本当は、別の店にハシゴする予定だった。
町中華「五番」での千ギョビ*1後、僕は、そう目論んでいた。
東長崎エリアは、町中華のメッカ。安くて旨いという評判の店が多数ある。
僕は最近、町中華がマイブームとなっているので、この地でもそれを開拓したいと思っていた。
ところが…。
「五番」を出て、少しだけ歩くと、ふと、目に留まった店があった。
「お食事処 公楽」だ。
それは、右端に見える「五番」から、数軒隔てた場所にあった。
いわばライバル関係とも言えるが、その取り扱いジャンルは全く異なっているように思えた。
店頭にある看板には、ズラリと定食が並ぶ。
フライもの、唐揚げ、ハンバーグ、生姜焼き…。味噌汁や納豆がついているのも、町中華とは一線を画している。
僕は、納豆が《天敵》だから、この時点でもう、興味の対象から外れていたのだけれど、でも、やっぱり見逃せないものがあった。
餃子定食だ。
正直、それほど美味しそうには見えなかったし、天敵が含まれているし、餃ビー後なので、ご飯もいらない。
なのになぜか、気がつくと、僕はこの店の扉を開いていた。職餃病だ。
「五番」同様、店内は小綺麗な感じで、《密》とも無縁だった。
これは後で知ったことなのだけれど、この店は、創業昭和の老舗で、時間帯によっては結構賑わっているようだ。
カウンターに座り、メニューを眺めてみる。
各種定食。
入口の看板では、フライ推しという感じだったのだけれど、メニューには、炒め物が数多く並んでおり、中華系も多数。何より、「餃子定食」がトップに書かれているのが素晴らしい。
となると、この店も、いわゆる《町中華》の店と言えるのかもしれない。
そう思いながら、メニューの裏面を見て、僕は大きな衝撃を受けた。
おすすめ 自家特製餃子!
なんと、餃子自慢の店だったとは。僕は大いに驚いた。
店の入口ではそんな気配はまるでなかったのに、僕が、なぜか引き寄せられてしまったのは、餃界で培ってきた「第六感」だったのかもしれない。
餃子以外にも、チャーハンや中華丼、ラーメン、焼きそばなどなど、中華系のメニューだらけ。
これはもう、間違いなく、町中華の店だ。
ということで、僕は「自家特製餃子」を、単品で注文。もちろん、あわせてビールを注文した。
待つこと10分程度。
待望の餃ビーだ!
餃子は、ちょっと焼きムラがあって、ビジュアル的には微妙。僕は、一瞬、「大丈夫だろうか?」と思った。
しかし…。
悪くないぞ!
その具は、丁寧に刻まれていて食感が心地いい。野菜の甘みと肉のジューシーさが調和しており、そのバランスが見事。下味がしっかりついているので、何もつけなくても大丈夫。
皮ももちもちで、小麦の旨味もしっかり感じる。
僕は食べ進むうちに、「悪くない」から「美味しい」に評価を格上げ。
流石、特製の名はダテじゃないと思った。時間とお腹に余裕があれば、もう1皿食べたいぐらいだった。
僕は、大満足して店を出た。
会計は、餃子500円に、ビールも500円で、合計1,000円。奇しくも、「五番」での会計と全く同じ、千ギョビだった。
となると、やっぱりこの店は町中華の店で、「五番」とは、いいライバル関係なのかもしれない。
東長崎は、やっぱりとても魅惑的なエリアだ。今後も、鋭意開拓を進めていこうと思う。
*1:千円で餃子&ビール(俗称:餃ビー)を堪能することw