WMM(ワールドマラソンメジャーズ)6番目の大会として、東京マラソンが加わったのは、2013年。
それ以降、「6スター」がイベントとして定着し、昨年の11月現在、全世界で12,273人ものSIX STAR Finisherが誕生している。
その詳細データは、WMMの公式Webサイトで公開されており、非常に興味深い。
僕は、このデータについて、以前のエントリーで詳しく分析させていただいた。
なんと言っても、日本人のFinisherが398人もおり、そのうち、僕の知り合いが50人以上入っている(!)という点が印象的だった。
そんなWMMに、このたび12年ぶりとなる新規マラソン大会の加入が決まった。
そう。
遂に、シドニーマラソンが、7つめの大会として加わったのだ。
その点については、昨日のエントリーで詳しく書かせていただいたが、大事なことを書き忘れていた。
「WMM完走メダル」についての話だ。
これまで、SIX STAR Finisherとなったランナーに対しては、ポン・デ・リングデザイン(?)の、特別なメダルが提供されていた。
このメダル獲得を夢見て、WMM大会に出場してきたランナーも多い筈。
WMMにシドニーが加わって7大会になった以後、このメダルはいったいどうなってしまうのだろう。
7つメダルの新デザインに変わるのか?
現在、このメダルを持っている人がシドニーマラソンを完走したら、新デザインのメダルをもらえるのか?
僕は、シドニーマラソンのWMM入りが発表された直後から、そんな疑問を抱いたが、それに対する「答え」は簡単に見つかった。
WMMの公式Webサイトにおいて、丁寧に解説されていたからだ。
Sydney will form part of the journey towards the next Major milestone, the new Nine Star medal, which will begin when two more races are added to the series; however Sydney finishers can start counting the race toward their Nine Star in 2025.
Sanlam Cape Town Marathon and Shanghai Marathon, which are currently in the candidacy process, could join the series in as early as 2026 and 2027 respectively should they pass two years of assessments.(訳)
シドニーは、次の主要なマイルストーンである新しいナインスターメダルに向けた旅の一部を形成し、シリーズにさらに2つのレースが追加されたときに開始されます。しかし、シドニーのフィニッシャーは、2025年にナインスターへのレースをカウントし始めることができます。
現在、候補に挙がっているサンラムケープタウンマラソンと上海マラソンは、二年間の審査を通過すれば、早ければ2026年と2027年にも大会に参加できる。
なるほど。
シドニーが加わっても、それはあくまで《中間点》であり、ケープタウンと上海を加え、9つの大会になった時点で、新しい「9スターメダル」が授与されるということらしい。
上海マラソンは12月の開催だから、最短で2027年の12月に、初めての「9スターメダル」獲得者が誕生するという状況になりそうだ。
日本のランナーにおいては、ケープタウンへの遠征が高いハードルとなるが、それだけに、このメダルを獲得できれば、大きな感動を得られるだろう。
現在、6スターのメダル獲得を目指していたランナーにとっては、いきなり、メダル獲得のハードルが爆上がりするようにも思えたが、その点も大丈夫。
The current Six Star program will remain in place for runners striving to complete the original six Abbott World Marathon Major races. AbbottWMM has committed to keeping the Six Star medal which will continue to be awarded for this amazing achievement even when the Nine Star medal becomes available.
(訳)
6つの主要なアボット・ワールドマラソンレースを完走することを目指すランナーのために、現在のシックススタープログラムは引き続き実施されます。AbbottWMMは、Nine Starメダルが使用可能になっても、この素晴らしい業績に対して授与され続けるSix Starメダルを維持することを約束しました。
現状の「6スターメダル」はそのまま継続して提供され、そこからさらに、新規の3大会を完走すると「9スターメダル」が追加で提供されるということのようだ。
ならば、現在6スターを制覇済みのランナーや、リーチがかかっているランナーなどにとっても、次の大きな目標として楽しめるだろう。
あとは、ケープタウンや上海が無事にWMMの審査を通過できるかどうか。
2027年の9スター実現は、あくまで《最短》のスケジュールなので、どちらかの大会で問題が生じれば、頓挫してしまう可能性もあり得る。
それについては、引き続き情報を追いかけていきたい。