僕が今年出会った餃子店の中で、断然のナンバーワン。
いや。
僕の全人生の中でも、間違いなくベスト級。
そんな素晴らしい店に、この夏、僕は出会った。
既に、訪問から2ヶ月以上が経過しているのだけれど、未だに僕はその時の感動が忘れられずにいる。
それがこの店。
「ギョウザとカレーのてっちゃん」だ。
札幌中心地からは若干距離があり、地下鉄東豊線の環状通東駅から20分も歩いた。
入口は独特な雰囲気を醸し出していて、味わい深い。
朝10時半から開店しているとのことだったので、北海道マラソンの翌朝、ホテルを早々にチェックアウトして、開店早々訪れた。
店内の雰囲気も独特で素敵だ。
店内中に飾られている小物類の量が半端ない。
いやぁ、良いなぁ。ノスタルジックで最高。
僕は、北海道…というより、沖縄的な雰囲気を感じてしまった。
店内では、雑誌の記者と思われる人がいて、取材が行われていたようだったが、先客はなく、僕は、テーブル席にゆったり座らせていただいた。
やおらメニューを眺めて見る。
店の2大看板。餃子とカレー。
僕は、もちろん餃子定食を注文したが、カレーセットも魅力的だった。
なんと、5種類ものカレーがセットになっており、季節の野菜サラダまでついて990円だということだったからだ。
カレー好きにはたまらないだろうし、僕もカレーは結構好きなので、かなり気になった。
あぁ、僕の胃がもう少し強ければなぁ…。
メニューは裏にもあった。
ぎょうざラーメン!
ビールもあるし、単品で「カレー味ぎょうざ」などいうのもあった。
カレーにこだわる店の「カレー味餃子」だから、これもまた魅力的。
いやはやもう、どれもこれも食べたくなって困る。
そんな思いを抱きつつ、店内の小物を眺めながら待っていると、女将さんが冷たいお茶を持ってきてくれた。
単なるお茶じゃない。
煎った玄米が浮いている、本格的な玄米茶だ。
お茶からして、こだわりを感じる。僕はこの後が大いに楽しみになった。
そして。
野菜炒めと、本日のスープ、ご飯がやってきた。
雑誌「O.tone」で得ていた情報から、この店の全体ボリュームが多いことはわかっていたので、ご飯は小盛りにしてもらったのだが、それでも全体量が半端ない。
野菜炒めは、たっぷり普通に1人前あるし、その内容も素晴らしい。
野菜炒めといいながら、「もやし炒めなんじゃないの?」というような安っぽいモノを出してくる店も多いが、この店は違う。
キャベツ、ピーマン、にんじん、ナスに加えて、玉子まで入っていて、1品料理として完全に成立しているし、美味しいし、ボリュームも半端ない。
いやはや、この迫力!
とても、餃子定食の「おまけ」についてくる料理とは思えない。驚愕だ。
さらに、「本日のスープ」がこれまた凄かった。
スープ…なのか?これは。
たっぷりのにゅうめんと葱が入っており、食べ応え十分。
これにご飯もつくのだから、「野菜炒め定食」として普通に成り立つ。
東京ならば、これで880円と言われても、納得のレベルだと思う。
しかし、まだまだここまでは序の口だった。
続いて出てきた料理群に驚愕。
主役の餃子とともに、7品もの料理が一緒についてきたからだ。
鰹とサーモンの刺身(!)、具沢山の麻婆ナス、多品目の煮物、山芋、ポテサラ、お新香、とうもろこし。
いやはや、もう、凄すぎて絶句。
しかもそれぞれ、ひとつひとつにこだわりがあり、単なる副菜のレベルにとどまっていないし、とても美味しい。
さらに、主役の餃子がこれまた凄かった。
もちろん手作りで、ボリュームもたっぷり。
盛り付けは雑然としているけれど、それさえも愛おしく思えてしまう。
タレも2種類ついてきて、餃子専門店としての矜持を感じる。
その味も素晴らしかった。
ざく切り野菜は、僕の好みのタイプ。味もボリュームも文句なし。
単品餃子だけでも、かなりレベルの高い店だ。
それに加えて、豪華絢爛な副菜がつく餃子定食は、間違いなく最強。
僕は、そんな店に出会えた喜びで、感動に震えてしまった。
しかし、この店の超絶コスパっぷりは、これで終わりじゃなかったのである。
僕は、食べきれなかった野菜炒めのテイクアウトを依頼し、「いやぁ、美味しかったでです」と会計しようとしたところ…女将さんから止められた。
「ちょっと待って。待って。まだデザートがあるのよ」とのこと。
デザート?
お腹いっぱいではあるけれど、杏仁豆腐みたいなものなら、まぁ、食べられるかなぁなどと思っていたところ、そんな予想を大きく上回るレベルのモノが出てきた。
バナナ、キウイ、リンゴ、梨、さらにはスイカまで入ったフルーツコンボ!
いやはや、もう、ホントに最後までこだわりが凄すぎる。
さらに、アイスコーヒーまで提供され、本当に至れり尽くせり。
ここまで全て合わせて、その価格は、なんと880円なのだから、いやはや、もう驚くべき、史上最強超絶コスパだ。
質量ともに申し分なく、これで利益が出るのだろうか?と心配になってしまうレベル。
こんな店がもしも東京にあったら、毎日大行列は間違いないし、ここ札幌の郊外だとしても、いつ大行列店になってもおかしくないと僕は思った。
来年の北海道マラソン時にも必ず行く予定(できればレース前後に2回行きたいw)だが、超人気店になってしまって、入れなくなるんじゃないか…と今から心配している。
前述の通り、この日は店内に取材が入っていたため、マスターと女将さんは、店内で写真を撮られていた。
その撮影後に、「僕も撮らせていただいていいですか?」と尋ねたところ、快諾をしていただいた。
いやぁ、マスターも女将さんも素敵な笑顔だ。流石最高の店にふさわしい。
女将さんが笑いながら肩を押さえているのは、僕の後に入店してきた、この店の常連さん。
僕じゃないので、お間違えのないようw
常連さんに、「一緒に写ってしまっていいんですか?」と尋ねると、「いいよ、いいよ、撮ってくれ」と即答。
さらに、「ここは量が凄いだろ。だから、ご飯も野菜炒めもハーフにするといいよ。」とのコツ(?)も伝授していただいた。
僕は今回、そのコツをわかっておらず、とても全部を食べきれなかった。
ということで、早々に諦め、野菜炒めをテイクアウトさせてもらうことにしたのだ。
帰路。
新千歳空港のJALラウンジで、サッポロクラシックの生ビールとともに、僕は、その野菜炒めを堪能した。
野菜炒めは、冷めていても十分に美味しく、僕は、あらためて、この店の凄さ、素晴らしさを実感。
いやぁ、本当に、最高に、何もかもが素晴らしい店だったなぁ…。
この店に出会えただけで、今年、北海道遠征した価値があると思えるほど。
来年の北海道マラソン出走時にも、絶対に訪れる予定だ。