NYRRとは、New York Road Runnersの略。
ニューヨークで開催される大会の主催団体であり、NYRRの存在なくして、ニューヨークシティマラソンは語れない。
バーチャルレースにおいても、このNYRRが取り仕切っており、専用のVR(Virtual Racing)アプリも用意している。
今回の、バーチャルニューヨークシティマラソンにおいて、僕は、このアプリに大いに救われた。
僕は、このレースに参加するにあたり、スタート地点をお台場のレインボーブリッジと決め、その遊歩道入口から走り始めた。
それと同時に、僕は、このアプリにおいても、スタートボタンをクリック。
キャプチャを撮り損なってしまったが、スタート3秒前からのカウントダウン表示も出てきて、ちょっと興奮してしまった。
スタート地点のVirtualマップ。
僕は、これからヴェラザノ=ナローズ橋を渡ってブルックリンに向かうところだ。
実際は…。
レインボーブリッジを渡って芝浦へw
スケールが違うような気がしないでもないが、一応、「海を渡る」ということでは共通だ。
このバーチャルマップは、僕が走っていく距離に合わせて変動していく。
僕は、信号でストップさせられるたびに、iPhoneの画面を確認し、そして、興奮していた。
10マイル過ぎ。
バーチャルレースは、イースト・リバー沿いに進んでいく。
リアルの僕は、本八幡を超えて、上北沢方面へ。
もはや、「ニューヨークシティ」っぽさは皆無だw
しかし、それを救ってくれたのが、アプリから流れる「音」だった。
このアプリでは、1マイル毎に、走行距離を知らせるアナウンスが入るのけれど、それだけの機能じゃない。
随所において、リアルのニューヨークシティマラソンを彷彿させるような音を流してくれるのだ。
スタート時は、B.G.Mや大歓声、アナウンスで僕を送り出してくれたし、5Kや5マイルと言った節目の距離では、励ましのアナウンスを届けてくれる。
10マイル地点では、まさに、ニューヨークの中を走っているような喧噪やアナウンスを延々と流し続け、僕を鼓舞してくれた。
これがどれだけ力になったことか。
僕は、こういった音を聞くのが楽しみで、走り続けられたと言ってもいい。
ブロンクスから再びマンハッタンへ。
35km近く走ってきているので、身体は相当疲れているが、バーチャルレース的には、セントラルパークが迫っているので、ここが頑張りどころだ。
現実の僕は、多磨霊園を抜けて、武蔵野を淡々と北上。
ニューヨークシティマラソンに合わせるなら、せめて、フィニッシュ地点を公園にするべきだったような気もするが、それらしきものは見当たらない。
セントラルパーク内へ。
アプリでは、26マイルを超えたあと、「もうすぐゴールだ!ガンバレ」というようなアナウンス(意訳)と、凄まじい大声援が、僕を後押ししてくれる。
現実の僕は…
なぜか立川通りw
セントラルパークとは似ても似つかない雑踏の中を走っていたのだけれど、アプリがもたらしたアナウンスと大声援は、僕を、夢の仮想世界に連れて行ってくれた。
そして…。
ゴールイン!
それとともに、お祝いのアナウンスも流れ、僕のバーチャルレースも終了した。
リアルコースはこんな感じ。
スタート地点が「橋」だったという以外は、全く共通点が見られないレースになってしまったが、これは、僕の計画通りだった。
東京とニューヨークでは、環境が全く異なるのだから、同じようなコースを作れるわけがない。
コースはまったく違っても、僕には、VRアプリがついているから、きっと、それで満たされる筈。
そしてまさしく、その通りに、いや、それ以上に、このアプリは素晴らしかった。
まさに、これぞVR。
バーチャル《リアリティ》を感じさせてくれる、レーシングアプリだ。
こんな楽しみ方ができるなら、バーチャルレースも悪くない。
よし。
NYRR主宰の、他のバーチャルマラソン大会も走ってみよう。