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日本航空に事業改善命令

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ここ最近、トラブル続きであったから気になっていたのだが、
ついに国土交通省から、大きな鉄槌が下された。

国交省、日航に事業改善命令・兼子会長は代表権返上
 管制指示違反や非常扉のスイッチ操作忘れなど運航の安全にかかわる重大なミスが相次ぐ日本航空インターナショナル(旧日本航空)に対し、国土交通省は17日、航空法に基づく事業改善命令を出した。日航グループへの同命令は1999年以来。グループを統括する日本航空は兼子勲会長(67)の代表権返上、日航インター社長の降格などの引責人事を発表した。

 同省はこの日、北海道・新千歳空港で管制指示違反があった日本航空ジャパン(旧日本エアシステム)と、日本航空に警告書を出した。日航インターに対する事業改善命令は(1)ミスの原因究明(2)危険情報が責任者まで上がる体制づくり(3)従業員の安全意識の徹底――の3点を指摘した。応じない場合は、100万円以下の罰金が科される。グループを巡っては、今年に入り、重大ミスが相次ぎ発覚した。1日に新千歳空港で、管制官の指示を確認せずに滑走を開始し、滑走路前方の全日空機と衝突しそうになったことが判明。韓国・仁川国際空港でも、旅客機が管制官の指示に反して滑走路に進入しかけた。
【NIKKEI NET 3月17日】


今回の業務改善命令は、日本航空が起こした以下の事実に関して下された。

  • JL1036便管制指示違反ケース
  • JA8171貨物機部品誤使用ケース
  • JL954管制指示誤認ケース
  • JL1021ドアモード未変更ケース


上記の表現だけではわかりにくいのだが、日本航空ホームページ内に
掲載された詳細を読むと、そのどれもが重大な違反、ならびに過失で
あり、とても看過できないことがわかる。


日本航空HP「お詫びとご報告」
http://www.jal.co.jp/other/info2005_0317_2.html


僕のメインキャリアは他ならぬ日航だ。
別に日本航空が一番好きな航空会社というわけではないのだが、
マイレージを貯めている関係上、基本的には日本航空を選ぶ
ようにしている。


未だにその気持ちは変わっていないし、この問題をきっかけに
日本航空の利用を控えようとも思っていない。
ただ、やっぱり、これをきっかけに、日本航空には大きく
気を引き締めてもらいたいと感じた。


僕は飛行機が好きだということは、前に書いた。
http://d.hatena.ne.jp/ICHIZO/20050217


飛行機が好きな理由はいくつもあるが、その最も大きな理由は
「空を飛べる」ことだ。
人は単独では空を飛ぶことができない。それは当たり前のこと
なのだが、当たり前とわかっているだけに、空が恋しい。
中島みゆきが「この空を飛べたら」で綴った思いは、切々と
僕の心に響いている。


だから、その思いを間接的(という言い方は正しくないかも
しれないが)に叶えてくれる飛行機は、僕にとって夢のような
乗り物だ。
空に飛び立つ瞬間の、あの何ともいえない高揚感は、何度
味わってもたまらない。


いざ飛び立って、雲の上に出てしまうと、フライト時間の長さを
苦痛に感じてしまう(エコノミー席の狭さではなおさら)時も
あるのだが、それでもなお、飛行機独特の緊張感は、僕にとって
代え難い喜びに感じている。


しかし、それを喜びとして感じることができるのは、飛行機は
安全であるという前提があるからだ。
飛行機内においては、乗客はあまりにも無力で、自分の力では
どうすることもできない。


例えば電車での追突災害であるのなら、万一の場合、乗客には
ドアやガラスを破って脱出するという方法が残されているが、
もし飛行中に追突が起きたら、乗客にできることと言えば、
奇跡を祈ることぐらいしかないし、その祈る時間さえもなく
ただ、散るだけという状況もあり得る。


だから、飛行機では万全の上にも万全な危機管理体制が必要で、
今回の日航のような事件は、二度と起こして欲しくない。
業務改善命令をもとに、日航には、万全の体制で臨んでもらいたい。


という思いを抱きつつ、ニュースサイトを巡回してみると、
なんと、以下のような事件が続発しているではないか。

JAL:
計器故障で新千歳に引き返し
 17日午後1時25分ごろ、秋田市の上空約1万メートルを飛行していた日本航空(JAL)の新千歳発松本行き2855便(MD87型機)で、航路と機体の方角を示す計器が故障した。同機は予備の計器を使って引き返し、30分後に新千歳空港に着陸した。乗員・乗客計82人にけがはなかった。同社は電気系統のトラブルとみて原因を調べている。【毎日新聞 3月18日】


これについては、そのための予備計器があるのだし、他社でもこういった
例で引き返したという件は、よく聞く。
今回については、今問題の日本航空だから記事になったのではないかと
いう解釈もできる。


ただ、以下の記事についても同様なのだろうか。

「防氷装置」に異常、羽田行き日航機が福岡空港に着陸

 17日午後6時ごろ、長崎発羽田行き日本航空1852便エアバスA300型機(乗員、乗客244人)の左翼部分の「防氷装置」が作動しなくなったため、同機は同6時50分、福岡空港に着陸した。

 けが人はなく、乗客は別の便で羽田に向かった。

 同社によると、装置は機体に付いた氷を解かすためのもの。同機は長崎空港を午後5時47分に離陸し、高度約4800メートル上空を飛行中、機長が作動しなくなったことに気づいたという。
【読売新聞 3月18日】


「防氷装置」が故障しても、要は機体に氷がつかなければ
問題ない(と思う)わけで、緊急着陸をするまでのことでは
なかったのかもしれない。
好意的に考えれば、こういった時期だから安全に安全を重ねたと
いう考え方もできる。


ただ、やっぱりどうしても気になってしまう。
「4800メートル上空を飛行中、機長が作動しなくなったことに
気づいた」などと書かれていると、もしも機長が気がつかなかったら
どうなっていたのか、と思ってしまうのだ。
高度4800メートルの上空では、観客の命は、機長の判断ひとつに
委ねられているともいえるのだから。


大丈夫か、日本航空。


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