いやぁ、凄かった。面白かった。最高だった。
どんな言葉を並べ立てても足りないぐらい、僕は興奮している。
それぐらい「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」に感動してしまったのだ。
上映時間は164分。
長いエンドロール部分を除いても、156分ある。シリーズ最長だ。
しかもこれは二部作の第1作だから、物語はまだ続く。
ちょっと冗長なんじゃないか?尻切れトンボで終わるんじゃないか?
鑑賞前、僕はそんなことを思って、少しだけ不安になった。
しかし、それは全くの杞憂だった。
いやぁ、とにかく凄いので、これまでのシリーズを見てきたファンは絶対に見るべきだし、アクション映画好きなら絶対に楽しめる。
この予告編を見て、少しでも面白いと思ったなら、絶対に後悔しない。
崖からバイクごと落ちるシーンは、この映画の大きな見どころではあるけれど、「なぜ」そんなことをしたのかという理由が凄い。
そして、これと同じぐらいの衝撃的なクライマックスが、その後も続くのだ。
予告編の何倍も面白いことは間違いないので、騙されたと思って(騙してないけど)とにかく見に行って欲しい。
「トップガン マーヴェリック」同様、劇場の大スクリーンで見てこそ、輝く映画だ。
…と。これから先は蛇足になる。
具体的なネタバレはしないように気をつけるけれど、展開が読めてしまう可能性もあるので、純粋に映画を楽しみたい人はスルー推奨だ。
僕が見に行ったのは、ロードショー開始2日目。昨日土曜日の午後だった。
シネコンのロビーは、「ミッション:インポッシブル」一色に染まっていた。
僕は、「BESTIA DOLBY ATMOS」のスクリーンで鑑賞。
IMAXには及ばないけれど、映像も音響も高いクオリティで楽しめて、リーズナブルなので気に入っているのだ。
上映直前、トムと監督のクリスがスクリーンに登場。「劇場でお楽しみください」というようなメッセージを発信してくれた。ちょっと感激。
いざ、物語が始まってみると、あとはただ、至福の時間が流れるだけだった。
全編を通して、息もつかせぬアクションシーンの連続。
カーアクション、バイクアクション、鉄道アクション…。
「ミッション:インポッシブル」シリーズにおいて、アクションシーンはお約束だから、下手をするとマンネリになりかねないのだけれど、工夫があって、飽きない。
ローマでのカーアクションで、トムは、運転操作に大きな制約を受けているのだけれど(身体的にも車体的にも)それを逆手にとって、見せる、魅せる。
緊迫したシーンなのに、ユーモア要素も盛り込まれていて、僕は思わず笑ってしまった。
緊張と緩和のバランスも見事にとれていたと思う。
この作品において、トムが演じるイーサン・ハントは、「追われる」だけでなく「追いかける」立場でもある。
「追われながら追いかけている」のだ。
しかも、イーサンを巡る集団が、ひとつだけじゃない。三つ巴、いや四つ巴ともいえる状態の壮絶な追いかけっこなのである。
よくもまぁ、ここまであちこちから追われて逃げ切れるなぁと思うほど。(まぁ、だからこそミッション:インポッシブルなんだけどw)
新キャラクターとして登場したグレースが、実にいい味を出している。
トムが演じるイーサンを翻弄しながら、絶妙な立ち位置で物語に絡まっていく。
悪役側の殺し屋パリスもいい。サイコパス的な役割を演じていて、狂気さえ感じさせたが、これがまた後半で重要な役割を演じる。
とにかく二転三転ぶりが凄いのだ、この映画は。
IMFに入る前のイーサンを知っているという、ラスボスのガブリエル。
失踪する電車の上で繰り広げられる対決(とその後の展開)も、この映画の大きな見どころだ。
気がつけば、息もつかせぬ164分。
PART ONEとは銘打たれているが、ひとつの区切りはしっかりとついているから、この映画だけでも十二分に面白い。
でもやっぱり、どのような形でPART TWOが展開されるのかは大いに気になる。
公開予定は来年の6月予定ということだったのだけれど、現在は米国映画俳優組合のストライキにより、撮影が中断しているとのこと。
このストは、未だ終わりが見えず、年末までかかるという噂まで出ているから、そうなると、公開が大きく遅れる可能性もありそうだ。
ちょっと心配…。