餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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「ベスト・キッド」は大人だけで見ても楽しめる…けれど。

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週末に鑑賞。

上映館の9割以上が「吹替」のみの上映となっていることから、この映画が《子供向け》《ファミリー向け》であることは間違いないと思う。休日の昼間などに見に行くと、きっと、客席は子供たちで溢れているのだろう。
ただ、基本的に《子供向け》ではあっても、決して子供だけを対象にしたものではないと思い、見に行くことにした。きっと客層が違う筈の「字幕」上映館、かつ「夜間」の回を選んで。
その思いは、ほぼ間違っていなかった。
この映画は、かつて大ヒットしたシリーズのリメイクであるようなのだけれど、恥ずかしながら(例によって)僕はオリジナルを見ていない。それでも十分楽しめた。
ただ、疑問もある。原題は「the Karate Kid」であり、その名からわかるように、オリジナルでは「空手」がメインの映画だ。それが、この映画では「カンフー」に変わっている。ジャッキー・チェンが出ているのだし、舞台が中国なのだから当然なのだけれど、それなら「the Kung-fu Kid」にすべきではなかったのか。
と。そんな細かいこと(?)にこだわっていては、こういった《子供向け》の映画は楽しめないのだろう。
映画本編は、それなりに面白かった。「字幕」「夜の回」を選んだのは正解で、子供の姿は全くなく、落ち着いた大人たちで満たされていた。1人の客も結構多かったように思う。
観客が大人たちばかりだったせいか、反応も落ち着いていて、大きな笑いが起きることはなかった。子供たちで満たされる筈の吹替版では爆笑になったんじゃないかと思える部分もいくつかあり、それで見ていたら結構印象が変わったような気がする。
ストーリーは単純。「いじめられっ子」だった少年(ジェイデン・スミス)が、カンフーの師匠(ジャッキー・チェン)と出会い、心も身体も強くなっていく、それだけの物語。少年のラブロマンスや、最後のカンフー大会のシーンなどはベタすぎるような気もするが、全篇に溢れる壮大な中国の風景に酔っていたこともあり、意外と飽きずに楽しめた。
ジャッキー・チェンはその持ち味であるコミカルな魅力を極限まで抑えたシリアスな演技を貫いた。最初は「あれっ?」と思ったが、新味があって良かった。
そして、ジェイデン・スミスが意外にも良かった。以前「地球が制止した日」で見た時は、良い印象がなかった記憶がある*1ので、実はあまり期待していなかった。それだけに、今回は感心した。
一見、少女のような風貌をしていることもあって、何となく弱々しい印象を受けたのが、みるみる変わっていくのは素晴らしい。父ウィル・スミス譲りの陽気な持ち味も随所に生かされていて、今後の作品にも注目したくなった。
映画本編を見終わって思ったこと。
「大人だけでも十分楽しめる映画」だが、「小学生ぐらいの男の子と親子で見に行く」シチュエーションが間違いなくベスト。映画を見終わった後も、きっと親子で盛りあがれる筈だ。そういった家族構成の方には超オススメ。

映画本編に対して、特に大きな不満はないのだけれど、このパンフレットは、かなりいただけない。映画雑誌の付録程度の内容しかなく、これで600円とは、ボッタクリもいいところだ。

特に酷いのが、このキャスト紹介ページ。なんと3人しか出ていない。ジャッキー以外の中国人は完全無視。ストーリー上、重要な敵役の少年や師範はおろか、主人公ドレ・パーカー(ジェイデン・スミス)の恋人役まで紹介ゼロなのである。これはあんまりではないか。
そのくせ、エンディングテーマ曲を歌っているジャスティン・ビーバーのインタビューに1ページも割かれているのだ。映画ファンを舐めるにもほどがある。
ジャッキー・チェンやジェイデン・スミスのファンならばそれなりに納得できるのかもしれないが、個人的にはかなり不満が残った。

*1:その時のエントリーを見直してみると、「何なんだこのガキ」なんて書いているw


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