ベルリンマラソン前日のお楽しみは、「ブレックファストラン」だけではなかった。
ブレックファストランは、最高に楽しい神イベントではあるけれど、あくまでファンランであり、参加資格も何もいらない。
しかし、れっきとしたレースも、別途に開催されていたのだ。
しかし僕は、恥ずかしながらそのことを知らなかった。
だから、その日の午後、ホテル近くの大通りで、こんな情景を目にして、ちょっと驚いた。
なんと、多数のランナーが走っているではないか。
道路が封鎖されており、沿道には観客も多数。どう見てもこれはレースだ。
僕は一瞬、大きな錯覚に陥った。「えっ?えっっ?ベルリンマラソンは明日…だよなぁ。僕は1日タイムスリップをしてしまったのだろうか??」と。
しかし、もちろんそれは大きな勘違いだった。
よくよくランナーの姿を眺めてみると、子供ばかり。そう。これはキッズのためのミニマラソンイベントだったのだ。
後で知ったことだが、レースの距離は4.2195kmで、フルの1/10に過ぎない。
しかし、子供たちにとっては十分な長さだったろう。
しかも、市街の一等地を走り抜けられるのだから、楽しいに決まっている。
僕がその1日後にくぐる(筈の)ブランデンブルク門を、子供たちが笑顔でくぐり抜けていく。
朝のブレックファストランだけでも凄いのに、別途、こんな企画も行われるだなぁ…と、僕はちょっと驚いた。
そして、その驚きは、これで終わりではなかった。
ちょっとした買い物をしながら、さらにベルリンの町歩きを続けていると、今度は、こんな情景を目撃したからだ。
インラインスケート。
ナンバーカードをつけているから、間違いなくレースだ。
このことも後で知ったのだけれど、これは、れっきとした世界大会であり、距離もフル距離で、激しいレースが行われていることがわかった。
動画は、素晴らしい迫力。ランとは違った魅力を感じる。
僕がこのレースを見たのは、もう夕方で、終盤を迎えていたため、トップ選手たちはとっくにゴールインしており…。
ゆったりのんびりと、気楽に滑っているスケーターたちも多かった。
それを見ていたら、僕もインラインスケートをやってみたくなった。
僕は、全くインラインスケートの経験はないが、ベルリンの街をスケーティングするのも楽しそうだと思ったからだ。
ベルマラリピーターの方に聞いた情報によると、なんと、「土曜日、インラインスケートを走り、日曜日のベルリンマラソンも走る!」という猛者も存在しているらしい。
凄いなぁ…と思いつつ、僕は、少しだけその誘惑に駆られた。
何故か。
「SKATE to RUN」
インラインスケート大会で完走すると、なんと、翌年のベルリンマラソン参加権が得られる!というのだ。
いやはやこれは魅力的。
ベルリンのインラインスケートレースは、世界各国誰でも登録することができるので、もちろん、日本からでも参加可能。
スケート素人の僕が完走できるとは思えないので、これは夢の夢に過ぎないのだけれど、ベルリンで、2日連続レースを走って、その翌年のベルマラ出走権を得たら、きっと格好いいだろうなぁ、と思った。
このレースの開催により、土曜日も、ベルリン中心部の大通りは軒並み封鎖。
僕は買い物の店に向かうために、かなりの回り道を余儀なくされたのだけれど、車の利用はさらに厳しかったろう。
しかし、「ベルリンマラソンウィーク」として、土曜日から大いに盛り上がるのは、ランナーとしては最高だし、気分も高まるだろうなぁと思った。
僕は、脚の具合が思わしくないこともあり、今年は、不安な気持ちを抱えながらベルリン入りしたのだけれど、レース前日のイベント三昧で、その思いが消えていくのを感じていた。
そして、僕は、自分に向けてつぶやく。
さぁ、明日は、いよいよベルリンマラソンだ。
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