餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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皐月賞

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いよいよ、待ちに待った皐月賞がやってきた。
ディープインパクトの伝説は、ここから本当に始まると言ってよく、
逆に言えば、ここで負けたら、伝説も何もなかったことになる。
それだけに、本当にこのレースは重要だ。


いくら三冠馬の器と言われようがなんだろうが、この皐月賞を
とらない限り、何があっても三冠馬にはなれないからである。


中山の短い直線で行われる多頭数のG1だけに、紛れは十分
考えられるし、後にダービーを制した多くの馬たちも中山では
苦杯をなめている。
他ならぬ武豊も「スペシャルウィークのような強い馬でさえ、
皐月賞は負ける(から安心できない)」というコメントを残して
いるのだ。


武豊は、皐月賞を2勝、ダービーを3勝している未曾有の騎手だが、
皐月賞-ダービーを連勝した馬はいない。
整理してみると、以下のような戦績だ。

  • 1993年 ナリタタイシン(皐月賞制覇→ダービー3着)
  • 1998年 スペシャルウィーク(皐月賞3着→ダービー制覇)
  • 1999年 アドマイヤベガ(皐月賞6着→ダービー制覇)
  • 2000年 エアシャカール(皐月賞制覇→ダービー2着)
  • 2002年 タニノギムレット(皐月賞未出走→ダービー制覇)


これまでのディープインパクトに対する武豊のコメントが慎重で
あったのは、3冠どころか春の2冠をとることさえもこれほど
難しいのだから、あまり煽って欲しくないという思いからで
あったとはいえまいか。
レースが近づくにつれ、そのニュアンスは多少変わり、ファンの
期待に応えたいといったようなコメントが増えてきた。
雑誌のコラムでは、「3冠の可能性」にまで言及もしている。
しかしそれは、競馬人気を考えた武豊ならではのリップサービスも
含まれているのではないかと、僕は思う。
この馬の出現で久しぶりに競馬が盛り上がっているところに、水を
差したくないという思いがある筈だからだ。


ディープインパクトは、これまでのレースを見る限り、無限の可能性を
秘める馬だけれど、それはあくまで可能性の世界に過ぎないと、僕は思う。
アグネスタキオンの時は、経験に裏打ちされた《絶対の安心感》があった。
それがこの馬にはないのだ。
もちろん、強いことは間違いないと思うが、未経験であるシチュエーションに
対して本当に対応できるのかどうしても不安がつきまとう。


多頭数の馬混みに呑まれた時、ハイペースになった時、この馬は
実力を出し切ることができるのだろうか。
2戦目の若葉ステークスは、レースの結果だけ見るとハイペースの
ように見えるが、あれは前の2頭が勝手に飛ばしただけであって、
後ろの馬までハイペースになったわけではない。


だから、本当のハイペースで、そして馬群の中でレースをしたことが
ないディープインパクトには、不安が残るのである。
アグネスタキオンの時は、違った。
多頭数もハイペースも道悪でさえもこなしており、しかも、
先行抜けだしができる脚を持っていた。
怪我さえしていなければ、あの馬こそ3冠の器であったという思いは
今でも変わらない。


7枠14番を引いたのは強運で、揉まれにくい、いい枠順だと思う。
しかし、この枠だから揉まれない、不利を受けない、という証明には
ならない。現に昨日のハットトリックにしても、8枠15番という
外枠だったにも関わらず、大きな不利を受けているではないか。
いざ、揉まれたり挟まれたりした時に、それをはねのけて突き抜ける
ことができるかどうかについては、全くの未知数だ。
小柄な馬だけに、それは本当に心配である。
その不利を出来る限り避けるためには、常に大外を回り続ける
しかないのだが、果たして武はその戦法をとるつもりなのだろうか。


不安ばかりを書いてきたが、しかし、それでも、僕は
ディープインパクトで、夢を見たい。
裏付けのない可能性だけれど、逆に言えば、それは未知の魅力が
まだ隠されているという夢に賭けたいのだ。
ここを勝てば、マスコミ先行ではなく、名実ともにスターホースに
なりうる資格がある。
21世紀の天馬になって欲しいという願いもこめて、ディープインパクト本命。


相手が実に難しい。
絶好調横山典弘が乗るアドマイヤジャパンは、過去ディープインパクトに
最も迫った馬であり、確かに魅力はある。
しかし、この馬には出遅れの危険性があり、中山の大歓声の中で、
前走のようなスムーズな競馬ができるかどうかは疑問だ。
惨敗をすることはないかもしれないが、ほぼ完璧に乗った前走で
負けている以上、逆転までは難しいのではないかと思う。


同じ弥生賞組ならば、マイネルレコルトの方に魅力を感じる。
前走は、実にチグハグな競馬であった。
前半あれだけ引っかかった競馬をしながら、3着に残ったことに
僕は大きく魅力を感じる。
弥生賞より当然ペースは速くなるだろうし、叩き2戦目で良化が
見込める今回、スムーズな競馬ができれば、十分好勝負できるの
ではなかろうか。
ディープインパクトに不利があった時は、前に行くこの馬の
残り目まであると思う。


これまで連対を外していないローゼンクロイツは、混戦向きの馬だ。
ある程度前に行ける脚を持っているし、馬混みも苦にしない。
大一番でのアンカツ騎乗も(今年不調とはいえ)魅力的だ。
逆転までのイメージは浮かばないが、連下としては押さえて
おきたいタイプである。


ビッグプラネット。
まさにその名の通り、今回最大の惑星馬と言っていい。
前走、ゲートを出たとたんに2馬身も先行していたのには驚いた。
前走後、「とにかく一刻も早くゲートを出ようとする馬」と武が
コメントしていたが、この図抜けた先行力は大きな武器だ。
しかし、その反面不安点も多い。
なぜ、前哨戦を使わなかったのか。
アーリントンCからの直接参戦は、意図されたものだというが、
わずか2戦のキャリアでこの大舞台に臨むというのに、初距離、
初コースのハンデは決して小さくない。
加えて、武豊からの乗り変わりもマイナスだ。
もともとこの馬は蛯名が騎乗する筈であったが、ダンスインザモアが
権利をとってしまって、蛯名に振られてしまった。
蛯名が乗っていたとすると、今度はESP*1があるから、
それはそれで問題だったのだけれど、よりによって大先生騎乗とは…
大好きなロンドンブリッジの仔であり、POG馬だったダイワエルシエーロの
下だから、応援する気持ちはあるが、馬券的には恐くて買えない。切り。


蛯名が選んだダンスインザモア。ESPの炸裂は心配だが、最後の
枠入りになる大外であれば、可能性は低いかもしれない。
ただ、この馬の場合は、前走があまりにもうまくいきすぎた感じ
がするので、今回は試金石になる。
ダンスインザダーク産駒だけに、本当の勝負は距離が伸びてくる
秋以降(特に菊花賞)こそが狙い目なのではなかろうか。


デムーロで人気のヴァーミリアン。
前走の成績を度外視すれば、確かに狙い目が立たないことはない。
しかし、前走の負けがあまりにもふがいないし、8kgの体重減で
負けているだけに、叩いての上積みというのも疑問だ。
ラジオたんぱ杯2歳Sは確かに強かったし、ローゼンクロイツにも
先着しているが、逆に見ると、あのレース以外は、強烈にここで
推せる要素が見つからない。
デムーロは確かに恐いが、人気と実力のバランスが合ってない
と思えるだけに、強気で狙う気になれない。これも消す。


ディープインパクトの差しが決まると想定した場合、前に行く
マイネルレコルトに迫る候補として、ディープインパクトと
一緒に追い込んでくると思える馬を狙う。


1枠という枠順は良くないが、今年冴えに冴える福永鞍上で
上手くこなしてくれそうなアドマイヤフジと、デュランダルで
培った大外一気戦法を生かした池添鞍上のペールギュント。


◎ディープインパクト
○マイネルレコルト
▲ローゼンクロイツ
△ダンスインザモア
△アドマイヤフジ
△ペールギュント
消ヴァーミリアン
消ビッグプラネット

*1:蛯名スペシャルの略。ここ一番の舞台でゲートから出遅れること。


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