将棋界の絶対王者、藤井聡太竜王*1への挑戦権を獲得したのは、奇しくも、竜王と「同学年」の伊藤匠六段だった。
この勝利によって、伊藤六段は七段に昇格。
今年の3月に入るまでは四段だったのに、竜王戦を勝ち続けることによって昇段規定を次々にクリアした。凄すぎる。
藤井竜王は、 2002年 7月19日生まれ。現在21歳。
伊藤七段は、 2002年10月10日生まれ。現在20歳。
現時点では、伊藤七段の方が年下となるが、僅か3ヶ月の違いであり、実際は「同学年」対決と言える。
藤井竜王は、これまで数々の最年少記録を塗り替えながら、絶対王者に上り詰めた。
それが、今回の竜王戦で初めて、同年代の棋士を迎え撃つことになる。
注目せずにはいられない。
「藤井聡太×伊藤匠」の同学年対決は、2012年に始まっている。
お互い小学校3年生だった時代、全国小学生将棋大会の準決勝で相まみえ、伊藤匠少年が勝利したのだ。
この時、藤井聡太少年が敗れて泣いた逸話から、「藤井を泣かせた男」とも呼ばれるようになった。
プロ入り後は、昨年のNHK杯と棋王戦予選で対決し、ともに藤井竜王が勝利している。
しかし、まだ勝負付けは済んでいない。
今年の竜王戦における、伊藤匠七段の飛躍がハンパではないからだ。
5組で優勝したものの、今回の挑戦者決定戦に出るまでには、5連勝が必要だった。
しかし、広瀬九段や稲葉九段といった強豪A級棋士を撃破。
そして迎えた永瀬王座との三番勝負でも、2連勝で制してしまったのだから、まさにこれは、竜王戦ドリーム。
その勢いを持ってすれば、藤井竜王にも十分立ち向かえそうな気がする。
小学生時代の初対決から11年。
棋界最高峰のタイトル戦で、同学年の2人が対決する。
いやぁ、もう、これは本当に楽しみすぎる。
*1:名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖と合わせて七冠