僕のランニング人生は、岩本能史先生の存在なくして語れない。
そんな僕の思いは、これまで何度も書いており、ひと月前に、こんなエントリーをアップした。
このエントリーで僕は、岩本能史先生の本( 「違う自分になれ! ウルトラマラソンの方程式」)を古本屋でゲットした件について、詳しく書かせていただいている。
この本は、マラソンの戦術書ではなく、いわば、岩本能史先生の自伝と言えるべき本。
岩本先生が、超過酷なウルトラレースに至るまでの道程、そして、そのレースでのドキュメントが赤裸々に綴られている。
いやはやこれは、実に感動的な本だ。
こんな素晴らしい本、しかも、サイン本を手放す人の気が知れない。
僕は、「サイン本を売るなよ!」と思いつつ、でも、そのおかげで自分が入手できたのだという感激に浸って、エントリーを書いたことを思い出す。
僕がこのエントリーを書いてから2週間以上が経った頃。
突然、サプライズが訪れる。
なんと、岩本能史先生が、ご自身のTwitterで取り上げてくださったのだ。
サイン本を売るとか・・・
— 岩本能史 nobumi iwamoto (@nobumi_iwamoto) 2020年12月30日
頼むよマジで
犯人突き止めてやる(うそw)https://t.co/Xbvv0BlzQU
僕は、この本の第一発見者である責任上、犯人を突き止めなければ…と思っているのだけれど、今のところまだ、その足取りは掴めていない。(先生ごめんなさい。)
サプライズは、これだけじゃなかった。
このツイートが出たのと、ちょうど同じぐらいのタイミングで、僕のブログエントリーに、こんなコメントが寄せられたのだ。
え?えっ?岩本能史先生ご本人?
僕は、まさかこのブログに、岩本先生がコメントをしてくださるなんて思ってもみなかったので、本当に驚いた。
誰かにからかわれているんじゃないかとまで思った。
しかし、コメントの管理画面をみると、岩本先生のものと思われるメールアドレス(ブログには非公開)が入力されていたため、僕は、先生からのコメントであると確信。
お礼のメールを送らせていただいた。
すると…。
なんと、先生から返信が届いた!
コメントだけでなく、メールまでいただけるとは、望外の幸せだ。
何しろ、僕のランニング人生において、尊敬し続けてきた岩本先生から、直接いただいたメールなのだ。
感激せずにはいられない。
そして…。その内容に驚嘆。
こんな素晴らしいメッセージを、僕だけで受け止めるのはあまりにもったいない。
岩本先生の凄さ、偉大さ、素晴らしさを、全国のランナーに伝えたい。
僕は、そんな思いに駆られたので、メール内容のブログ転載許可を岩本先生に依頼した。
そして、先生からご快諾いただいたので、今回、メッセージの一部を書き残しておくことにする。
挑むこと、続けることは素晴らしいことです。
続けてくださいね。
ある頃からきっと、年間5000km走っても1秒さえ縮まらない時が訪れます。
その後、何をどうやっても遅くなる日々が続きます。
このあたりで、僕は胸が熱くなるのを感じていた。
僕は、若い頃と同じくらい走り続けてはいたが、最近は、タイムが落ちる一方だったからだ。
加齢に伴う衰えなので、仕方がないと思いつつ、でも、寂しい気持ちにもなっていた。
しかし、その後に、岩本先生が綴ってくださった言葉で、僕は、自分の考えが間違っていたことを知る。
でも、やめないでくださいね。
遅くてもつまらなくても、続けていることで得られるものは健康な身体です。
自己ベストより一等賞より尊いものです。いずれ訪れるであろう下山道こそ、ランニングの醍醐味です。
いやぁ、なんという素晴らしい言葉だろう。
これまで僕は、岩本先生の著書から教えていただいたトレーニング方法のおかげで、成長させてもらったし、自己ベストも達成できた。
岩本式練習メニューはとても厳しかったけれど、それをこなしたからこそ、達成できた夢があった。
だから、夢を叶えるのが困難になってきた今、僕はちょっと落ち込んでいた。
でも、岩本先生は、そんな僕にも、優しい光を与えてくれた。
下山道でこそ味わえる、ランニングの醍醐味…。
そう考えると、僕は、気分がとても楽になった。
僕は、ランナーとして、たぶん、下山道に入っているのだとは思う。
でも、まだ諦めきれていない気持ちもある。
目標の山は低くなったが、自分なりにはまだ上っていきたい。
これまで、何度も何度もお世話になったマラソン練習帳。
「サブ3.5」メニューをこなすのは、もう難しいかもしれないが、「サブ4」メニューならばついていける、筈。
僕は、僕なりに、毎日コツコツと走り続けていこう。
もしかすると、今の僕では、メニューをこなしきれず、目標も達成できないかもしれない。
でも、それならそれでいい。山を降りればいいだけだ。
ランニングの醍醐味を味わいながら、走り続けていこうと思う。