最近、ランニング中は、もっぱら「ah-面白かった」ばかり聞いている。
そう。吉田拓郎渾身のラストアルバムだ。
収録曲は9曲。全部でたった35分しかないのだけれど、実に濃密で味わい深い曲ばかり。
まさに、吉田拓郎の総決算と言えるアルバムになっている。
とりわけ秀抜なのが、7曲目に収録されている「雪さよなら」だ。
この歌は、吉田拓郎(当時は「よしだたくろう」)のデビューアルバム「青春の詩」に収録されている「雪」のセルフカバー。
52年の時を経て、歌詞がプラスされ、ラストアルバムで復活。
しかも、小田和正とコラボレーションしたことにより、神曲となっている。
いやぁ、本当に素晴らしい。
「ah-面白かった」の特典DVDには、そんな「雪さよなら」のレコーディング風景が収録されており、小田和正も登場。
2人が並んで歌うその姿は、まさに、奇跡の映像。これは永久保存版だ。
そんな「ah-面白かった」が、オリコンのアルバム週間ランキングで2位になったとのこと。
吉田拓郎としては「TAKURO TOUR 1979」以来、42年8ヵ月ぶりのTop3入りということで非常に嬉しいのだけれど、折角ならば1位になって欲しかったなぁ…。
これはラストアルバムなのだから、過去の大ヒット曲セレクションやライブ音源などをつけて、豪華2枚組などで発売すれば、1位は確実だったろう。
しかし、そういったことを潔しとしないのが、吉田拓郎の流儀であり、だからこそ格好いいのだけれど。