これぞ町中華、という佇まい。
東武東上線の大山駅から、徒歩約7分。
ひっそりとした住宅街のど真ん中に、ぽっつりとその店は存在していた。
SNSのコミュニティで見かけて、以前から気になっていた店だ。
今は、緊急事態宣言も東京アラートも解除され、経済を回すべきステージに入った。
もちろん「密」には気をつけていく必要があるが、ひとり餃ビーならば、臨機応変に対応できるから、何の問題もない。
ということで、僕は、満を持して、この店を訪れることにしたのである。
外からは、中の様子が全くわからなかったが、とりあえず、暖簾を潜ってみる。
店内はカウンターが5席程度と、テーブル席が2つ。テレビや新聞もあった。
こじんまりした店だが、さっぱりした感じで、なんだか落ち着く。
テーブルには常連らしき人が座り、カウンター越しに店主と楽しく話していた。
大丈夫、密じゃない。
まず、何はともあれ、ビールを注文。
付け合わせに、お新香がついてきた。
シンプルだけれど、とりあえずのアテとしてはこれで十分。疲れた身体に、ビールが染み渡った。
一品料理メニュー。
麺類やご飯類のメニューも裏面に掲載されていたが、これらは見送り。
僕は、常々、餃子を《主食》《完全食》だと思っているので、「餃ビーするぞ!」と決めた日は、あくまで餃子がメイン。
主食系の麺類やご飯類は、僕の餃ビーワールドに入り込む余地がないため、パスをするのが基本方針だ。
ということで、一品料理の中から、餃子のお供として、野菜系のニラ炒めを選択。
まずはそれが出てきた。
僕の注文したのは、ニラ炒め(580円)であり、肉ニラ炒め(950円)ではないのだけれど、肉も少し入っていて、なんだか少し得した気分。
そして、いやはや量が多かった。この写真だとわかりにくいかもしれないが、たぶん、通常の1.5倍はあると思う。
塩味がしっかり効いていて、疲れた身体にはぴったりだったし、何よりもビールに合う。最高だ。
そして。
待ちに待った料理がやってきた。
それを見て、僕は思わず、餃とした。もとい、ぎょっとした。
いやはや、何というワイルドな盛り付けだろう。
1皿に餃子が9個!それが、なんとも無造作に盛られているのだ。
傍らのiPhone SEとの比較でおわかりの通り、それほど小さな餃子ではないし、もちろん手作り。
これで480円というのは激安ではなかろうか。町中華、万歳だ。
大盛り餃子とビールで、至福の餃ビー。
ご飯や麺の入り込む余地などない、最高のゴールデンコンビだ。
僕は、この組み合わせさえあれば生きていけるといっていい。いやはや、最高。
囓ってみる。
具は、野菜と肉のバランスがしっかりとれており、食べ応えがある。
野菜のザクザク感も、肉の旨味もしっかり感じられるし、皮も素朴で美味しい。家庭で作る、王道の手作り餃子と言った感じだ。
下味はそれほどついていないので、酢醤油が合う。
これが、1人前で9個も味わえるのだから、実に最高じゃないか。
とても居心地のいい店だったので、今度は是非友人を誘って、他の料理も食べてみたい。
ただ、その時はちょっと気になることもある。
餃子は、1人前でもこんなワイルドな盛りつけ。それが2人前、3人前となると、どんな盛りつけで出てくるのだろう?
単にその数だけ皿が増えるだけなのかもしれないが、できたら、大皿にしてもらって、超ワイルドな盛りつけをして欲しいw