東京に、ふたたび禁酒令が施行されることになった前日。
僕は板橋区成増の町中華で、(とりあえずの)餃ビー締めをした。
僕は、この店で、餃子とビールしか注文していなかったのだけれど、沢山のアテが出たこともあり、それなりにお腹が膨れていた。
僕の胃腸は、加齢にともなって弱くなっているので、(悲しいかな)そんなに量を食べることができないのだ。
だからこの日は、そのまま帰宅の予定だった。
が…。
店を出て、成増駅に向かう途中、目に留まった看板が、そんな予定を覆すことになる。
成増大餃子
の看板だ。
こんなインパクトのある看板を目にしたら、スルーできる筈がない。
店名(菜彩厨房)よりも、「大餃子」の文字の方が大きいw
「大餃子」は、それぐらい、この店の自慢料理だということだろう。
店頭には、ランチメニューがいろいろ表示されていた。
1番に表示されて「大餃子セット」に、【12分ぐらい】と書かれているのが、ちょっと印象的だった。
「12分ぐらいお待たせしてしまいますが、それだけの価値はあります。」と言っているように、僕には思えた。
この店自慢の大餃子は、じっくり、しっかり作られるのだ。好感。
僕は、この餃子が大いに気になったけれど、前述の通り、それなりにお腹が膨らんでいるので、ちょっと迷った。
ライスは不要なので、大餃子単品で注文することになるが、それでも、6個となると、ちょっときついなぁ…。
そんなことを思いながら、店頭に並んでいたテイクアウトメニューを眺めていたら、大餃子が2個290円で販売されているのを発見。
そのメニューを入れ替えるため、店員さんが出てきたので、聞いてみる。
「大餃子は、店内だと6個からになりますか?」
すると、店員さんは、人なつっこそうな笑顔を浮かべてこう言った。
「いえ、3個からご注文できます。」
おぉ、3個でも良いのか。ならば食べられるかもしれない。
ただ、僕にはもうひとつ重要な質問が残っていたので、続けてそれも聞いてみる。
「ビールも飲めますか?」
すると店員さんは、すぐに明るくこう言った。
「もちろんお飲みになれます。」
ならば、入店を拒む理由がないw
お腹がちょっと膨れていようがなんだろうが、僕にとって、《餃子とビール》は切っても切り離せない関係。
しかもこの日は、その関係を破壊する悪法が施行されてしまう前日。
だから、僕は最後の最後までこだわりたかったのだ。
入店。
テーブルには、ランチメニューが置いてあった。
そのラインナップは、店頭で見かけたものと同じものであったが、ひとつだけ、「あれっ?」と思ったことがある。
大餃子セット(6個)【13分ぐらい】 の表記だ。
なぜか店頭の表示から1分増えてるw
まぁ、12分でも13分でも、「時間がかかります」という意味では同じようなことだろうから、細かいことは気にしないことにした。(ブログネタにはするけど(^^;
大餃子は、一般メニューにおいても、大きくプッシュされていた。
店員さんの言葉通り、3個から販売されている。
【自家家庭味】の水餃子も気になったが、この日は見送り。
大餃子のお供には、生ビールを選んだ。
僕は、「餃子3個と生ビール」を注文したが、その際、「生ビールは餃子と一緒に出してください」と伝えた。
ビールのアテはついてこないような感じだったし、餃子が出てくるまで13分ぐらいかかるとなると、生ビールを堪能できないと思ったからだ。
ということで、店内やメニューなどを眺めながら、つらつらと待っていると…。
生ビール&大餃子が登場!
大餃子は、流石、自慢料理というだけあって、なかなかのボリュームだった。
隣に並べたiPhone SEからも、その大きさは伝わってくるだろう。
接写してみると、そのインパクトは十分。
時間をかけてきっちりと焼かれており、僕は大いに期待した。
一口囓ると、口内にじゅわっと肉汁が溢れた。
肉の旨みが感じられる餃子で、食べ応えも十分だ。
丁寧に下味がついていて、そのままでも十分に美味しいと思ったが、つけるなら、酢胡椒。
僕は最強の相棒(生ビール)とともに、至福の餃ビータイムを堪能した。
この店は、いわゆる町中華という店ではなく、いわば大陸系の本格中華店なので、僕の好みとはちょっと異なる。
ただ、大餃子は美味しかったし、自家家庭味だという水餃子も気になった。
忌まわしき禁酒令が解けた暁には、また、是非、訪れてみたい。