去年の「山の日」。
僕は、痛恨の休日出勤となったため、夜明け前に河川敷を走った。
「山の日」ならぬ、「川の日」などとうそぶいて、お茶を濁したのである。
しかし、今年の「山の日」は、何とか休みが取れることになったので、ならば、足柄峠走に行こう!と、決めた。
まだ、身体は完調ではなく、スピードもまるで出ないけれど、だからこそ、山の力を借りたい、ということもあった。
水曜日、東京の最高気温が37℃にもなった時は、一瞬、峠への思いがくじけそうになった。
僕は、暑さが嫌いではないが、流石に、そんな気温で峠を登るのは、自殺行為になるような気もしたからだ。
しかし、そこから気温は急降下。
山の日当日の天気は、あいにくの小雨だったが、かんかん照りよりは断然マシだと思ったので、予定通り決行に踏み切った。
例によって、始発に乗って山北へ。朝8時過ぎに、荷物預け&ラン後の寛ぎ拠点となる「山北町健康福祉センター」に到着。
すると、僕の後ろから、同じ列車に乗っていたらしいランナーたちが続々やってきた。
おそらく、50人以上はいたのではなかろうか。
僕はこれまで、十数回、朝の峠走*1を実施しているけれど、こんなにランナーがいるのは初めてだった。
流石は、「山の日」だ。
みな、考えることは同じなんだなぁ…と、思った。
もしも昨日、始発に乗れなかったら…山北駅からのんびり歩いていたら…貸ロッカーを使うことさえできなかったほどの状態*2だったので、早めに行動して正解。
ということで、僕は、ロッカーに荷物を収めると、やおら走り出した。
峠の中腹。
気温は、20℃。奇しくも、2ヶ月前に走った時と同じ気温だった。
このときは、絶好の天気だったが、暑くて少し苦しかったことを思い出す。
ただ、今の時期に20℃ならば文句なく快適。特に最近は、猛烈な暑さが続いていたので、涼しいと感じるほどだった。
時折小雨もぱらついていたけれど、走るならば、呼吸が楽になる分、むしろプラス。絶好のランニング日和だ。
しかし…。僕の身体は、どうにもこうにも重たかった。
ただでさえ上りは苦しむのに、昨日はいつも以上にスピードが出ず、歩き出すタイミングも早かった。正直、心が折れそうになったほど。
ただ、この日は、多数のランナーたちに救われた。
上りに苦しむ僕は、次々と後続のランナーたちに抜かれたが、それで何とか力を振り絞って走り(歩き)続けることができたからだ。
山頂、足柄万葉公園に到着!
2ヶ月前、くっきりと鮮やかに見えた富士山は、影も形も確認できなかった。残念。
麓からここまで12km。さぁ、あとは、下って戻るだけだ。
峠走の素晴らしいところは、上りが苦しい分、下りは楽に感じることで、僕の苦手なスピード練習も、難なく行うことができるのが最高だった。
キロ4分を切るようなタイムとなると、僕は、インターバルトレーニングでさえ苦しいが、峠走ならば、これまで何度も実現してきた。
心臓に負担をかけず、かつ、思いっきりスピードも出せる、それが峠走「下り」の最大のメリットだった。
ところが、昨日は…。
最速のラップ(下り14km~15km)で、キロ4分42秒。
スリップによる転倒が怖くて*3、多少スピードを抑制してしまった部分もあるが、それにしても遅い。遅すぎる。
上り下りを合わせてのトータルラップは、6分6秒。
僕は、かれこれ足かけ7年峠走を行っているが、最も悪いタイムなのではなかろうか。
去年の秋。
3年前からの劣化を嘆いた時でさえ、キロ当たりのラップは5分49秒で走れている*4のだ。
そう考えると、あまりの遅さに愕然とする。
尾てい骨痛を発症して以来、身体が万全でないことは確かなのだけれど、それも含めて、かなり、ガタがきているのかもしれないなぁ…と、思った。
ただ、とはいえ、一応走り切れたことは収穫。
2週間後の北海道マラソンに向け、ろくな練習ができていなかったので、とりあえずはホッとした。
下山後は、いつものように、さくらの湯へ。
浴場内は、峠走中に僕を追い抜いていったランナーたちで賑わっていたが、それでも、洗い場が埋まるほどではなく、ゆったりと湯につかることはできた。
湯上がりの牛乳も最高。
いつもだと、これと一緒にパンなども食べるのだけれど、昨日は、ぐっと我慢した。
昨日の遠征には、峠走とは別の目的もあったからだ。
(以下、続くw)