購入当初は、ちょっと後悔していた。
思い切って買ってはみたものの、値段の割にちゃちな気がしたからだ。
とっても薄い筐体の中に、紙幣とカードがコンパクトに収まる。
が…逆に考えれば、機能はたったそれだけ。それなのに、価格が9,900円もする。コストパフォーマンスが悪い気がした。
「薄い財布」との比較。
財布の方は、3年半も使ったので年期が入っているけれど、味がある、と言えなくもない。
「薄いマネークリップ」は、皮の加工が違うのか、ちょっとテカテカしており、その点も安っぽく見える。
うーん、やっぱり「薄い財布」をもうひとつ買った方が良かったかなぁ…と思った。
「薄い財布」は15,000円近くするけれど、値段以上の価値があることは、長年の利用経験で十分わかっていたからである。
開いた状態。
「薄い財布」は、マネークリップの機能に加えて、小銭入れがついていて、お札を止めるポイントも1カ所を多い。さらに、鍵などを収納できる隠しポケットまでついている。
「薄いマネークリップ」に対しては、完全な上位互換のアイテムなのだ。
うーん、やっぱり「薄い財布」アゲインにすべきだったか…。
そんな後悔を抱きながら、僕は、この「薄いマネークリップ」を1週間使い続けて、こう思った。
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最高!
いやぁ、とにかく薄くて軽くて申し分ない。特に、ランのお供としてはパーフェクト、と言ってもいい。
なんと言っても素晴らしいのは、「薄い財布」における、唯一のデメリットをカバーしている点。
その詳細はこのエントリーで書いたのだけれど、ひとことで言えば…。
このカードポケット部分。
ここが、長年の利用でゆるゆるになり、財布からカードが抜け落ちやすくなってしまったことだ。
しかも、財布の側面からカードを取り出す形になるため、常にカードをパンパンに詰め込んでいないと、すぐに財布から落ちてしまう。
僕は、どうにもこれが大きなストレスだった。
しかし、「薄いマネークリップ」ならば、その心配はいらない。
カードポケットが、財布の内側にあるからだ。
これが、「薄いマネークリップ」の最大のポイント。サイドから取り出すよりもカードの視認性がいいし、パンパンに詰め込む必要もない。
むしろ、カード数が少なければ、簡単に取り出せて使い勝手が増す。
いやはやこれが、僕にとっては、想像以上に大きなメリットだった。
「薄いマネークリップ」は、「薄い財布」と違い、小銭入れがついておらず、最初はそれが少し懸念でもあった。
しかし、考え方を変えたら、それもメリットになった。
少なくとも、東京で暮らしている限り、小銭は必須ではない。
街なかのちょっとした買い物はカード類で可能だし、最近は「○○ペイ」が使える店が多いので、スマホがあれば事足りる。
なんだ、小銭入れなんていらないじゃないか!
そう思った。
もちろん、「小銭があったらなぁ…」と思ったケースもあるが、小銭がなければ、ないと割り切ることで、何の問題もないことに気がついた。*1
そして。
小銭を持たない生活を心がけることで、もうひとつ、大きなメリットが生まれた。
ポケットが軽くなる!ということだ。
「薄い財布」には、小銭入れがついているため、僕は、いつも小銭をたっぷり詰め込んでいた。
そう。こんな感じだ。
工夫すれば999円までは綺麗に入るらしいが、なかなかどうして、その工夫が難しく、僕は、いつしかそれもひとつのストレスになっていた。
ならば、「意識して小銭を入れない、使わないようにすればいいんじゃないの?」と思うかもしれない。
しかし、なまじ小銭入れがあると、やっぱり使ってしまうのが心情だし、使わないなら、小銭入れ部分が邪魔に思えてくる。
「薄いマネークリップ」に変えれば、そんな逡巡は不要になって、実にスッキリする。
いわば、小銭入れの断捨離、だ。
特に、ランのお供にしたときの薄さ、軽さは、感動的といえるほど快適。
最初は安っぽいと思った外装も、1週間経ったら、いい感じに思えてきたし、皮なので、使い込んでいけば、もっと味が出てくるだろう。
いやぁ、本当に買って良かった。
*1:最初のうちは、少し不安で、小さいがま口の小銭入れを併用していたが、それも結局使わなくなった。