足柄峠の麓、山北。
ここには、さまざまな魅力が溢れている。
峠走の出発点であり、ゴール地点でもある、山北鉄道公園には、SLが鎮座。
昔、僕は鉄道ファンだったので、SLの姿を見ると、なんだかとても癒やされる。
だから、足柄峠走では、いつも、このSLに挨拶してから峠を登り、そして、ここに帰ってくると、ホッとするのだ。
そして。SLを超えた少し先には、極楽が待っている。
そう。もちろん「さくらの湯」だ。
足柄峠では、ゴール後にこの温泉が待っていることが、峠走の充実感を倍加させてくれる。
ここ半年ご無沙汰している間に…。
こんなポイントカードができていた。
足柄峠か大野山ルートを走って、さくらの湯を利用すると、スタンプを押してもらえるらしい。
わずか5回の利用で、1回分の2時間無料入浴券がもらえるため、かなりお得なポイントカードだと思う。
ランナー専用のポイントカードということなので、「さくらの湯」近隣の一般常連客に恨まれているんじゃないかと、余計な心配をしてしまうw
まぁ、わずか5回と言っても、遠征ランナーにとって、山北に来るのはなかなかハードルが高いので、それを考えれば妥当なのかもしれないけれど。
温泉でゆったりした後は、素晴らしい定食屋で、美味しい食事と、おもてなしが得られるのも、山北の大きな魅力だ。
…と言っても、僕がその魅力を知ったのは、半年前のことだった。
その店の名は、「しみず」。
山北駅から、目と鼻の先にあるにも関わらず、僕が、ずっと、その存在を見落としていた店だった。
半年前。この店で味わった感動は、今でも鮮明に甦る。
僕は、あの時のおもてなしが忘れられず、必ず再訪しなければ…と思いつつ、峠走から遠ざかってしまっていた。
だから、先週、ようやく訪れることができて、感動もひとしおだった。
店内の雰囲気も、メニュー内容も、あの時のまま。
今回僕が注文したのは、半年前には食べることができなかった、この店の看板メニュー…。
カツ丼だった。
サクサクの衣、分厚い豚肉、濃厚なタレ、ふんわり柔らかい玉子が絶妙に絡み合って、いやはやこれが本当に美味しい。
実に食べ応えがあり、流石は看板メニュー!と言える料理だ。
僕の胃は、それほど強靱ではないため、普通ならば、これで十分と言えるのだけれど…。
餃子だけは別腹w
ということで、僕は、「カツ丼&餃子」セットを大いに堪能した。
餃子は別腹に納めたとはいえ、とにかくカツ丼のボリュームが凄すぎて、食べ終わったあと、結構苦しかった。
歳をとったせいか、最近、僕の胃は、油モノをなかなか吸収しきれなくなっているのである。
一方、この日、僕のランチにつきあってくれた、ラン仲間の若者は、軽々とこれを平らげ、その後、足柄峠走を敢行。
僕が走った時に比べて、さらに厳しい暑さの中、峠を上っていった。
いやはや若いって素晴らしいなぁ…とあらためて思う。
食事後、サービスのアイスコーヒーをいただいたあと、電車の時間までは、まだ少し時間があったので…。
山北駅前の観光案内所に寄った。
僕は、これまでここに入ったことがなかったのだけれど、ラン仲間が推薦、案内してくれたのだ。
この案内所の2階は、「山北町鉄道資料館」となっており、山北駅や昔の鉄道に関する、さまざまな資料が並べられていた。
僕は、ここにこんな場所があるとは知らなかったので、ちょっと驚き、感激しながら、時間を潰すことができた。
峠走のスタート地点にあるSLともども、鉄道ファンの心をくすぐる町だ。
こういったさまざまな楽しみができるから、「山北」足柄峠走はやめられない。
鉄道資料館は、かなり見どころが多かったので、今度峠走に来た時も、また是非訪れてみようと思う。