東京マラソンと言えば…。
出走困難なレースとして有名で、毎年、その抽選倍率は10倍近くになっていた。
年会費4,400円を払って、ONE TOKYOのプレミアムメンバーになれば、ほんの僅かだけ、その敷居が下がる。
一般エントリーに加え、メンバー限定の先行エントリーと二次抽選が行われるため、合計3回の出走権獲得チャンスがあるからだ。
しかし、先行エントリー枠も二次抽選枠も、その抽選倍率が非常に高いため、《落選チャンスが増えるだけ》というような状況にもなっていた。
僕は、一昨年までずっとプレミアムメンバーだったのだけれど、4年連続落選(4×3=12回の落選)に加え、東京マラソン2020が中止になったことで、脱会を決めた。
東京マラソン2020の出走予定者は、東京マラソン2021に優先的に出場ができるため、一般ランナーの出場門戸は、ますま狭くなると思ったからだ。
ところが…。
コロナウイルスが進行するに従い、状況は大きく変わってしまった。
東京マラソン2021は、予定していた今年3月に開催ができず、10月に延期。
しかし、依然としてコロナ禍は収まる気配を見せず、それに伴い、事態は思いもよらなかったような状況になる。
僕は、このお知らせを見て、目を疑った。
な、な、なんと、ONE TOKYOのプレミアムメンバー全員が追加当選!と書かれていたからである。
しかも、それだけではまだ欠員が生じるため、都民エントリーをしたランナーも追加抽選が実施されるという。
なんとも凄まじい、出走枠の超デフレ現象だ。
原因は、東京マラソン2021において、海外在住ランナーの受け入れができなくなったことらしいが、いったいどれだけ海外ランナー枠があったんだ?と思うレベル。
あぁ、プレミアムメンバーを退会しなきゃよかったなぁ…。
僕は、一応東京都民なので、まだ都民エントリーで出走の夢は繋がっている筈だったのだけれど、実際、僕の出走可能性はゼロ。
東京マラソン2021のエントリーは、例年と異なるスケジュールで、変則かつ超短期的に実施されたため、僕は、それを逃してしまっていたからである。
僕は、自分のバカさ加減を呪った。
東京マラソン出走の敷居がこれほどまで下がることは、今後永遠にないと思われるだけに、一生の痛恨だ。
コロナ禍は、一向に収まる気配がなく、オリンピックの強硬開催で、さらに爆発する可能性まである。
だから、10月に東京マラソンが実施できるかどうか、その状況は極めて不透明。
とはいえ、東京マラソンの出走権を得ていれば、日頃のモチベーションも変わっていた筈で、それだけでも大きな価値があったのになぁ…。