「NHKラジオ英会話」講座が新しくなって、半年が過ぎた。
今年から、講師が交代すると知った時、僕は大いにショックを受けた。遠山顕先生の講義内容に惚れ込んでいたからだ。
遠山先生の講座は、今年から始まった英会話楽習に引き継がれ、ひとまず、ホッとしたことを思い出す。
週3日間のプログラムになってしまったのは残念だったけれど、去年までの「ラジオ英会話」テイストをそのまま引き継いでくれていたから、もちろん、最高に楽しい講座になっている。
ただ、残念なことがひとつ。
新講座は、10:30~10:45と、15:45~16:00(再放送)という放送時間であるために、完全に業務時間帯とバッティング。リアルタイムで聞けないのだ。
この神アプリを使って、1日遅れで聞くことは可能。
だからそれほど困ってはいないが、去年はリアルタイムで聞けたのになぁ…と、思うと、ちょっと寂しくなることがある。
「ラジオ英会話」の放送時間帯は、講師が大西泰斗先生に交代しても、去年までと同じく、午前6:45~7:00。
この時間ならば、もちろん、リアルタイム聴講が可能。
ということで僕は、もっぱら、通勤途中の時間を使って、歩きながら聞いている。
最初の頃は、あまりにも遠山先生とテイストが違うために、戸惑いの方が大きかった。
「えっ。これがラジオ英会話と言えるのか?ラジオ英文法じゃないのか?」と思う時もあった。
しかし、毎日、歩きながら聞き続けているうちに、そんな考えが変わってきた。
そして…。
気がつけば、6ヶ月が経過していた。
ところどころ痛んでしまっているテキストたちが、僕の勲章。
毎日持ち歩き、何度も読み直しているからだ。
相変わらず、ちょっと棒読みタイプのスキットに戸惑う感じはあるけれど、でも、それを補ってあまりあるのが、フリートーク部分の素晴らしさ。
クリス・マクベイさんと秋乃ローザさんによる、ネイティブならではの語彙説明が、実に勉強になる。
クリスは、ユーモア感覚にも優れているので、番組が「お勉強チック」にならない、というのも大きな魅力。
放送開始当初は、少し堅い雰囲気があったローザさんも、クリスに感化されてきたのか(?)最近は、番組冒頭の挨拶などで小ネタを挟むようになってきた。
番組冒頭では、大西先生のオヤジギャグも炸裂。
「朝だ、あーさーだよー。浅田美代子です。いえ、講師の大西泰斗です。」
「いちにちいっぽ、みーっかでさんぽ♪ 水前寺清子の水曜日がやって参りました!講師の大西泰斗です。」
僕は、歩きながら、ずっこけてしまうこともあるほどだ。
ただ、メインとなる講義の内容は、ふざけてなどおらず、実に芯が通っている。
「説明ルール」「指定ルール」「目的語説明型」など、大西先生独特の文法用語に、僕は、最初ちょっと違和感を抱いたが、今はもう大丈夫。
ネーミングなんかどうでもいい。大切なのは、それを心で理解して、無意識に身につけていくことだと悟ったからだ。
大西先生は、この1年間の時間を使って、ゆっくりと、丁寧にそれを教えてくれようとしている。
NHKラジオ英会話 2018年 10 月号 [雑誌]
それは、最新10月号のテキストを見ると、よくわかる。
4月号とのスキット比較。
大幅に、会話内容が増えているのがおわかりだろうか。もちろん、それには大きな理由がある。
4月の時点では、まだ、僕らが「何も学んでいない」ため、限られた範囲内での文章で構成されていたからだ。
この6ヶ月間で、大西先生は、さまざまな文法事項を講義してくれた。
新たな文法事項は、以降のスキットにさりげなく盛り込まれ、自然に復習ができる形となっている。
番組では、都度、大西先生からのフォローもなされるため、「あぁ、こういう風に使うのか」と思うこともしばし。実に勉強になる講座なのだ。
「GRAMMER IN ACTION」という、英語を話す練習コーナーでも、半年経った《厚み》が感じられる。
僕は4月時点では、殆ど話せなかったのだけれど、最近は、無意識に言葉が出てくるようにもなってきた。
自信を持って話せるほどではないけれど、しかし、あと半年続けていけば、きっと大きな力になるだろうと確信している。
今年度の学習予定。
10月は、「to不定詞・動詞-ing形」だけ、11月は、「過去分詞・受動態・節」だけで1ヶ月。
これらの文法事項を、1ヶ月もかけて丁寧に教えてもらえるのだから、身につかないほうがおかしい。
いやぁ、本当に充実している講座なのだ。
僕は、すっかり大西先生の虜になってしまったので…。
その著書も大量ゲットw
今年の3月時点では、1冊も読んだことがなかった本たちなのに、今や、もう何度も読み直しているほどだ。
そんな大西先生のイズムがたっぷり詰まっていて、しかも、リアルタイムで聞くことができる「ラジオ英会話」はとにかく最高。
これから半年も、一緒に歩きながら、聞き続けていきたい。
今日の放送も楽しみだ。