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スポーツ誌「Number」初の将棋特集!《藤井聡太と将棋の天才。》が圧巻すぎる件

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昨日、ようやくゲットできた。

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Number(ナンバー)1010号「藤井聡太と将棋の天才」

「Number」1010号。《藤井聡太と将棋の天才。》特集号だ。

僕はこれを、その発売日である9月3日に入手するつもりだった。

しかし、当日の夜に買いに行ったら、近所のコンビニや書店では、どこもかしこも売り切れ。

いつもの号なら、余裕で並んでいるのに…。僕は大いに焦った。

昨日、あちこちの大手書店に電話で確認しまくった結果、ようやく、在庫のある店を発見。取り置きをして貰って、わざわざ電車で買いに行った。

それぐらい、この雑誌は売れている。

通常、雑誌という媒体は《売り切り》が前提であり、書籍のように重版されることは滅多にない。

しかし、今号は別格。

発行元である文藝春秋は、発売日当日に3万部の増刷、5日も5万部の増刷を決め、累計発行部数が20万部に達した。

同誌が20万部を超えるのは、2014年のサッカーW杯特集以来の快挙とのこと。

出版不況の昨今、特に、雑誌が極めて売れなくなっている時代に、これは凄い、本当に凄いことだ。

企画力さえあれば、まだまだ《雑誌》も捨てたもんじゃない。そんな元気を与えてくれる。

「Number」は、スポーツグラフィック誌の筈なのに、なぜ将棋特集…?と思う人がいるかもしれない。

しかし、「Number」は、単純なスポーツ雑誌とは一線を画している。

スポーツを、そして、その世界に生きるアスリートたちを題材にした総合誌なのだ。

僕は、この雑誌の定期読者ではないが、そのコンセプトは理解している。

2ヶ月前…。

村上春樹先生のインタビュー目当てで買った号の特集は、「メンタル・バイブル」。

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作家(そしてランナー)村上春樹ロングインタビュー「いま走ること、書くこと、そして大きなヤカンについて」が素敵だ! 

アスリートたちの《心の秘密》《勝つ心》にスポットを当てたものだった。

そう考えた場合、朝から深夜(時には未明)まで、知力と体力を振り絞って熱戦を繰り広げる棋士達たちは、まさにアスリートと言えるのではないか。

記事の内容については、取材力に定評のある「Number」なので、もちろん申し分ない。

最年少二冠となった藤井聡太先生本人のインタビューに加え、藤井先生にタイトルを奪われたばかりの、渡辺名人や木村九段の取材記事も収録。

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目次には、将棋界のスーパースター達に関するドキュメントが並んでいる。

それらを読んでいくと、まさに、棋士のメンタルは、アスリートそのものであるということがわかる。

たとえ将棋に興味がなくても、「Number」の読者ならば、これらの記事にはきっと惹かれる筈だ。

羽生善治永世七冠は、直接登場こそしないものの、さまざまな記事で言及されている。

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将棋界において、数十年もの間タイトルを保持し続けた羽生永世七冠が、無冠になった時期、彗星のように現れた藤井先生。

僕は、何だか運命的なものを感じずにはいられない。

もちろん、羽生先生はまだまだ復冠の可能性があるので、《入れ替わり》ということではないのだけれど。

今号の「Number」は、どの記事も非常に読み応えがあるのに加え、写真もこれまた素晴らしい。

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専門誌である「将棋世界」では、見ることができないような棋士達の表情を捉えていて、素敵だ。

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羽生善治先生が、棋戦タイトル七冠を達成したのは、1996年2月。

それから、約25年の月日が流れ…。

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藤井聡太先生が、最年少でタイトル(棋聖)を獲得。

しかも、それからわずか1ヶ月で王位まで獲得し、あっという間に二冠。

未だ18歳であることを考えると、これからどこまで進化していくのか、計り知れない。

現在、将棋界の棋戦タイトルは八つ。

羽生先生が七冠を達成した時には存在しなかった、叡王戦が増えている。

藤井先生ならば、またしても《史上初》《前人未踏》の八冠さえ、夢ではないと思える。

その時はきっと、「Number」もまた、将棋の再特集を組んでくれる筈だ。

そう考えると、なんだかちょっとゾクゾクしてきた。

現状、この「Number」誌は、amazon品切中。

マーケットプレイス扱いの高値になってしまっているが、Kindle版ならばすぐに入手して読むことができる。

ただ、雑誌版が欲しい人も、焦らなくていい。

例によって、転売屋たちがメルカリに出品しているけれど、そんなものを注文しなくても、大丈夫。

もう少し経てば、書店にもamazonにも、増刷分が入荷する筈だ。


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