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「将棋世界」の背表紙を眺めて実感した《藤井聡太1強》時代までの変遷

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「将棋世界」は、昭和12年(1937年)に創刊。

長い歴史と伝統を誇る、将棋界唯一の専門月刊誌だ。

僕は現在定期購読中なのだが、そんな「将棋世界」の最新号が、先週末に届いた。

将棋世界 2023年7月号

今月も、その表紙は藤井聡太竜王・名人(王位・叡王・棋王・王将・棋聖と合わせて七冠)*1が飾った。

誌面上では、まだ名人戦七番勝負が進行中であり、第4局「最年少名人&七冠に王手」という状況になっているが、その後、第5局であっさり勝って名人位を獲得してしまった。

次号の8月号では、名人位獲得のニュースとともに、藤井聡太七冠の写真が表紙を飾るだろう。

先週末に行われた棋聖戦の第1局では、ベトナムのダナンまで遠征し、佐々木大地七段を下しているので、その記事も詳しく紹介される筈だ。(ダナンでの観光オフショット写真を見るのも楽しみ。)

今更言うまでもないが、今の将棋界は、藤井聡太というスーパーヒーローを中心に回っているんだなぁと実感。

僕が「将棋世界」を読み始めた5年前、将棋界のスーパーヒーローは、羽生善治(当時)竜王だった。

僕の購読開始号(2018年3月号)では、そんな2人のスーパーヒーローが握手をしている写真が表紙を飾っている。

将棋世界 2018年3月号

羽生時代から藤井時代へ。

まるで、棋界のバトンを受け渡すかのような、運命的な写真だ。

藤井聡太は、デビュー以来29連勝という快記録を達成しているが、この「将棋世界」が発売された時点では、まだ、その快記録達成から7ヶ月しか経っていなかった。

段位もまだ四段であり、もちろん何のタイトルも獲得していない。

この当時、将棋界は史上稀に見る戦国時代となっていた。

この年の7月には、棋聖戦で豊島八段(当時)が羽生棋聖からタイトルを奪ったことにより、複数タイトルの保持者が消滅。

31年ぶり、八大タイトルを8人で分け合う群雄割拠の状態に|棋戦トピックス|日本将棋連盟

なんと、八大タイトルを8人で分け合うという、群雄割拠状態だったのだ。

それからしばらくの間、混戦が続くのかと思われたのだが、それからわずか5年で、事態は急変。

なんと、この八大タイトルのうち、7つを藤井聡太が独占するという「1強」時代になってしまったのだから、凄い。凄すぎる。

藤井竜王・名人(七冠)が、この5年間、いかに将棋界の顔で在り続けたかについては、「将棋世界」の背表紙を眺めてみると実感できる。

もう、藤井、藤井、藤井のオンパレードなのだ。

雑誌の背表紙に掲載される文言は、その号で一番重点的な特集となるのだけれど、年を追う毎に、藤井比率が高くなっていく。

棋界戦国時代だった2019年、背見出しに掲載された「藤井」名は、3ヶ月(2月号、4月号、6月号)に過ぎなかった。

しかし昨年(2023年)は、1月号から9月号まで全て「藤井」名が並び、なんと全12ヶ月中10ヶ月の背見出しを独占した。

10月号は、「将棋世界」1000号という記念号見出しの為例外と言えるし、12月号も《最強竜王》という形では紹介されているため、実質年間パーフェクトと言ってもいい。

今年も、2月号以降*2、背見出しに登場し続けており、次月号も新名人獲得で登場確実。

いったいどこまで誌面を独占し続けていくのか。

「将棋世界」が’、「藤井世界」になる日も遠くないかもしれないw

*1:将棋界には8つのタイトルがあるが、竜王位と名人位は別格扱いなので、通常はその冠をつけて呼ばれる。

*2:1月号も、雑誌の表紙写真やメイン特集は藤井聡太だったのだけれど、新味を出すため(?)、あえて加藤一二三九段の文化功労賞ネタを背見出しに採用している。


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