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圧巻の3部作フィナーレに痺れた「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」

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NYから帰国してすぐ、週末を待ちきれずに鑑賞。

147分もの長尺なのに、時を忘れて堪能した。
前作「ミレニアム2 火と戯れる女」のエンディングが、何としても3を見ずにはいられない、と思わせるものだったので、どういう衝撃的な展開が待ち受けているのかと思った。あっと驚くサプライズが待ち受けているのではないかと期待した。
しかし、物語は意外なほどゆっくりと流れていく。リスペット・サランデルは、実に魅惑的な天才ハッカーではあるけれど、「あの事態」から一瞬で復活できるような超人ではない。単なる1人の少女なのだ。しかし、それが良かった。
後半の法廷シーン。被告となったリスベットは、しおらしい姿で登場するのかと思いきや、第1作から貫き続けてきた《リスペットスタイル》で堂々と登場した。裁判官の心証を悪くするかもしれないのに。威風堂々、圧巻のスタイル。この反骨精神が、まさにリスペットの真骨頂だ。
それまで沈黙を貫き続けてきたリスベットが逆襲する瞬間。僕は手を叩きたくなった。法廷映画の名作は数々あれど、その名作たちに引けをとらないほど、胸がすく展開だと感じた。
もう一人の主人公であるミカエルも、この第3作目ではさまざまな危機に陥る。しかし、その危機と立ち向かいながら、リスベットの物語とクロスしていき、そして…。
圧巻の法廷劇を経たあと、「もう一捻り」あるのが素晴らしい。最後の最後までスリリングな緊張感が持続するのだ。
3部作を通して思ったことは、やはりこの映画は「ミレニアム1」と「ミレニアム2&3」なのではないかということだった。「ミレニアム1」は独立しても楽しめるが、「ミレニアム2,3」はセットで見ないと意味がないと思う。そして、3部作を通してみて、初めてわかることもある。やはり3部作全て見るべきなのだ。
北欧の叙情、骨太のストーリー、魅惑的な登場人物の数々。こんなに面白い映画なのに、上映館が少ないのが残念でならない。

主人公2人を取り巻く相関図。映画を見終わった後、改めて眺めると、この物語の重厚さを実感する。原作となった同題の小説は、各種ミステリーベストで書評家たちの大絶賛を浴びた作品。是非、これも読んでみたくなった。
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