スタート1分前。
気温は24℃。
一般的なマラソンレースとしては高いが、「北海道マラソン」としては、ごく普通。
途中は日が陰って、涼しいと感じる時もあったほどで、暑さは言い訳にならないような気がした。
では、なぜ、僕は思うように走れなかったのか。自分なりに考えてみた。
1週間以上、いろいろと考えて、思い悩んでみて、7個の失敗要素が見つかったので、来年同じ轍を踏まないように、自分用の覚書として書き残しておこうと思う。
なんと言っても最大の理由は…。
1.練習不足
これに尽きる。理由を1つだけあげるなら、これしかないと言ってもいい。
マラソンは、とっても正直なスポーツだから、練習の内容は、しっかりとレース結果に直結する。
僕は、毎日それなりに走ってはいたから、距離だけはそこそこ稼げているものの、スピード練習が絶対的に足りなかった。
サロマ以降続いている、尾てい骨の痛みが引かず、結局、それを言い訳にして、練習時のスピードを上げられなかったのだ。
これまでの北海道マラソンは、毎年3時間半前後で走れていたから、同じような結果を残したいならば、キロ5分ペースでのロングラン練習は必至。
しかし、今年は、それが殆どできなかった。
自力でできないなら…と、峠の力を借りて何とかしようと思ったのだけれど、あの急激な下り坂をもってしても、キロ4分42秒が最速というていたらく。
こんな甘すぎる練習内容で、走れると思っていた自分が馬鹿だった。
2.ペース配分の失敗
絶対的にスピード練習が不足していたにも関わらず、僕は、レースの高揚感に呑まれてしまった。
前半は、抑えめにいこうと決めていたのに、なぜか、キロ5分を切るペースで走ってしまっている。
そして、その時は、もしかしたらそのまま行けるかも!などと思っていたのだから、暢気なものだ。
しかし、レースペースの練習がまるでできていなかった今年の僕には、それが大きく応えた。
案の定、10km過ぎから失速開始。一番頑張らなければいけない新川通で、ペースがダウンしまくり。
とうとう、キロ6分ペースまで落ちてしまった。
実に情けないラップだ…。
今回は、スピード練習が足りないことを踏まえ、当初からもっと抑えて走れていれば、ここまで落ち込むとはなかったんじゃないかと思う。
3.向かい風に弱い体質
新川通に入って、急にラップが落ちた理由は、ペース配分の他にも、もうひとつある。
往路の向かい風だ。
一昨年の北海道マラソン。この復路で、延々と続く向かい風に苦しめられたことを思い出す。
そう、僕は向かい風に弱い体質なのだ。
マラソンにとって、一番の敵は、暑さでも寒さでも雨でもなく、風、だと思っているぐらい、僕は向かい風が好きではない*1。
今回は、そんな一昨年に比べればたいしたことない風だったのだけれど、練習不足の身体には、とても応えた。
今後は、向かい風対策の練習を強化しなくちゃなぁ…。
もちろん、そのときのB.G.Mは、これw
4.トイレロス3分…。
新川通では、トイレロスもあった。
僕は、トイレが近いたちではあるのだけれど、これまで6年間の北海道マラソンでは、トイレに入ったことがなかった。
その暑さゆえに、水分が汗で放出されるからだと思うけれど、今年は、そんな汗が足りなかったのかもしれない。
それと、加齢ゆえに、トイレを我慢する力が弱くなっているということも大きいだろう。
15km過ぎから、トイレに行きたくて行きたくてたまらなくなり、それも、スピードダウンの一要因になったと思う。
ただ、北海道マラソンは、全体的にトイレの数が多くなく、どこも行列だったので、できる限りロスタイムをしたくなかった僕は、我慢に我慢を重ねて走った。
26kmの折り返し地点直前で、1人しか並んでいないトイレがあったので、そこに入ることに決め、ほどなく小用を足せたのだけれど、ロスタイムは3分。
しかも、そこで崩してしまったリズムは、もう、戻ることはなかった。
レース前1週間は、アルコールを控えたりして、気を遣っていたんだけれどなぁ…。
5.給水のとりすぎ
これは、今から思えば…ということなのだけれど、とにかく僕は、給水をとりすぎた気がする。
2.5km置きに配置されるすべての給水所に寄って、水をかぶりまくったし、スポーツドリンクも飲みまくった。
北海道マラソンの給水所は、とにかく感動的なくらいテーブルが続くので、給水が足りなくて困る、ということはまずない。
そして、僕は、毎年その給水所に大いに救われていたので、今年も意識して、水分を、過剰ともいえるくらいとりまくった。
しかし、それが誤算だったのかもしれない。
今年の北海道マラソンは、そんなにかぶりまくったり、呑みまくったりするほど、暑くなかったのだ。
日陰になって風が吹いているときは、「涼しい」と感じるような部分もあったのに、それでも僕は、馬鹿の一つ覚えみたいに、給水所にたどり着くと、いつものような水分まみれの状況に浸った。
結果的には、それが身体を冷やし、トイレロスにも繋がったんじゃないかなぁという気がしている。
6.右足親指痛…。
レース前日まで、いや、当日の朝も気になっていた尾てい骨の痛みは、不思議なことに、走り始めたらそれほど気にならなかった。
身体がレースモードに切り替わったせいなのかもしれない。
そういえば、一昨年のかすみがうらでも、レース前々日に負った肋骨痛をこらえながら、しっかり走れた。
その代償で、レース後半月ちかくランを休んでしまったが、それでも、レースの時は大丈夫だったのだ。
だから、僕は今回も、何とかレース中は大丈夫だろうと思いながら走っていたが、後半、別の痛みで苦しむことになった。
右足の親指だ。どうにもこうにも痛い。痛すぎる。そしてこれは、なぜか我慢がきかなかった。
その理由は、すぐに思い当たった。
もともとほつれかけていた、ランニングソックスの親指部分が切れてしまったのだ。
だから、つま先が直接シューズの中に当たり、さらに僕は、爪を切っていなかったため、スピードを上げようとするたびに痛んだ。
これについては、完全な準備段階の失敗。
まともな靴下を新調しておくべきだったし、当然、爪は切っておくべきだった。
今後は、同じ轍を踏まないように、十分注意したい。
7.餃子ローディングできなかった!
レース前日は、ラン仲間とラムしゃぶに酔いしれた。
しゃぶしゃぶはとっても美味しく、しかも食べ放題だったので、僕は思いっきり食べまくってしまった。
ラン仲間との話も楽しく、最高の夜を過ごすことができたのだけれど、ひとつだけ、誤算があった。
お腹いっぱいになるほど、しゃぶしゃぶを食べてしまったため、レース前日の餃子ローディングができなかったのだ。
何とか少しでも餃子を食べようかとも思ったが、ホテルに帰るまでの間、胃が苦しい状況になっていたので、流石に無理だと決断。結果、その判断が仇になった。
僕はなんたって餃子ランナーなので、レース直前には、餃子を食べて身体を整えるのが常。
過去の北海道マラソンにおいても…。
しっかりと餃子ローディングを行った年は、いい結果を出せている。
仲間と食べたり呑んだりした年も、そのあと、自分なりに別途餃子を補給したりしたので、完全に「餃子ロス」で臨んだ北海道マラソンは、今年が初めてだった。
だからこれは、僕にとって、大きな敗因のひとつであることは間違いない。
せめてエイドに餃子があれば、もう少し頑張れたと思うんだけれどなぁ…。
*1:思い返せば(思い返したくないけど)今年のサロマでも、氷雨混じりの猛烈な向かい風が吹いていたんだよなぁ…。