その物語が完結したのは、もう40年も前なのに、今も尚、その輝きを失っていない。
沢木耕太郎先生の「深夜特急」は、旅好きにとって、永遠のバイブルだ。
僕も若い頃、この本に嵌まりまくったことを思い出す。
その後僕は、文庫本を実家から回収し、電子書籍版もゲットして、手元に揃えた。
あぁ、懐かしの「深夜特急」群。
僕は、その表紙とタイトル、地名を見ているだけで、胸が熱くなる。
少なくとも十数回は読み直している筈だが、未だにその感動は色褪せない。
僕は、若い頃、この本に感化されてアジアの街を放浪したので、この本を読み返すたび、あの頃の記憶が甦ってくるのだ。
それぐらい、僕にとって特別な存在であるこの本に、衝撃のニュースが飛び込んできた。
この4月から、TBSラジオにおいて「深夜特急 オン・ザ・ロード」という朗読番組がスタート。
注目の《読み手》は、なんと、超人気俳優の斎藤工さんだと発表されたのだ。
TBSラジオ 朗読・斎藤工 深夜特急オン・ザ・ロード | TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~
僕は、ちょっと意外な気がしたのだけれど、その経緯を知って、さらに驚愕。
「深夜特急」著者の沢木先生が、斎藤工さんの声に惚れ込み、「斎藤さんがやってくださるなら、番組にすることをOKします」と言い、それで決定したのである。
沢木耕太郎先生は、斎藤工さんと一緒に、番組発表の記者会見にも出席。
沢木先生がこういった場に出てくることは非常に珍しく、なんと、二十数年ぶりとのこと。
それぐらい、この朗読に期待しているということなのだろう。
僕は、斎藤工さんの大ファンというわけではないが、確かに、その独特の低音ボイスは魅力的。
沢木先生が惚れ込んだ声で、あの不朽の名作がどのように語られるのか。実に楽しみだ。
TBSでの放送終了後は、amazonオーディブルに収録されることも決定している。
amazonオーディブルは、会員になると《読み放題》特典がつく。
「深夜特急」シリーズも、もちろん、読み放題に含まれる予定だ。
僕はいったん退会してしまったのだけれど、これを機会に、また登録してみようかとも思っている。