ランナーとして、僕には大きな夢があった。
WMM(ワールドマラソンメジャーズ)参加の6大会を全て完走し、Six Star Finisherになる夢だ。
7年前、僕はこんなエントリーを書いて、その思いを続いた。
その後僕は、2017年にベルリンマラソンを走り、残りの大会は2つ。
ボストンとロンドンを残すのみとなった。
ベルリンを走った勢いもあり、僕は、ロンドンマラソン2018に参加する計画があった。
ロンドンマラソンは、海外からの個人参加がほぼ不可能なため、ツアーで行くしかないのだけれど、その参加費が高すぎる、というのが難点だった。
しかし、2018年には、クラブツーリズムで画期的なツアーが設定されていた。
超弾丸。2泊5日のロンドンマラソンツアーだった。
ツアー代金は398,000円だが、この他にロンドンマラソン登録料が70,000円かかり、空港諸税や燃油サーチャージなど諸々の経費を考えると、決して安くはない。
なんだかんだで50万近くかかってしまうが、それでも、ロンドンマラソンの参加費としては、格安に抑えられていた。
はっきり言って、「レースを走って帰ってくるだけ」のツアーなのだけれど、航空会社はJALだし、ラウンジも利用できて、休暇も少なくて済むというメリットもあった。
僕は、大いに悩んだ挙げ句参加を決めたのだけれど…。
家庭の事情により、(7万円も払って)キャンセルせざるを得ないことになってしまった。あまりに無念だ。
その後僕は、2020年大会でのリベンジを誓ったのだけれど、またしても、諸般の事情で参加ができなくなってしまった。
そして…。コロナ禍が襲来。
マラソン大会どころの状況ではなくなったため、しばらく僕は、Six Star のことを忘れていた。
しかし、昨年辺りからようやくマラソン大会が復活。
自力で出走権を獲得したNYCマラソン(2回目)に出走したことで、僕は、「本来の夢」に立ち戻る気分になっていた。
来年のロンドンマラソンに出よう!と思っていたのだ。
しかし…。
そんな心を砕いたのは、想定外の圧迫骨折。
回復までに今年いっぱいはかかる見込みだし、再発も心配なので、来年4月のロンドン出走はかなり難しい。
しかも、その参加費が半端じゃなく高騰していることが、さらに僕の心を押しつぶした。
前述クラブツーリズムのツアーで…。
JAL利用だと、698,000 円 +「燃油サーチャージ」7万程度+「大会登録料」160,000円(!)+諸経費で、100万コースとなることがわかったのだ。
ドーハ乗り継ぎのカタール航空利用コース(3泊6日のハード日程)でも、70万はかかる。
5年前は、超弾丸とは言え、JALの直行便利用で50万円弱だったのに、なんでここまで高くなるのか。
円安とインフレのダブルパンチが原因だと思うけれど、こうなると、もう、僕には全く手が出ない。
こんな身体故に、出走できるかどうかも微妙な状況で、申し込むのは無理ゲーすぎる。
ロンドンを完走すればSix Star 獲得というならまだしも、僕の場合、まだあとひとつ大きな壁(ボストン)が残っているからなぁ。
なんだかもう、どうでも良くなってきた…。