3月9日午前0時。
JAL史上空前のキャンペーンは、鳴り物入りで始まった。
それは、先行して行われていたANAのキャンペーンを大きく凌ぐ、国内全路線一律6,600円という、超破格キャンペーンだった。
このセールは、JALスマイルキャンペーンの一環、目玉として企画されたもの。
それだけに、JALとしても、相当気合が入っていた筈だ。
しかし…。
サーバーへのアクセス集中により、セール予約ができないばかりか、通常のチケット販売にも多大な影響が発生。
発売初日の昼、早々に中止が決定した。
スマイルキャンペーンという名称が皮肉に思えてくるような、笑えない事態になってしまった。
JALは、公式Webサイトで、中止についてのお詫び文を掲載。
JAL | 【お詫び】JAL Webサイトへの接続障害に伴う「JALスマイルキャンペーン」国内線航空券タイムセールの販売中止について
このお詫び文には、「お客さまからのご期待に少しでもお応えできる新たなプロモーションを展開できるよう検討」と書かれている。
キャンペーン再開については触れず、「新たなプロモーション」と書かれていることから、僕は、てっきり《安全策》をとるものかと思っていた。
再度同じような問題を引き起こしたら、JALにかかるダメージは半端じゃない。
だから、「お得感は薄れるが手堅い」キャンペーンでお茶を濁すのだろう。
そう考えていた。
しかしどっこい、JALは、意外にも強気だった。
同社代表取締役社長の赤坂祐二氏は、昨日の記者会見で、このように語ったのだ。
これだけの皆さんにご期待いただいたキャンペーンなので、万全を期してリトライしたい。もう一度チャンスをいただきたい。
おぉ。堂々たる再開宣言だ。
会見では、前回のトラブルについて、「セール時のアクセスを40万人と想定していたところ、倍以上の100万人のアクセスが殺到した。」という説明がされている。
想定外のアクセスが集中したため、サーバーがダウン。
通常の予約さえも行えなくなったため、やむなくセール中止に至ったとのことだった。
同じ内容でセールを再開するとなると、今度は100万人どころではないかもしれない。
前回のトラブルが大きなニュースになったことで、さらに注目度が高まる筈だから、前回の倍、200万人がアクセスするような事態も想定される。
心配性の僕は、再度「想定外のアクセストラブル」が生じるのではないかという危惧も抱いてしまう。
しかし、社長自らが《万全を期してリトライ》と述べている以上、そういった点も予測した上で、十分な対策を講じていると考えてよいのだろう。
JALは、傷ついたその翼を癒やし、汚名返上、捲土重来できるだろうか。
4月中にも再開できる見込みということだから、正式発表を楽しみに待ちたい。