙のハーモニー。最強のスタミナ餃子だ。峠走の疲れが癒える。
小ぶりながらも、パンチ力抜群のスタミナ系餃子。
僕は、このタイプの餃子が大好きなので、本当に気に入っている。
あぁ、こうやって書いていたら、また行きたくなってきてしまった。