M-1グランプリ2024の出番順を決める、笑神籤(えみくじ)1本目。
阿部一二三が、まさかの令和ロマンを引き当てた時は、どうなることかと思った。
いやはや、オリンピック2連覇選手の引きはハンパない。えげつない。
審査員のかまいたち山内が、トップバッターの厳しさを訴えた直後ということもあって、会場には、「流石の令和ロマンでも、またまた1番手では苦しい」という雰囲気が漂っていた。
会場だけじゃない。SNSは騒然だったし、お茶の間のお笑いファンたちにも衝撃が走った筈だ。
しかし。
令和ロマンのくるまは、出てくるや否や「終わらせよう」の一言で会場を爆笑させ、そのまま、自らのフィールドに引き込んでしまう。
絶対王者にとっては、出番順など、何の問題もなかったのである。
審査員たちにとっても、令和ロマンが1番手というのは、ありがたかったろう。
去年の令和ロマンと垂直比較することができるため、迷いなく高得点をつけることも可能になったからだ。
もしも1番手が今回初出場の漫才師だったとしたら、ネタの善し悪しやウケ具合にかかわらず、控えめな点数で始まっていたと思う。
今回、令和ロマンが1番手になり、高レベルな漫才を披露したことで、一気に会場も審査委員も温まり、《令和ロマン2連覇に向けてのM-1》という機運が大いに高まった。
僕は、そんな「令和ロマン基準」で審査が始まってしまった為、この後の組は厳しく、特に、直後の2番手は辛いと思いながら見ていると…。
まさかまさかのヤーレンズ。
おぃおぃ、阿部一二三さん、引きが良すぎるっての。
それでも、ヤーレンズならば、きっと何とかしてくれる、大丈夫、大丈夫。
…だと思ったんだけれどなぁ。
得点が低かったわけではないから、6番手までは3位で残ってくれていたものの、バッテリィズの爆ウケを見て、僕にとってのM-1は終わってしまった。
7番手のバッテリィズは、その登場順が最高に良かった。とにかくエースが素晴らしすぎた。
実にわかりやすい正統派のアホ漫才で、ミルクボーイの登場にも匹敵するほどの衝撃。
2本目でも同レベルのネタを用意できていたら、王者もあり得たほど。
惜しくも準優勝には終わったが、今年ブレイクすることは間違いないだろう。
個人的に驚いたのは、その後に出たエバースの上手さ。
あぁ、これは最終決戦でもう1本見たいと思った。
ただ、彼らはまだまだ引き出しが多そうなので、来年以降も期待。
終わってみれば、令和ロマンが圧巻の2連覇。
オリンピック2連覇の阿部一二三が、最初に令和ロマンを引き当てた時点で、令和ロマン2連覇の布石はできていたのかもしれない。
流石に、令和ロマンも今回で卒業だろうから、来年のM-1グランプリ2025に思いを馳せよう。
個人的には、ヤーレンズ、エバース、バッテリィズの最終決戦で、ヤーレンズ優勝!が、僕の夢だ。*1
鬼が爆笑しているみたいなので、今回はここまでw
読み応えが半端ない、M-1グランプリ20周年記念公式ガイドブック。
今年のポスターなどにも広く採用されている、歴代王者がズラリと並んだ表紙が圧巻だ。
今回、この豪華メンバーに新たな王者が加わることはなかった。
21周年の来年も、表紙はそのまま使えるので、ちょっとしたリーフレットを挟み込めば、増補改訂版として売れそう(^^;
*1:ヤーレンズは、来年の出場を明言してはいないようなので、軽はずみなことは言えないのだけれど、あくまで僕の夢ということで許して欲しい。