表紙の写真を見ていたら、やりきれない思いがこみ上げてきた。
僕が好きだったヨコジュン…横田順彌先生が、もうこの世にいない寂しさを、あらためて感じたからだ。
先生の凄さと、僕の思いについては、以前のエントリーで細かく書いた。
だから今回は繰り返さないけれど、悲しい気持ちは募るばかり。
あぁ、今こそ、本当に、横田先生の功績が再評価される時だったのになぁ。どうにもこうにも無念だ。
それにしても…。僕は思う。
この1年間、「SFマガジン」は追悼特集ばかり続くなぁ…と。
同誌は、数年前に隔月刊化されてしまった*1ため、年間に6冊しか刊行されないというのに、そのうち3冊。半分の号が追悼特集なのだ。
ル・グィン、エリスン、そして、ヨコジュン…。
日米を代表する人気SF作家たちだから、「追悼特集」が組まれるのは当然。
しかし、ここまで重ならなくてもいいじゃないか。
どんなに素晴らしい内容の特集が組まれようが、それはたった1回だけの話。
僕は、今後あらたな作品を読むことができないという喪失感の方が、遙かに上回る。
もちろん、作者がいなくても、その作品は生き残っていく。
だから、それを読み継いでいくことはできる。
でも、僕は、やっぱりどうにもこうにも寂しくて、切なさがこみあげてしまうのだ。
と、書いている矢先、今号の編集後記を見て、さらに驚いた。
今月、巨匠ジーン・ウルフが逝去。そのため、今後、追悼特集が行われる予定と書いてあったからである。
いったいどこまで続くのだろう…。
*1:2015年2月号、通巻707号!までは、毎月刊行されていた。