餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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あぁ、ヨコジュン…。横田順彌先生、逝く。

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悲しくて、切なくて、泣きたくなる。

僕が子どもの頃から大好きだったSF作家、横田順彌先生の訃報が届いたからだ。

早川書房の公式Twitterに書かれている通り、去年の2月までは、同誌で、連載ページを担当。

最後の回でも、横田順彌先生らしい健筆をふるっておられた。

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S-Fマガジン2018年2月号

この回で34回目。もう、4年半以上も続いている長期連載だった。

しかし、この号を最後に、連載は中断してしまう。

「SFマガジン」誌では、執筆者紹介というページがあり、本人による、トピックが掲載されるのだけれど、同号で、先生は…。

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病院疲れについて書いておられた。

あぁ、この頃から、相当に大変な状態だったのだなぁ…。

このトピックを最後に、SFマガジンでの連載はストップ。もう、再開されることはなくなってしまった。無念で仕方がない。

横田順彌先生は、古典SF研究家の第一人者であり、特に、日本SFの祖と言われる、押川春浪研究家だった。


快男児 押川春浪 (徳間文庫)

この作品においては、第9回(1988年)の日本SF大賞も受賞している。

押川春浪は、折しも、今年の大河ドラマ『いだてん』で、武井壮が演じ、話題になっている人物。

横田順彌先生は、日本において、誰よりも早くその凄さに気がつき、訴え続けてきた。

だから、このタイミングでの逝去の報は、残念で、悲しくて仕方がない。

横田順彌先生は、今でこそ、古典SF研究の大家となっているが、デビュー以降しばらくは、「ハチャハチャSF」と呼ばれる破天荒な小説群で有名だった。

子供の頃、僕は、小説に惚れまくった。

当時は、《ヨコジュン》という愛称で呼ばれていたことを思い出す。

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僕の本棚にあった、横田順彌先生…ヨコジュンの作品たち。

読んだ本は、もちろんこれだけじゃない。実家には、まだまだ多数の本が残っている筈だ。

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本棚には、「SFワールド」のヨコジュン特集号もあった。

かなりボロボロになってしまっているが、なにしろ、昭和60年(1985年)刊行の雑誌で、すり切れるまで読みまくったのだから、仕方ない。

あらためて読み直してみると、胸が詰まりそうになった。

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あぁ、若い。

当時、多くのSFファンを惹きつけて止まなかった笑顔が、とても印象的だ。

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山田正紀先生との豪華対談。

この時も、「押川春浪」研究家としての夢を語っておられたことが、とても印象的。

押川春浪本で日本SF大賞を受賞し、大家となった今でも、とても精力的に研究を続けておられた。

まだまだ志半ばだったと思うし、今こそ、再び脚光を浴びるべき先生だったと思うので、どうにもこうにも残念で、無念でならない。

合掌。


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