餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や雑誌の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や将棋の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

スポンサーリンク

日本中のツツイストに伝えたい「波」2021年3月号の珠玉

スポンサーリンク

昨日。

定期購読している「波」が、新潮社から届いた。

f:id:ICHIZO:20210226162917j:plain

「波」は、ゆうメールという形態で、透明ビニールに包まれて送られてくるため、僕は、それを受け取った途端、興奮が抑えきれなくなった。

筒井先生の文字が、伸輔画伯の絵が、表紙に描かれていたからだ。

僕は、慎重に開封して、その中身を確かめる。

f:id:ICHIZO:20210226163133j:plain

これは、永久保存版だ。

前述の通り、その表紙は、筒井康隆先生の自筆の筆跡で、最新作「川のほとり」の冒頭部分を掲載。

それに、筒井康隆先生の愛息である、伸輔画伯の絵が添えられている。

「川のほとり」は、昨年亡くなられた伸輔画伯のことを綴った小説だから、この表紙を見ただけで、僕は心が震えてしまった。

今回の「波」が素晴らしいのは、表紙だけではない。

1月号から続いている《筒井康隆掌編小説館》の最新作、「官邸前」が巻頭に掲載。

f:id:ICHIZO:20210226163350j:plain

いやぁ、これがもう最高に素晴らしい。

タイトルが「官邸前」で、主人公は「総理」だから、現実世界をイメージして読む人が多そうだが、そんな読者に向けて、絶妙なオーバーラップ表現を駆使して描かれる物語。

SF小説として素晴らしいのはもちろん、風刺小説としても冴えまくっている。

10枚程度の掌編ながら、細かいギャグもふんだんに盛り込まれており、僕は、何度も爆笑してしまった。

今号の「波」には、さらに、こんな特別企画まで用意されていた。

f:id:ICHIZO:20210226164132j:plain

筒井康隆先生と、松浦寿輝先生との往復書簡だ。

両先生の新刊に関わる話題を中心に、なんと、10ページも割いたやりとりが掲載されている。

筒井先生の作品群に関する、松浦先生の造詣が実に深くて、僕は思わず唸ってしまった。

いやはや、本当に今号の「波」は、豪華すぎる。

表紙の筆蹟、装画、短篇、そして往復書簡。

筒井康隆先生のファンなら、きっと誰もが心を惹かれる筈だし、ましてや、ツツイストであるならば、入手しておかないと絶対に後悔する。

だから僕は、日本中のツツイストに伝えたい。

品切れになる前に、大至急、これをゲットすべきだと。

今ならば、まだ品切れ扱いになっていないようなので、新潮社に問い合わせるなり、書店に問い合わせて、早急に確保することを強くオススメする。

「波」の価格は、税込100円。

それでも十分安いが、出版社にとって、販促的な意味合いのある誌面となっているため、昔は、大手書店などで、無料入手が可能だった。

しかし最近は、それをゲットしてメルカリなどで売り捌く転売屋が横行したためか、書店での取り扱いが激減。

書店でなかなか見かけなくなってしまった。

僕は、昨年、筒井先生の新作短篇が載った号を入手しようとした際、本当に苦労したことを思い出す。

ただ、この号は、「波」創刊600号記念号という点で人気が沸騰し、その発売日(毎月27日)には、既に品切れになっていたという特別事情がある。

今回の「波」は、今のところまだ、新潮社のHPでも《在庫あり》扱いになっているため、頑張れば入手出来るのではないかと思う。

とはいえ、全国のツツイストが集まれば、あっという間に品切れになってしまうことは必至。

今回の「波」が気になる人は、一刻も早く動くことをオススメしたい。


マラソン・ジョギングランキングへ