ランと餃子は相性がいい。
餃子店を巡りながらのマラソンについては、前回のエントリーで書いたのだけれど、それだけのタッグではない。
アフターランにおいても、餃子は、実に魅力的。
小麦粉の皮は炭水化物なので、ランで失った糖質を補給でき、具材の肉では、筋肉修復のタンパク質を、ニラやニンニクではスタミナを補える。
まさに、ランナー向きの完全食なのだ。
ということで…。
8)アフターランのハシゴ餃子で暮れた年末
12月。
大好きな横浜港ランの帰り道、久しぶりにに寄って、懐かしの餃子店をハシゴした。
その具には、ニンニクとニラがたっぷりと含まれている。ニンニク好きにはたまらない、スタミナ系の餃子だ。
食べたとたんに元気が出る、ニンニクがっつり餃子の「三陽」
具は、野菜系。ニンニクも入っているようなのだけれど、それよりも、生姜の味がガツンと効いている。皮のサクサク感としっとり感も絶妙で、実に味わい深い餃子だ。
焼き色の美しさに惚れ惚れする、焼餃子発祥の店「萬里」。
具は、肉、生姜、ニンニク、ネギのバランスが絶妙で、やっぱりとっても美味しかった。「三陽」や「萬里」が野菜系の餃子だったためか、肉の味わいがとても印象に残り、食べ終わったあとも、幸せな気分になった。
子供の頃から大好きだった「三幸苑」。
久しぶりに訪れ、その懐かしい味に感動したのだけれど、同時に12月末で閉店という情報も目にして、大きなショックを受けた。
しかし、その後訪れた友人の情報によると、近隣に、新たに開店するということが判明。
閉店の案内掲示を見る限り、本店はあくまで閉店という位置づけなのかもしれないが、実質的には移転ということになるのだろう。とりあえずは一安心だ。
年末。
友人と足柄峠走を行った帰りにも、餃子店のハシゴを実施した。
登戸の「よしだ」。
この店は、もっぱら、アフター山北峠走で立ち寄っていて、春の峠走でも、ひとり打ち上げを敢行している。
ニンニクと生姜が、ガツンと効いていて、峠走の疲れを癒してくれるし、ビールにも合う大好きな餃子だ。
ということで…。
餃子店を巡るのはとても楽しいのだけれど、餃子の魅力はそれだけじゃない。
2016年は、「焼く」楽しさも味わえた1年だった。
9)みんなで、そして、自分で焼くのも楽しい餃子!
7月。
餃子好きの友人から、「お取り寄せ餃子を持ち寄って、焼いて食べる」というイベントに招いていただいた。
「お取り寄せ餃子焼き焼きの会」。
その友人宅では、一昨年も、餃子イベントが行われているのだけれど、一昨年は、《餃子を包んで焼く》という、手作り餃子の企画だった。
僕は大の餃子好きではあるけれど、不器用なので、餃子包みが得意ではなく、この時は殆ど貢献できなかった。
しかし、お取り寄せ餃子を持ち寄って焼くのであれば、その点はクリアできる。
全国各地のさまざまな餃子を堪能し、どの餃子にも感動したけれど、とりわけ…。
いやぁ、もう、これが美味いのなんの。僕は、今まで何度も食べているのだけれど、何度食べても素晴らしい。もともと甘くてジューシーな餡が、チーズと融合することによって、絶妙な味わいを醸し出す。いやはや、これは感動の味だ。
「ぎょうざの宝永」のチーズ餃子。
今回参加のメンバーが、こぞって激賞した絶品餃子だった。僕はとにかくこの餃子が大好きで、初めて食べた時から痺れている。
北海道からの空輸となるため、送料が高くなるのが難点なのだけれど、また、取り寄せて食べてみたいなぁと思った。
そして。
この1年で、僕が、一番焼いて、食べたのは、もちろんこの餃子だった。
東池袋「東亭」の生餃子。
僕にとっては、ほぼ主食といってもいいほど、今年も、焼いて、焼いて、食べまくった。
お取り寄せ餃子焼き焼きの会でも、もちろん、持参して焼いたのだけれど…。
焦がしてしまって大失敗。
火力や器財の勝手が違ったということもあるが、それは単なる言い訳。
僕の修行不足が原因で、参加者の皆さんに、東亭餃子の魅力を伝えられず、痛恨だった。
その後も僕は、東亭の餃子を買い続け、焼き続けているので、もしもいつかリベンジの機会があれば、この餃子の正しい、そして素晴らしい魅力を、友人に伝えたい。
…2016年は、沢山の餃子本が発売された年でもあった。
10)餃子バイブルの当たり年!
まずは、2月。
「餃子Walker」。
2014年に発売された「Tokyo Walker」11/25号の再編集版ではあるのだけれど、餃界最新情報や、新店なども掲載されている。
首都圏地区の餃子好き必携の1冊だ。
ただ、この本の発売から、もう1年になろうとしている。餃界の移り変わりは激しいので、続編として、「餃子Runner」の発売希望w
夏には、「関西ウォーカー」で、餃子特集も組まれた。
これは関西圏限定の地域雑誌なので、以前だったら、首都圏地区では入手困難だった*1
しかし、今では、インターネットで、全国どこからでも簡単に注文でき、なんと、発売日当日入手も可能。
いやはや、いい時代になったものだ。
「dancyu」でも、2年ぶりに餃子特集が組まれた。
今回は、餃子メインの特集ではなかったのが、ちょっと残念だったのだけれど、それでも、流石はdancyu。読み応えのある内容に仕上がっていた。
GW(Gyoza Week)には、新刊本も発売。
「餃子の教科書」と「アンソロジー餃子」。
「餃子の教科書」は、餃子レシピ、餃子店の紹介に加え、ディープな餃子情報が満載の1冊。
「アンソロジー餃子」は、その名の通り、餃子に関するエッセイを集めた珠玉のアンソロジー。
執筆陣には、希代の作家たちが名を連ねて、餃子愛を綴っている。実に読み応えのある本で、読むと、また、餃子が食べたくなる。
そして、7月には、史上最高、最強の餃子レシピ本が発売された。
そう。「餃子の創り方」だ。
今や、ミシュラン三つ星の店よりも訪店が困難になってしまった、《蔓餃苑》苑主、パラダイス山元さんによるレシピ本。
「作り方」ではなく、「創り方」というところがポイントで、パラダイス山元さんならではの、オリジナリティ溢れる創作餃子の数々が並ぶ。
《蔓餃苑》のレシピを公開してくださったことに、興奮、感激する1冊なのだけれど、読んでいると、また、蔓餃苑に行きたくて行きたくてたまらなくなってしまうのが、切ないところ。
4年前。
僥倖にも、蔓餃苑を何度か訪れることができたことは、僕の一生の思い出。
今は当時よりもさらに壁が高くなっているので、もう、無理だろうなぁ…。
*1:都内の大手書店では、一部地方誌も取り扱っているが、店も部数もかなり限定される。