ようやく、やっと、過ごしやすい陽気になってきた。
今日の東京地方は、なんとか天気も回復し、待望の秋晴れだ。
僕は、四季の中でもっとも秋が好きなので、本当に気分が和む。
そんな秋は、もっぱら「○○の秋」と呼ばれることが多い。
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋、収穫の秋…。
本当にさまざまな「○○の秋」が存在する。
それに対して、「○○の春」「○○の夏」「○○の冬」なんて言葉は、僕は、ついぞ聞いたことがない。
しかし、なぜ秋だけ、「○○の秋」という言い回しが存在するのだろう。
疑問に思った時は、AIに聴いてみるのが迅速、簡単。
ということで、ChatGPTに尋ねてみたら、あっという間にこんな回答が返ってきた。
「○○の秋」という表現が、他の季節(春・夏・冬)よりも目立つのには、文化的・心理的な背景がある。以下に整理する。
🌾 1. 出発点は「実りの秋」
秋は古来「収穫の季節」。
稲や果物、穀物が実ることで生活の基盤である「食」が豊かになり、「実りの秋」「収穫の秋」という核のイメージがまず定着した。
これが他分野へ比喩的に拡張され、さまざまな「○○の秋」を生んだ。
🍁 2. 快適な気候で活動がはかどる
猛暑と厳寒のはざまにある秋は、最も行動しやすい季節である。
気温・湿度が落ち着き、身体的・心理的に「何かを始めやすい」。
その結果、「食欲の秋」「スポーツの秋」「読書の秋」「芸術の秋」など、行動を後押しする表現が広がった。
🏮 3. 行事・文化が集中的にある
収穫祭、お月見、紅葉狩り、文化祭や体育祭など、秋には体験・鑑賞・発表の機会が集中する。
行事が人々の意欲と感性を刺激し、「何をするにも最適な季節=○○の秋」という構文がさらに強化された。
📖 4. 文学的イメージの後押し
近代以降の文学・詩歌は、もののあはれや感受性を「秋」と重ねる表現を多用した。
情緒豊かな季節イメージが、読書・芸術といった知的・感性的活動を結びつけ、「読書の秋」「芸術の秋」の定番化を後押しした。
🌙 5. 他の季節との対比
季節 主なイメージ 表現の傾向 春 始まり・芽生え・出会い 「春の訪れ」「新生活」など情緒中心で抽象度が高い 夏 情熱・祭り・旅行 具体的イベント中心で「○○の夏」は限定的 秋 成熟・収穫・穏やかさ 行動と感性のバランスが良く「○○の秋」が万能に機能 冬 静寂・休息・内省 静的表現が多く、行動喚起の語は少なめ ✅ まとめ
「○○の秋」が定着したのは、実り(豊かさ)、快適な気候(行動)、行事の多さ(感性)の三拍子がそろい、文学的イメージにも支えられたからである。
なるほどねぇ。
実り、快適な気候、行事の多さの三拍子揃っていることが、「○○の秋」と呼ばれる理由だったということか。
僕は得心したものの、その一方で、モヤモヤした気分も残った。
「○○の秋」という言葉が生まれた当時と今では、秋の長さが全く異なるからだ。
暦の上で、秋は8月7日頃の「立秋」から始まる。
まだまだ暑い時期ではあるけれど、古くは、この日を過ぎた頃から、ほんの少しづつ秋の気配が漂い始めていたようだ。
しかし近年は、猛暑・酷暑の真っ盛りで、秋の気配など微塵もない。
立秋どころか、9月に入っても夏が猛威を振るっている。
今年の東京は、なんと9月8日に猛暑日となったのだ。
その後も真夏日は出現しており、9月半ばに至るまで、「夏」が「秋」を浸食していた。
ようやく秋らしくなってきたとはいえ、あと数週間も経つと、今度はグッと冷え込んで来る。
暦の上では、11月はもう「冬」であり、こちらに関しては、それほどブレていないからだ。
「夏」の勢いは、年々増すばかりなので、来年以降は、ますます「秋」が短くなってくる筈。
折角、三拍子揃った最高のシーズンなのに、それが短くなりすぎることを、僕は本当に憂いている。
折角、○○の秋なのになぁ…。
それを満喫できそうにないのが、本当に悔しい。