餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や雑誌の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

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汝、落下を畏れるなかれ この美しき世界を仰ぎ見よ

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何より、このキャッチコピーに、惹かれた。
美しい世界遺産の数々が、CGではなく実写で出てくるということで、それも楽しみだった。以前から見たかった映画だったのだけれど、ロードショーでは見損なってしまっていたのだ。
ということで、DVD化を待って、週末にレンタル観賞。

「落下の王国 - The Fall -」(2006 イギリス/アメリカ/インド合作)

映画「落下の王国 - The Fall -」オフィシャルサイト

ひとことで言うと、「映像美」の映画ということに尽きる。映画館で見ていたら、その風景の美しさに、息を呑んでいたのではあるまいか。それほどまでに、画像のクオリティは高く、美しい。
流石は、24ヶ国以上のロケーション、13の世界遺産を巡って、4年もかけて撮影した映画というだけのことはある。ファンタジー好きにはたまらないシチュエーションなのだろうと思う。
ただ、僕はどうにものめり込めなかった。
骨折して動けなくなった青年が語る寓話が、この映画のカギになる。それはわかった。青年の寓話は、とある目的をもって少女を動かすために作った、都合の良い話だ。それも理解できた。しかし、その後、寓話内の物語と現実がシンクロしていくところから、僕はちょっとのめり込めなくなった。風景の美しさは認めても、登場人物たちの心の動きが読み解けなくなってしまったのだ。
主演の少女は、抜群に巧かった。自然体の演技に僕はぐいぐい引き込まれた。しかし、その少女に寓話を語る、主演男優の青年に存在感がなく、それでちょっと興ざめ。
結局、何だかよくわからないまま、終わってしまった印象が強い。
「落下」は、確かにこの映画のメインテーマであり、最初から最後まで、数々の落下シーンが埋め込まれていたけれど、結局、それで何が言いたかったのか、僕にはよくわからなかったなぁ…。
おそらくこれは、僕の感受性が低いことによるものだろう。もっと素直に純粋な人ならば、映像の美しさとともに、物語の意図もきっちり読み取れるのだろう。そう思いたい。
観賞前の期待が大きかっただけに、個人的には残念な作品。


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