北海道マラソン前日。
僕は。「さっぽろぎょうざやさん」で餃子御膳定食を堪能し、その後、この雑誌を発見して歓喜した。
僕は、ホテルへのチェックインを終えた後、部屋でパラパラとそれを眺めていたところ、思わず「おっ」と叫んでしまった。
そこに掲載されていた店のひとつが、僕の滞在ホテル至近にあり、しかも7月オープンの新店であることが判明したからだ。
僕は、その日の夜に行く餃子屋を決めていたが、このチャンスを見逃すわけにはいかない。
ということで僕は、早々にホテルを飛び出し、数分後にはその店の前に佇んでいた。
「ぎょうざのふじや」だ。
去年の北海道マラソン時にはなかった店なので、ワクワク感が募る。
サクッと食べてすぐ出る予定なので、僕は、入口近くのカウンター隅に座った。
厨房も店内全体も見回せていい感じ。
ひとりでもグループでも、気軽に楽しめそうな雰囲気の店だ。
注文は少し迷った。
餃子は決定として、もう1品頼むかどうか。
「次の餃子屋」の為に、胃の余力を残しておく必要があるからだ。
北海道らしいものがあれば注文しようかと思ったが、それらしきものはなく…。
壁に貼られているモノも、カウンター上のものと同じだったので、とりあえず、餃子だけを注文。
ドリンクの選択も迷った。
レース前日だからアルコールは自粛だが、ソフトドリンクもちょっと寂しい。
気分だけでも餃ビーを…ということで、ノンアルビールの「サッポロプレミアムフリー」を注文。
厨房では、店員さんが延々と餃子を包み続けていた。
その後ろでは、餃子が次々焼き上がっていて、「餃子屋に来たんだなぁ」という雰囲気。
僕は、自然と気分が高揚していく。
待つこと5分程度。あっという間に、僕の目の前にそれはやってきた。
餃子来たーっ!
今日のお供はノンアルだが、こうやってグラスに注いでしまうと、本物に見える。
本物のビールとは味わいが完全に異なるのだが、気分は餃ビーだ。
餃子は本当に小ぶりで、出てきた瞬間に「これじゃ足りないよ」と思った。
ただ、僕にはその後が控えていたため、追加注文はグッと我慢。
餃子は、軽い揚げ焼きのような感じ。
囓ってみると、想像以上に皮がサクサクでクリスピーだった。
野菜系かと思ったら、意外にも肉感が強く、ジューシー。これは美味しいぞ。
ニンニクは入っていないようだったが…。
テーブル上に置いてあった自家製ラー油には、ニンニクがたっぷり。
これにつけて食べるのもなかなか良かった。
とにかく食感が良いし、軽くてジューシーなので、いくらでも食べられそうな気がする。
ノンアルビールでも相性が良かったので、「本当のビール」だったら、最高の餃ビーが堪能できたに違いない。
ひとくちタイプの餃子でありながら580円もするため、コスパ的にはちょっと微妙だが、それでも止まらなくなりそうだ。
あぁ、レース前日じゃなければ…次の店が控えてなければ…と思ったが、仕方ない。
僕は、断腸の思いを抱えながら、この店の餃子ばりに「サクッと」店を出ることに決めた。
さぁ、この日の本命である餃子屋へ繰り出そう。