桜は、春の絶対王者だ。
他の季節では、全くと言っていいほど話題にならないのに、花が咲く時期だけは、季節の話題を独占してしまう。
まさに、この時期最大の風物詩と言っていい。
桜の花は、いざ咲き始めると、あっという間に散っていく。
満開となってからは、ほんの1週間程度しかもたない。
しかし逆に、「ほんの短い期間しか楽しめない」というのが貴重。
だからこそ、単に花を見るだけじゃなくて、「桜を見ながら食べたい、飲みたい」という習慣(というか、何と言うか…)も生まれたのだろう。
屋外で堂々と飲むことの《理由付け》になっているだけのような気もするのだけれど、まぁ、それもまた日本の風物詩として定着していた。
ただ、ここ数年は状況が激変。
2020年春。
突然襲来したコロナ禍に伴い、花見宴会の自粛が要請された。
この時はまぁ、残念だけれど仕方ないという思いもあった。
それがまさか3年間も続くと思わなかったけれど…。
今年は、ようやくその潮目が変わった。
3月初旬。
東京都は、都立公園でのシートを広げての花見について、4年ぶりに自粛を求めない方針を決めたからだ。
待ち侘びていた人は多いだろう。
僕は、まだ桜の蕾が残っている先週、石神井川での花見ランがてら、都立飛鳥山公園に出かけてみた。
この公園も、都内では桜の名所として知られるが、ここ数年は宴会自粛となっていた。
いったい今年はどんな状況になっているのかと思ったら…。
すっかり昔の情景に戻っていたw
みんなやっぱり桜が(いや、外で飲むのが)好きなんだなぁ。
3月22日。
東京の桜が満開となった。
平年より9日早く、2021年などと並んで史上2位タイの早さとのこと。
今年の冬は、そんなに暖かかった印象はないのだけれど、3月に入って以降、急激に気温が上がったので、開花も早まったということなのだろう。
ということで、今週末は、絶好の花見日和、宴会日和となる筈だったのだけれど…。
昨日は朝から冷たい雨。今日も、朝から雨が降ったり止んだりの1日となる予報で、およそ花見宴会には適さない状況となってしまった。無念だ。
花を見ながら「飲む」ことはできなくても、「走る」ことなら問題ない。
僕は(一応)ランナーなのだから、花見ランができればいいじゃないかとは思うけれど、でも、やっぱりどうせなら、満開の桜の下で走りたい。
雨に濡れて、散りゆく花びらを踏みつけながら走るのは、やっぱりどうにも悲しいからだ。
来週末まで、なんとか桜の花がもってくれること、そして、来週末こそはいい天気になることを祈りたい。