札幌大通公園から約2km。
地下鉄東西線「菊水」駅から徒歩5分にその店は存在している。
「餃子と麺 いせのじょう」だ。
いやはや何とも渋い店構えだが、この店には大きな特徴がある。
朝からラーメンと餃子が堪能できるのだ。
以前は朝8時から営業していたようだが、現在は30分繰り下がって8時半開店になっている。
札幌市内にいくつか支店があるが、この菊水本店の開店が一番早い。
店内はこんな感じ。
カウンターのみ8席のコンパクトな作り。
僕が入店した時には、先客が2名いて、ちょうど2人ともラーメンを注文しているところだった。
麺の種類も豊富だし、焼餃子だけでなく、水餃子もある。
朝からビールだって飲める。最高じゃないか。
北海道マラソンの翌朝に、この店を訪れることは、出発前から計画済。
当初の予定だと、僕は、この店で2種類の餃子とビールを堪能するつもりだった。
ところが…。
僕は、とてもビールを飲める気分ではなくなっていた。
腰痛があるにも関わらず、北海道マラソンを完走してしまった代償で、それが悪化。
猛烈な痛みに苦しんでいたからだ。
この日は、ベッドから起き上がるだけで10分もかかり、地下鉄の階段を降りるのにも四苦八苦。
正直、店へ向かう途中まで、「こんなことなら、ギリギリまでホテルで寝ていれば良かった。」と思ったほど。
何とか店に辿り着いた時はホッとしたが、この状態でアルコールなんて摂取したら、ホテルに戻れるかどうかもわからない。
ということで、泣く泣くビールは断念。
素直に、餃子とラーメンを食べることにした。
当初はラーメンを頼む予定はなかったので、何を注文するか迷ったが、常連らしき先客2人が、ともに「辛口ラーメン」と注文していたので、僕もそれを注文することにした。
辛口ラーメンは、通常メニューに掲載されておらず…。
期間限定のものだった。
いやはやこれは、かなり辛そうだぞ。
僕は、そんなに辛い料理が得意じゃないのに、勢いで頼んでしまったことをちょっと後悔。
常連の人と違って、僕は初来店なのだから、もっと定番的なものを注文しておいたほうが、無難だったかも知れない。
でも、もう、悔やんでも後の祭り。
唐辛子は、身体を温めてくれる食材だから、腰痛にも効くという説(ホントか?)を信じて待つことにした。
ラーメンのパートナーとしては、「水餃子」を選択。
本当は「焼餃子」も食べたかったのだけれど、焼餃子となると、どうしてもビールが飲みたくなってしまうので、グッと我慢することにした。
まず先に水餃子が出てきた。
自家製のタレがついてきて、ショウガも一緒に添えられていた。
小ぶりながら、しっかりと手作り感が感じられる餃子だ。
そして。
辛口ラーメンが到着。
赤唐辛子のビジュアルが凄い。
その中身がくりぬかれており、スープには、たっぷりと「辛味成分」が溶け出していた。
僕は、一口スープをすすっただけで、その辛さに痺れた。
いやはやこれは辛口だ、激辛だ。
ラーメンと水餃子の共演。
僕は普段、ラーメン屋に入ってもラーメンを注文せず、餃ビーばかりしているため、これは珍しいコンビと言える。
ただ、たまにはこういう組み合わせも悪くない。
僕は、店内ポスターのオジサン気分で、それらを味わうことにした。
餃子は、小ぶりながらしっかりとジューシーで、粗切り野菜と肉の食感もいい。
まさに「手作り」の味。
流石、餃子を店名にあげているだけのことはある。
朝からこんなちゃんとした餃子が食べられることに感激。
腰痛がなくて、僕に余力があれば、焼餃子やビールも注文したいところだったのだけれど…。
それは来年の楽しみとしてとっておくことにした。
とにかくラーメンが辛いので、水餃子を投入してみた。
餃子は優しい甘みも感じられたので、強烈なスープの味を緩和してくれると思ったからだ。
この試みは悪くなく、僕はなんとか最後まで完食することができた。
ラーメン自体はあっさりとして美味しかったので、次回訪問する際は、無難にしょうゆラーメンあたりを注文しようと思う。
…ただ、健康体で再訪したら、ラーメンなしの餃ビーになっちゃうかもしれないけどw