2022年も、残すところあと2日。
僕は、一応餃子ランナーの筈なのだけれど、餃子もランも中途半端に終わった1年だった気がする。
ただ、それでもそこそこ町中華訪問を行ってきたため、そのベスト10ぐらいはまとめておこう、と思い立った。
そのうち6位までの店については、昨日のエントリーでご紹介させていただいた。
ということで、今日は残りの5軒。
餃子ランナー的ベスト5を発表させていただこう。
【第5位】札幌時計台下「順香」
今年8月の北海道マラソン遠征で、僕はふたつの夢を叶えた。
ひとつはもちろん、3年半ぶりのマラソン完走。
そして、もうひとつは…。
この店の餃子を食べることだった。
札幌時計台の地下。正確に言うと斜め下に存在する名店「順香」だ。
この店の餃子を食べることは、僕にとって、8年越しの夢だった。
8年前の夜は、団体客が入っていると言われて門前払いを喰い、5年前の昼は、開店15分前から並んで、一番乗りをしたが、ランチタイムには餃子を扱っていないと言われ愕然。
だから今年、ようやく、念願の餃子が食べられて本当に嬉しい。
ただ、惜しむらくは、餃子の相棒がビールではなく…。
ノンアルビールだったこと。
僕は、レース前日には飲まないことを信条にしているため、泣く泣くビールを諦めたのだ。
ノンアルビールと餃子でも、餃ビーと呼べるのかどうかは微妙なところだし、この店については、「2022年に初めて出会った」店というわけでもない。
だから、その点を大きくマイナスするにしても、尚、この店は素晴らしかった。
焼餃子の素晴らしさもさることながら…。
このニラ玉水餃子が最高だった。
僕は、レース前日に、最高の餃子ローディングを行うことができ、それが当日の完走に繋がったことは間違いない。
ただこの店を再度訪れるときは、できれば、本当の餃ビーをしたいなぁ…。
【第4位】札幌駅前「陳さんの盛興飯店」
北海道マラソン翌日。
僕は、新千歳発14時の便で帰京せねばならず、逆算すると、12時過ぎには札幌駅を出る必要があったため、時間が殆どなかった。
朝11時台から営業している札幌駅周辺の中華料理店は、かなり限定されたため、僕は、苦渋の選択で、この店を選んだ。
陳さんの盛興飯店だ。
大陸中華店の趣で、いわゆる《町中華》とはちょっと違うイメージ。
だからそんなに期待はしていなかったのだが、意外にもこれが大当たりだった。
僕は、大小の餃子2種とビールを注文したのだけれど、左の小さい方が、とにかく、最高に美味しかったのだ。
ニラ・エビ・玉子の餃子は、僕の大好きな具で、このメニューを発見するたび、各所で注文しているが、その中でもベスト級の美味しさ。
味付けがとにかく素晴らしく、何もつけずに、これ単体で完成されている。
もっちりカリカリの皮がこれまた素晴らしく、コンパクトなサイズだけに、ジャンボ餃子よりもサクサク感が堪能できる。いやぁ、これは本当に最高の餃子だ。
今思い返してみても、本当に最高。
来年また北海道マラソンに遠征する際も、是非この店に行かなければ…と思うぐらい、僕は気に入ってしまった。
【第3位】大塚「千の香」
この店も、いわゆる日本の《町中華》とはちょっと趣が異なる。
中華街の裏通りとかにあったら、すっと溶け込みそうな外観だ。
しかしここは豊島区の大塚駅前。
華やかで入りやすい飲食店が建ち並ぶ中、ひっそりと存在している。
店の中も見えないし、この扉を開けるには、ちょっとした勇気が要りそうなのだが、いざ入店してみると…楽園が待っていた。
とにかく何でもかんでも美味しくて、焼餃子がとにかく最高。
僕は最初、友人と訪れたのだけれど、あんまり美味しかったので、その数日後に、ひとりで再訪してしまったほど。
ぎっしりと肉が詰まった本格的な肉餃子。
肉汁は、飛び出る感じではなく、具の中にきっちりと凝縮されている。
だから、噛みしめるたびに、口内に肉の旨みが溢れてきて、たまらなくジューシーだ。もっちり、かりかりの厚皮がこれまた最高。
皮にも、具にもしっかりと味がついているので、何もつけなくても最高に美味しいし、むしろつけると邪魔になる。
これは、単品で完成された主食の料理なのだ。
焼餃子には大きく分けて、「肉系」「野菜系」の餃子があり、僕は、「野菜系」の餃子を好んでいるのだけれど、たまには、「肉系」も悪くない。
この店の焼餃子は、肉の旨みが凝縮されており、実にジューシー。
だから最高にビールに合う。
肉系の餃子が恋しくなったら、また是非訪れたい。
【第2位】代田橋「SUNSU(サンスー)」
京王線代田橋駅から、数百メートル。
街道沿いではあるものの、周辺に飲食店は殆どなく、しかも、3F。
しかも、カウンターのみ数席しかない店だから、実に訪店ハードルが高い。
しかしここは、そのハードルの高さを補ってあまりある名店だった。
ラテン系(?)の店内装飾は、何だか心をワクワクさせてくれる。
どこが町中華なんだよ!と、いうクレームが入りそうだけれどw
独創的な創作餃子の数々が、何とも素晴らしい。
その味も文句なしだ。
流石、全粒粉の手作り皮を謳うだけあって、皮の旨みが半端ない。焼き加減も素晴らしく、カリカリ感、もちもち感が絶妙のバランスで味わえる。
そしてまた、ぷっくり詰まった具が、これまたたまらない。
ひとくち齧っただけで、肉の味わいが口内に溢れ出す。なんて味わい深い具なんだ!
独創的な餃子たちは、どれもこれも美味しかったし、オリジナルのタレがこれまた素晴らしかった。
メニューは定期的に変更となるようで、定番餃子を除けば、今は全く違う物になっている。
また行かなきゃなぁ…。
【第1位】練馬「亀楽」
西武池袋線「練馬」駅から徒歩数分。
住宅街にひっそりと佇む、一見、どこにでもありそうな外観の店。
しかし、そんな店に、さりげなく絶品餃子が存在しているのだから、町中華はやっぱり素敵だ。
うわっ。
旨い!旨すぎる!!
皮と羽根、丁寧に刻まれた具が織りなす、三位一体のザクザク感が絶妙で、至福の歯ごたえ。いやぁ、これはかなりレベルが高い餃子だぞ。
この店で感動したのは、餃子の「作り置き」をしないところ。
餃子の注文が入るたびに、店員総掛かりで包み始めるのだ。
注文が入ってから餃子を包む店…というのは、そんなに珍しくはない。
ただ、それも餃子の注文頻度によるのではないか。
この店は、開店早々、飛ぶように餃子の注文ばかり続いたのに、作り置きをしていなかったところが凄い。
ひっきりなしに入ってくる出前注文でも、必ず餃子が含まれていたから、この店にとって、餃子は、鉄壁の看板料理。
だから、効率を優先するなら、開店前に少しでも作っておいた方が楽だった筈だ。
しかし、それを良しとしないのがこの店の矜持なのだろう。
僕は、作り置き餃子だろうが冷凍餃子だろうが、そんなにこだわるタチじゃない。
美味しければなんだっていいじゃん、派だ。
餃子の羽根についても、なくても別にいいんじゃない?という思いを抱いている。
ただ、この店の餃子は、包みたて、作りたてであるからこその「絶妙」な味わいを感じたし、羽根にもちゃんと意味がある。
これぞ餃子の極と言えるほど、完璧なバランスを保っている。
いやぁ、美味しかった。本当に美味しかったなぁ。
この日は、他の店に行く予定もあったので、1皿しか食べられなかったのだけれど、次回は是非ともたっぷり注文して、至福の餃ビーを味わいたい。
特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと」