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半端じゃない緊迫感に痺れまくった「ハート・ロッカー」

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あの「アバター」に打ち勝って、作品賞や監督賞などオスカー6部門を受賞した話題作。それまではあまり興味を持っていなかったのだったのだけれど、受賞後はいてもたってもいられなくなり(ミーハーだねぇ…)先週末に鑑賞。

結果、見に行って良かった。流石はアカデミー賞だと唸ることしばしの2時間だった。以下は、例によって感想をつらつらと*1
物語は、2004年のイラク、バグダッド郊外を舞台に描かれる。アメリカ軍爆発物処理班を描いた戦場映画だ。
その前年にブッシュ大統領による「大規模戦闘終結宣言」がなされているが、武装勢力などによる抵抗は続いており、戦争が終わったわけではなかった。その証明は、オープニング後10分、最初のサプライズで示される。
僕はこの瞬間に唖然とした。
まさにこれが「戦場」なのだ、そして「爆発物処理班」の過酷さなのだということを思い知った。そしてその思いは、映画のラストまで続いていく。
とにかく、物語全篇を流れる緊迫感が半端じゃない。息も抜けないとはこのこと。
街じゅうに溢れる「爆発物」と向かい合い、それを取り除いていく激務を背負った軍隊。ほんの一瞬の遅れやたったひと操作のミスが、即、そのまま死に繋がっていく。緊張しないで見る方が難しい。
こんなに緊迫した場面ばかりを見せられると、途中で疲れてしまうのではないかと思ったが、僕の場合、それは感じなかった。登場人物たちの「熱い想い」が胸に迫ってたまらなくなったからだ。
物語の中心を担うのは、3人の若い兵士たち。ウィリアム・ジェームズ一等軍曹(ジェレミー・レナー)、J・T・サンボーン三等軍曹(アンソニー・マッキー)、オーウェン・エルドリッジ技術兵(ブライアン・ジェラティ)。
この3人を演じたのは、ハリウッドではまだまだ無名の俳優。しかし、その演技は熱く、僕の胸に突き刺さった。
途中、ハンドカメラを使用した映像が、所々に織り込まれている。この兵士たちが撮ったドキュメンタリー映画のようにも見える演出だ。臨場感を高めるこういった演出が、これまた素晴らしい。
戦場を舞台にした生々しい映画だから、途中、目を覆うような描写もあるし、息を抜ける場面は殆どない。だから、「アバター」のように、誰にでも安心して薦められるような作品ではないけれど、テーマに共感できる人にとっては、必見だと思う。
戦争映画好きの後輩に、是非とも感想を聞いてみたい。


パンフレットには、アカデミー賞受賞の報が盛り込まれていた。この映画は、日本で3月6日から公開されていたから、受賞を受けて刷り直したということになる。凄いなぁ。
※ちなみに、タイトルの「ハート・ロッカー」は兵隊用語。「行きたくない場所/棺桶」という意味のようだ。

*1:ネタバレには気をつけているつもりだけれど、予備知識なしで鑑賞されたい方にはスルー推奨。


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