7月7日。七夕。この日もまたまた雨だった。
夜明け前から走り続けて、僕がようやく辿り着いた場所は…。
石神井公園だった。
東京都内では、よく知られた大公園で、僕も、かなり昔に1度訪れたことはあった。
しかし、既にその記憶は薄れており、しかも、ランニングをしたことはなかったので、今回は、ランナーとしての初訪問。
前日の駒沢オリンピック公園に続いて、僕にとっては、《新規開拓》エリアだった。
ただ、最初、僕はこの入口ではなく、裏口(?)のようなところから入ってしまったため、ちょっと勝手がわからなかった。
しかし、迷っていても始まらない。
相変わらず雨は降り続けていたし、ここでちょっとしたトラブルもあって焦ったが、とりあえず、中へ。
園内には、とても大きな池があった。
水鳥たちが、気持ちよさそうに泳いでいる。
僕も、そんな情景を眺めながら、気持ちよく走れ…なかった。
この公園コースは、悪路としか思えなかったからだ。
道幅がそれほど広くない上に、石畳。
これはまだいいとしても…。
不整地も多く、しかも水たまりだらけ。
いやはや、ここはランニングに向いてない。少なくとも雨の日は。
歩道に人がいないのをいいことに、水鳥たちは、陸に上がってのびのび活動中。
僕はそんな鳥たちを恨めしく思いながら、とりあえず走った。
園内には、星に願いをこめた、沢山の短冊が吊されていた。
もしも無地の短冊があったなら、僕も願いを書いて吊したかった。
星は全く見えなかったけれど、でも、願わずにはいられなかった。
「雨よ、止んでくれ」と。
僕は、雨の日のランが嫌いじゃない。この時期の雨は、蒸し暑いより断然良いので、むしろ歓迎。
とはいえ、これだけ連日続くと流石に飽きたし、とにかくこの公園の道は走りにくかったからだ。
…そんな僕の祈りも空しく、この日の雨は、全く止むことがなかった。
しかも、時折強くなってきたので、僕は心が折れかけた。
折角、夜明け前から走ってきたのだから、公園ランを楽しまなきゃ損だとは思ったけれど、でも、これでは全く楽しめない。
ということで、僕は公園の外に出て、退散する方向で駅へ向かおうとした。
すると…。
こんな表示を発見。
ん?ランニングコース?1500m?なんだこれは。
そう思いながら、道に沿って250mほど走ると…。
こんな看板を発見。
なんと、公園の「外」にランニングコースがあったのか!
これは、あとで調べて知ったことなのだけれど、この公園は、園内が走りにくいため、その《外周》に1,750mのコースが用意されていたのである。
事前に調べておけば簡単にわかったことなのに、僕は、自分のズボラさ、バカさ加減を呪った。
しかし、まぁ、現地にいる間に気がついてよかったかもしれない。
そのまま帰宅して、家でその事実を知ったら、ショックで倒れ込んでいただろう。
ということで、僕は、気を取り直した。
コース案内板の前にあった、スタート地点から、再び走り始めることに決定。
苦心して作られたランニングコースという感じで、途中は、住宅の脇なども通っていく。
決して走りやすいとは言えないが、でも、公園の「中」よりは断然マシだった。
前日の駒沢公園と違い、ガチなランナーの姿は見かけなかったが…。
傘をさしながら走っている人がいた!
これは、僕のゴミ袋スタイル以上に奇異なのではなかろうか。
いやぁ、相当走りにくいと思うんだけれどなぁ。そんなに濡れたくないなら、走らなきゃいいのにw
などと思いながら、僕は、このコースを3周程度走り、フィニッシュ。
ゴールインのご褒美は…。
もちろん餃子おにぎりだ。
これは、公園に向かうランの途中、夜明け前のローソンストア100で購入したもの。
最後の1周では、雨の中を、手に持ちながら走ったため、表面のシールが濡れて剥がれてしまった。
しかし、《餃》という漢字は、《それ一文字で餃子》と言ってもいいぐらい、餃子度の高い文字だから、問題ないw
僕は、餃子おにぎりで癒やされながら、石神井公園ランの感慨に耽った。
雨さえ降っていなければ…ランニングコースだけを走っていれば…悪くない公園だと思うので、機会があれば、また訪れたい。