2020年。
僕は、沢山の町中華で、《ひとり餃ビー》を続けてきた。
新規開拓した店たちについて、僕なりに順位付けをさせていただき、そのうち、6位までの店については、先日のエントリーで書かせていただいた。
とりまとめるのが遅れて、2021年になってしまったけれど、6位までの発表で終わりにするわけにはいかない。
ということで、悩みに悩んだベスト5について、発表させていただこう。
一応順位はつけているものの、あくまで、餃子ランナー的嗜好、主観に基づくものなので、ご容赦いただきたい。
【第5位】西荻窪「ちんとう」
僕がこの店を訪れたのは、真夏の7月。しかも真昼。
非常に地味な佇まいの店であるが、その実力は半端じゃなかった。
その具は、実に丁寧に刻まれており、肉の旨味と野菜の味わいを、しっかり引き出している。そして、それを包容するカリカリの皮が、これまた素晴らしい。
実にバランスのとれた、手作りの優しさを感じる餃子だ。
下味はそれほどついていないが、そのまま食べても素朴に美味しいし、オーソドックスな酢醤油も合う。
とても暑い日だったのだけれど、僕は、この餃子に出会い、餃ビーをしたことで、そんな暑さも吹き飛んだような気がした。
そしてまた、この炒飯が絶品。
餃子も炒飯も、非常に丁寧に作られているなぁという印象を受けた。
【第4位】新宿西口「岐阜屋」
つい先日、12月半ばに初訪問。
行きやすい場所にあるのに、これまでタイミングを逃していて、ようやく訪れることができた。
小ぶりでシンプルな野菜系餃子だけれど、ニンニクのパンチがガツンと効いている。
野菜も、ザクザクの歯応えを残す形で丁寧に刻まれており、僕の好きなタイプの餃子だ。
そしてもちろん、ビールには抜群に合う。
いやぁ、ほんと、美味しかったなぁ。
何でもっと早く行っておかなかったんだろうと後悔するほど。
新宿思い出横丁という立地にあるせいか、昼間だというのに、周りじゅうの人たちが呑んでいる。
だから、誰にも気兼ねなく餃ビーが堪能できる。そんな雰囲気も最高だ。
餃子の素晴らしさもさることながら…。
この、「きくらげ玉子炒め」が、これまた絶品。
僕はこの日、新宿東口にある酸素カプセルの予約時間前に訪れたのだけれど、あまりに素晴らしかったので、予約時間に遅れそうになったほど。
今度は、他に予定を入れず、この店に行くことを目的に訪れて、ゆっくり餃ビーを堪能したい。
【第3位】高円寺「七面鳥」
高円寺に根づいた、老舗の名店。
ずっと前から気になっていた店だったので、ようやく訪問できて、夢が叶った感。
この外観がなんとも言えず渋いし…。
店の中央が、カウンター席でぐるっと囲われているのがいい。
店内の冷蔵庫から、セルフで好きなビールを選んで取り出すスタイルもいい。
ビールを持って席に着くと、自動的に、ビールのアテが2品(!)運ばれてくる。
いやぁ、最高だ。
そして…。
旨いっ!
僕は、思わず唸りそうになってしまった。
小ぶりながら、ザクザクの野菜は食べ応えがあり、ニンニクもガッツリ効いていて、実にパンチのある餃子だ。
何より、ビールとの相性が抜群。最高の快楽を与えてくれるコンビで、僕は思わず、餃子とビールのおかわりをしたくなった。
餃子がこれまた秀抜。
この日はハシゴの予定だったので、1皿にとどめたが、本当に、おかわりしたくなってしまうような餃子だった。
是非ともまた餃子を食べたいし、この店の看板料理であるオムライスも食べたいので、必ず再訪しようと思っている。
【第2位】小岩「ニュー大龍」
小岩駅から徒歩約10分。
ノスタルジックな趣のフラワーロード商店街を延々と歩き続けると、いきなり、ド派手な店が現れる。
詳細は、この時のエントリーをご覧いただきたいのだけれど、派手なのは外観だけじゃなく、店内もめちゃめちゃ派手。
まさに、ワンダーランドといった趣。
ただ、この店の魅力は、そんな派手さだけじゃない。料理もおつまみ類も多種多彩で、しかも激安。
餃子は、いくつか種類があったが…。
餃子の外からかけられた、おろしニンニクとニラの凄さもさることながら、具のニンニクとニラも増強されている!
これは凄い。凄すぎる。
まさに、ニンニクまみれのスタミナ餃子だ。
いったんこれを食べてしまうと、ノーマルの焼餃子が味気なく感じてしまうほどのインパクト。流石、店が強調するだけのことはある。
確かにこれは癖になりそうだし、ニンニク好きならば、絶対に食べておきたい餃子だと思う。
この、ニンニク&ニラがけ餃子が、インパクトも味も最高。
ニンニク好きにはたまらない餃子だった。
生ビールもキンキンに冷えていて、餃子との相性は抜群。いやぁ、感動した。
他にも食べたい料理が沢山あったし、もしも近所にあったら、通い詰めてしまいそうな魅力の溢れる店だ。
ただ、この店は注意点がひとつ。
店頭にも店内にも、巨人軍のマスコットであるジャビット君が多数飾られているし、店内のテレビでは、巨人戦が中継されている。
店主は筋金入りの巨人ファンだと思われるため、アンチ巨人の人にはちょっと入りにくい店かもしれない^^;)
【第1位】町屋「一番」
1位に上げてはいるものの、本当は、教えたくない店だったw
店の場所が町屋の住宅街だから、(今は)それほど評判にはなっていないけれど、もしも繁華街にあったなら、大行列は必至の店だと思うからだ。
その外観は、一見、どこにでもあるような町中華の店にしか見えない。
しかし、その内面は、とてつもなくレベルの高い料理を出す店なのだ。
店の内外には、料理の鉄人たちの色紙が飾られている。
この店の素晴らしい一品料理を味わうと、これらの色紙が《ダテ》ではないことがわかる筈だ。
僕は初訪問で食べた料理の数々に感動し、その翌日にまた訪れてしまったほど。
もちろん、餃子も文句ない。
流石!
これまでの料理同様、餃子においても、料理の鉄人色紙はダテじゃないと言えるような美味しさだった。
町中華では、えてして野菜系の餃子が出てくることが多いのだけれど、この店は、肉が十分に主張しており、肉汁も感じる。
しかし、野菜のザクザク感もしっかり残していて、絶妙のバランス。
下味もしっかりついているから、酢胡椒が合う。
餡に、ニンニクは殆ど感じられず、ニンニク好きの僕としては残念…と思う筈なのだけれど、そんな気持ちを吹っ飛ばすぐらい、完成度の高い餃子だ。
今回、自分が書いたエントリーを読み直していたら、僕はまた、この店に行きたくてまらなくなってきた。
僕のブログなどは影響力がないからいいけれど、今後、マスコミなどで大きくとりあげられてしまうと、大行列になってしまう可能性もあるので、《知られざる名店》のままでいて欲しいと願うばかりだ。