「ボヘミアン・ラプソディ」ライブ明けの昼下がり。
僕は、立川の「五十番」で、その余韻に酔いしれていた。
思えば、朝の峠走から、たいしたものを食べていなかったので、五臓六腑にビールが染み渡った。
僕は、普段、それほど大食ではないのだけれど、この日はかなりお腹が空いていたため、結構食べられそうな気がした。
まずは、ビールのアテに《うどサラダ》を注文。休んでいた胃を目覚めさせた後、真打ちの登場を待った。
もちろん、僕が注文していたのは、「アレ」。すなわち餃子だ。
この店には、5種類の餃子がある。
僕は、ニラたっぷりの餃子が好きなので、まず、「ニラぎょうざ」を注文。
もうひとつは、ハネつき鉄板系のどちらかにしようと思い、最初は、アミかけで推奨されている「海鮮ぎょうざ」に惹かれた。
ただ、店員の人に聞くと「ニラぎょうざには肉が入っていない」と言うことだったので、「肉ぎょうざ」のほうを選択。
まずは…。
ニラ餃子がやってきた!
が、一瞬僕は戸惑う。
なぜか、襞の部分が上になって出てきたからである。このビジュアルだけ見ると、なんだか蒸し餃子のようだ。
しかし、これはれっきとした焼餃子だった。
これとほぼ同じタイミングで…。
ハネつき鉄板肉餃子も登場!
こちらは8個もあるので、いきなり凄いボリュームになった気がするけれど、実際は、それほどでもない。
その大きさが結構違うのだ。
手前の焼餃子は3個だけだが、なかなかの大きさ。それに対して、鉄板肉餃子の方は、コンパクトなサイズになっている。
これなら、僕でも十分いけそうだ。
折角だから(?)ビールやステッカーとも競演させてみたw
さぁ、いざ、実食!
まずは、ニラ餃子からいってみよう。襞を上にした表面からもニラの青さが浮き出ていて、期待が大いに高ぶっていたのだ。
囓ってみる。
ん?
僕は、笑い飯の西田ばりに、「思ってたんと違ーう」と言いそうになってしまった。
僕が思っていたのは、《ニラぎっしり》という野菜系餃子のイメージだったのだけれど、これは、どちらかというと、ニラというより、海老の味が強かったからだ。
海老はすり身になっているため、プリプリ感はまるでないが、でも、しっかり海老の味がする。
料理名が「海老ニラ餃子」だったら、何の違和感もなかったと思う。
ただ、ネーミングはどうあれ、僕は海老も大好きなので、満足だった。皮も、もちもちしていて美味しい。
続いて…。
ハネつき鉄板肉餃子。
こちらは、ニラ餃子と全く違う。その名の通り、肉の風味がしっかり感じられる餃子だ。
皮は薄皮で、サクサクしていて美味しい。鉄板の一口系はこうでなくちゃ、と思わせる。
ニンニクは入っていない。
ほんのりとした下味がついているので、そのまま食べても美味しいが…。
一緒についてきた「ポン酢だれ」をつけて食べると、一層その味が引き立った。
ということで、2種11個の餃子をひとりで完食。
お腹を空かせてきたこともあり、まだいけると思った。
ということで、 店の推奨メニューである「ハネつき鉄板海鮮焼餃子」を注文。
ビールも追加でもう1本頼み、僕はあらためて、ライブの余韻に酔いしれることにした。
THE GYOZA MUST GO ON!
クイーンの音楽が永遠に続くのと同様に、餃子も、食べ続けなければいけないのだ。
僕は、そんな気持ちになって、次の餃子ステージに進んだ。
そして…。
ん?
と、思った。この日2回目の「ん?」だ。
鉄板上での外見的なビジュアルは、「ハネつき鉄板肉餃子」と同じだったのだけれど、囓った時のイメージはまるで違う。
これは海鮮餃子なので、違うのは当たり前だが、僕には、それと違った驚きがあった。
「これ、さっきのニラ餃子と同じ具じゃないか…?」ということだった。
歯応えが若干違うものの、海老のすり身とニラが中心で、その印象はかなり重なる。
ということで、店員に確認してみると、確かに、「ニラ餃子」とほぼ同じとのことだった。
ハネつき海鮮餃子には、それに加えてタケノコが入っていると言われたが、タケノコって、海鮮じゃないやん!
ただ、まぁ、そんなことは別にどうでもいい。美味しければ勝ちだ。
ここまでで、餃子3種19個。
ビールも飲んでいるので、結構お腹が膨れてきたが、僕は、もう1品注文することにした。
この日の僕は、なんたって、「THE GYOZA MUST GO ON!」気分だったからだ。
ということで、僕が注文したのは、オーソドックスな「焼きぎょうざ」だった。
大きさ的には、最初に注文した「ニラ餃子」と同様で、同じ皮を使っているようだ。
ただ、こちらは普通に、表向きに出てきた。
鉄板焼餃子と違って、ニンニクが入っている。
しかもガッツリ効いている。生姜も入っており、オーソドックスなスタミナ系餃子。
皮のカリカリ感ともちもち感のバランスも絶妙で、僕の一番好きなタイプの餃子だ。
あんまり下味はついていないので、オーソドックスに酢醤油が合う。
これで4種24個。流石にお腹いっぱいになってきた。
この店の餃子メニューは全部で5種。
コンプリートするためには、もうひとつ「鉄鍋水餃子」というものを食べなければいけない。
《THE GYOZA MUST GO ON!》の声が脳内でこだまする。
僕は、かなり迷ったが…結局、この日は断念することにした。
なぁに、また、きっと、立川に来る機会はある。
水餃子が逃げるわけじゃないので、その日のために、お楽しみはとっておこう。