10月4日の先行セールで幕を開けた「Amazonプライム感謝祭2025」が、いよいよフィナーレを迎える。
泣いても笑っても、今日、10月10日の23:59で終了だ。
僕は、先行セールの時からウォッチだけは続けてきた。
お気に入りのイヤホン3種が過去最安値になっていたことなど、お買い得商品を見つけては唸っていた。
それも今日が最終日。
眺めれば眺めるほどお得な商品ばかりで、どうにも満載で目移りするけれど、ここで焦って“ポチる”か、それとも冷静に“待つ”か――。
そう。
来月末には、年末恒例のブラックフライデーセールが控えている筈なので、「待つ」という選択肢もあるのだ。
今日はその点について言及してみたい。
- プライム感謝祭とブラックフライデーセール
- 2024年の実績から見た「ブラックフライデーセール」の位置づけ
- “必ず安くなる”とは限らない理由
- 賢い買い方の指針 ― “感謝祭で押さえ、ブラックで狙う”
- 2024年の他社ブラックフライデー開催スケジュール
- まとめ ― 助走と本戦への取り組み方について
プライム感謝祭とブラックフライデーセール
Amazonでは、ここ数年、この2つの大型セールを“二段構え”で運用している。
プライム感謝祭はプライム会員限定の秋セールで、 いわば「年末商戦前の前哨戦」だ。
年々規模やセール期間が拡大しており、前哨戦というにはスケールが大きすぎる気もするけれど、位置づけとしてはあくまで助走(あるいはプライムセールの補完)だと思う。
一方のブラックフライデーは、Amazon全体の年間ピークセール。
世界中で展開され、楽天市場・ヨドバシ・ビックカメラ・Yahoo!ショッピングなど、 競合も一斉に参戦してくる“本戦”である。
両者の特徴をざっくりまとめると、こんな感じになる。
| 項目 | プライム感謝祭 | ブラックフライデーセール |
|---|---|---|
| 開催時期 | 10月上旬 | 11月下旬 |
| 対象者 | プライム会員限定 | 全顧客対象 |
| 目的 | 会員還元・囲い込み | 年末商戦・在庫処分 |
| 主力ジャンル | 日用品・Amazonデバイス・食品 | 家電・ガジェット・PC・大型家電 |
| 他社との関係 | Amazon単独開催 | 他社セールと同時開催(価格競争) |
プライム感謝祭 → 既存会員向けの「還元&囲い込み」セール
ブラックフライデー → 全顧客対象の「年末最大決戦」
つまり、目的が違うのだ。
前者は“絆を深める”セール、後者は“数字を叩き出す”セールなのだと思う。
2024年の実績から見た「ブラックフライデーセール」の位置づけ
では、実際に昨年(2024年)はどうだったか。
各種セールデータを見ると、プライム感謝祭の平均値引き率は約18%。
一方、ブラックフライデーはそれを上回る約25%に達したという報告も出ている。
この差は決して偶然ではないだろう。
その理由はいくつか考えられる。
- 競合が一斉に値下げを仕掛ける時期だから
ブラックフライデー期間は、楽天・Yahoo!・ヨドバシなどの競合サイトも、同時期にセールを行う。
AmazonはAI価格調整を駆使し、他社価格に追随・対抗するため、自然と値引きが深くなる。 - 在庫処分フェーズに入るから
メーカー側も年末在庫を整理したいタイミング。 旧モデルや余剰在庫を中心に、ここで一気に放出する。 - タイムセール合戦の激化
ブラックフライデー中は、「数量限定」「本日の目玉」などの瞬発型セールが多発。 タイミング次第で、感謝祭よりさらに5〜10%安く買えることもある。
“必ず安くなる”とは限らない理由
但し、ブラックフライデーまで待つのが「正解」とも言い切れない。
特に注意すべきはこの3点だ。
- 在庫切れリスク
人気のApple製品、Switch周辺機器、Anker製品などは、感謝祭で売り切れると再入荷しない可能性がある。
ブラックフライデーを待った結果、「安くなったけどもう無い」が一番悔しい。 - 値下げ余地が小さい商品もある
Fire TV Stick、Fireタブレット、KindleなどのAmazonデバイス)は、感謝祭で既に“限界価格”。
ブラックフライデーでも同価格、あるいはわずかしか下がらない可能性がある。 - 発売間もないガジェット
例えば発売間もないガジェット類は、ブラックフライデーでもほぼ値下げされない可能性が高い。
もしもタイムセールになっているのなら、欲しいタイミングで買っておいた方が吉。
つまり、「どのタイミングで買うか」は商品ごとに判断が必要なのだ。
賢い買い方の指針 ― “感謝祭で押さえ、ブラックで狙う”
僕のおすすめ戦略は、次の通り。
- 感謝祭で買うべきもの
→ 日用品、食品、サプリ、Amazonデバイス、在庫限りのセール品 - ブラックフライデーで狙うべきもの
→ 家電、ガジェット、PC周辺機器など
感謝祭で「生活圏」を整え、ブラックフライデーで「欲望圏」を攻める。
これが、コスパと満足度を両立させる最適ルートではなかろうか。
2024年の他社ブラックフライデー開催スケジュール
ちなみに昨年(2024年)の主要ECショップはこんな感じだった。
| ショップ | 開催期間(2024年) |
|---|---|
| 楽天市場 | 11月21日〜27日 |
| ビックカメラ | 11月16日〜29日 |
| ヨドバシ.com | 11月23日〜12月1日 |
| Yahoo!ショッピング | 11月28日〜30日 |
| Amazon | 11月29日〜12月6日 |
(※日程は昨年実績ベース。今年度の開催時期は変動の可能性あり。)
タイミングでいうと、Amazonは「最後発」での参加。
ただ、そのぶん他社の値付けを十分に踏まえて、思い切った値下げを行っていた印象がある。
つまり、ブラックフライデーでは「Amazon同士」ではなく「業界全体の値下げ合戦」が起きているのだ。
まとめ ― 助走と本戦への取り組み方について
プライム感謝祭とブラックフライデー。
この2つのセールをマラソンにたとえるなら、感謝祭はウォームアップであり、ブラックフライデーは本戦レースだ。
助走で体を温めずに本番を迎えると、動けない。
しかし、助走で全力疾走したら本番で息切れする。
だからこそ、それぞれの特徴を踏まえて取り組むことが重要。
感謝祭でペースを掴み、ブラックフライデーで底値を狙う。
それが、2025年のAmazonセールを制するための、最もスマートな戦い方だろう。
今夜23:59までが、2025年プライム感謝祭のラストスパート。
ブラックフライデーという“本戦”を見据えつつも、今日という“助走”をどう走り切るかが、勝負の分かれ道だ。
…などと偉そうに書いている僕は、ろくに走れていないんだけど(汗)


