僕はこれまで、オーダーメイド製品とほぼ無縁の人生を送ってきた。
今から10年以上前、ジブン手帳のレザーカバーを作ったことがあるぐらいで、それ以外は記憶がない。
特に、衣類に関しては全くこだわりがないため、今後も絶対にオーダーメイドとは無縁だと確信していた。
ところが…。
まさかこんな衣類(?)を製作することになるとは思わなかった。
オーダーメイドコルセット
だ。
僕は、腰椎圧迫骨折に伴い、整形外科医の先生から「コルセットによる固定が必要」との診断を受けた。
それに伴い、先週、義肢装具士のもとで、コルセット製作の準備作業を実施。
僕は、胸から腰の部分をラップでぐるぐる巻きにされ、石膏で固められた。
僕の体型に、ぴったりフィットしたコルセットを作るためだ。
これはもう、まごう事なき、完璧なオーダーメイド製品と言える。
人生初のオーダーメイド衣類が、コルセットとはなぁ…泣けてくるよ。
そんなコルセットが、昨日完成したので、僕は受け取り&装着を行った。
世界じゅうでたったひとつしか存在しない、僕だけのオーダーメイド製品。
それなのに、僕の心は沈んでいた。
僕の意志で発注したわけじゃないし、できればこんなものは作りたくなかった。
身体にぴったりフィットしたコルセットは、その素材がハードなので、圧迫感がハンパなく、実に息苦しい。
もしも僕が健康体なら、1分1秒だって装着したいと思わない製品。
それなのに、その価格は、驚くなかれ、64,024円(!)もしたからである。
健保に申請すれば、後で7割は支給(還元)されるようなのだけれど、ちょっと手続きが面倒だし、それでも2万円近くはかかる計算になる。
痛い。痛いなぁ…。