餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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サンジョルディの日

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  • サンジョルディの日,世界本の日
  • 世界図書・著作権デー(World Book and Copyright Day)
  • こども読書の日
  • 地ビールの日
  • 国際マルコーニデー
  • 独立記念日,子供の日 (トルコ)
  • 寒の戻りの特異日

http://www.nnh.to/04/23.html


今日は本に関連した記念日が多い。


「サンジョルディの日」は、出版業界では特別な日で、昔はこの日に
多くのイベントが企画されていた筈だ。
かつては、書店店頭でも、看板や幟などが展示されていた。


しかし、今やこの記念日はほとんど風化してしまった気がする。
いや、「風化」どころか、そもそも浸透していたのかどうかも疑問だ。
175Rさえも変換できる*1ATOK2005の高性能変換をもってしても、
「三女ルディの日」と変換されてしまうのだから、その浸透度は推して知るべしと
言えるのではないか。


女性は愛する男性に本を、男性は愛する女性に花を贈る


というのがこの記念日の主旨だと思うが、今こうやって書いてみても、
無謀な企画だというのが正直な感想である。


好きな人へのプレゼントとして、本という商品はなかなか難しい。
恋人に喜んで読んでもらうためには、趣味趣向や読書傾向などを的確に
掴んでおく必要があるし、完璧に掴んでいたとしても、今度は、「相手が
既に読んでいる」というトラップが待っている。
それを乗り越えたとしても、ギフト商品を買うときにありがちな、《購入価格を
ブラインドしたい》という心理に応えられない*2のは、厳しいからだ。
しかし、それでも、まだ「本を贈る」というコンセプトだけであれば、仕掛けように
よって*3は、浸透できたのではないかと、僕は思う。
男性が好きな女性に花を贈るというのも、その行為だけを取ってみれば
昔から行われてきたことだし、それほど不自然ではない。
だから、これも仕掛けようによってはいい記念日になったはずだ。


サンジョルディの日の失敗は、「女性が本を」「男性が花を」贈りあう記念日
であったということだと思う。
バレンタインデーにしろ、母の日、父の日にしろ、日本でそれなりに普及している
記念日は、プレゼントの方向性がはっきりしている。
ホワイトデーというのは、無理矢理作られた記念日だが、それでも、
「バレンタインデーの返礼」という形の一方通行だから、成り立っているのだ。
もちろん、愛する人たちがプレゼントを贈り合うという風習もなくはない。
「結婚記念日」などは、お互いにとっての重要な日だから、それを意識して、
プレゼントを贈り合っている夫婦も多いだろう。


しかし、サンジョルディの日などという、異国の風習に従って、しかも、本と花と
いう大きな束縛を伴ってまで、プレゼント交換の儀式を行うほど、日本の恋人たちは
悠長ではない。
だから、この記念日は必然的に定着しなかったのではないかと、僕は思うのだ。

*1:「もーむす」が「モー娘。」に変換できるのは前に書いたが、この「いなごらいだー」にはもっと驚いた。

*2:通常商品であれば、「定価シールを剥がす」という行為がそれにあたるが、商品に定価が印字されてしまっている本の場合は、それができない。

*3:かつて大ベストセラーになった、村上春樹のノルウェイの森は、その装丁の素晴らしさから、ギフト商品としても大いに売れたという話がある。


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