早い。早すぎる。
ついこの間、2020年になったばかりだと思ったのに、もう、12月。
僕も歳をとるわけだ…。
毎年僕は、この本が発売されると、年の瀬を感じる。
「このミステリーがすごい!」(通称「このミス」)である。
僕は、このシリーズをコンプリートしており、昨年のエントリーでは、その表紙をずらっと並べてご紹介させていただいた。
本誌32冊と、関連本2冊。我ながら壮観だと思う。
そんな僕の大事な宝物に、またあらたな1冊が加わったことになる。
昨年、一昨年と、「このミス」の表紙には、ミステリ好きのアイドル(高山一実/白石麻衣)が登場していたが、今年は一転。
名探偵コナンが表紙を飾り、巻頭では、原作者の青山剛昌がインタビューに答えている。
「名探偵コナン」は1994年から今に至るまで、「少年サンデー」誌で連載されているコミック。
これまで98巻が刊行されており、まもなく100巻になるというのだから素晴らしい。
コミック版だけでなく、テレビアニメ、劇場、舞台、ゲーム、などなどさまざま分野に広がっており、その人気は、今更僕が語るほどのものでもないだろう。
僕は、コミックを殆ど読まないのだけれど、流石にコナンは知っていて、コミックも何巻かは読んだことがある。
実にテンポがよくて読みやすく、しかも、しっかりミステリとしても成り立っているので、唸りながら読んだことを思い出す。
だから、今回の原作者インタビューも非常に興味深く読んだ。
コナン特集は、その他、ミステリー作家たちによる対談・寄稿や大学ミス研が選ぶベストエピソードなど、盛りだくさんな内容になっている。
今回、そんなコナン特集とともに、僕が大きく心を惹かれたのはこれ。
作家生活20周年を記念した、伊坂幸太郎インタビューだ。
僕は最近、かなり伊坂幸太郎に嵌まっており、これまで未読だった作品を読みあさっているところ。
だから、このインタビュー掲載は、とても嬉しかった。
伊坂幸太郎は、「このミス」ランキングの常連でもあり、これまで、トップ10に入った作品も多数ある。
僕は、そのうち、かなりの作品を読んでいるが、2009年版1位獲得作品の『ゴールデンスランバー』が未読。
『ゴールデンスランバー』は、本屋大賞も受賞した、伊坂幸太郎の代表作とも言える人気作品だから、それをまだ読んでいないというのは、ミステリファンとして、少し恥ずかしい。
しかし…。
逆に考えると、それだけ凄い作品を「これから読める」ということが嬉しくてたまらない。
と。
特集のことばかり書いてしまったが、もちろん、「このミス」の《核》であるランキングも充実。
国内、海外ともに、今年を代表するベストミステリ20が並んでいる。
営業妨害になってしまうかもしれないので、ランキングの紹介は控えさせていただくが、書店では、既にそのランキングを付与したオビの本が出回っている。
(出版社などには、ランキングの内容が事前にリークされている模様。)
【2F文芸書】「このミステリがすごい!2021年版」発売になりました。早速コーナーも作りましたので、ミステリファンの皆様、この冬は家で読書をされる皆様、ぜひ店頭で読みたい本をお選びください!!
— 丸善丸の内本店 (@maruzen_maruhon) 2020年12月3日
#このミス pic.twitter.com/89cT2RL4tK
「このミス」のランキングを眺めていたら、読みたい本がいろいろ出てきたので、久しぶりに書店へ行ってみようかなぁと思っている。