将棋ファンなら誰でも…いや。将棋のことを少しでも知っている人なら誰でも、知らない人はいない、羽生善治九段。
今でこそ無冠に甘んじているけれど、これまでに獲得したタイトルは、通算99期。
近年に始まった「叡王」位を除く、全てのタイトルの永世称号を獲得し、永世七冠。
そして、国民栄誉賞受賞者でもある。
将棋界は、今でこそ藤井聡太五冠一色というムードになっているけれど、羽生永世七冠は、かれこれ20年以上、トップに君臨し続けてきたことを忘れまい。
しかし…。
そんな羽生九段が、昨年度の順位戦で、29年間守り続けたA級の座から陥落。
僕は大きなショックを受け、羽生先生が、今期をどのような形で迎えられるか、大いに心配していた。
羽生九段と同世代である森内俊之永世名人が、2017年にA級陥落後、フリークラスに転出(順位戦からの脱退)した経緯があるからだ。
A級順位戦の最終局直後に、記者から、「来期の予定は…?」と尋ねられ、去就を名言していなかったから尚更。
順位戦から脱退してフリークラスになっても、他の棋戦では指すことができるが、将棋界最高の栄誉である、名人位の獲得はできなくなる。
何より、将棋棋士全員が鎬を削り合う順位戦から、羽生先生の名前が消えてしまうのは、時代の終わりを感じるようで、何だかとても寂しい。
ということで、本当に心配していたのだけれど、そんな僕の不安は杞憂に終わった。
今年度も、コンディションを整えて、順位戦に参加。B級1組で戦ってくれることを宣言されたからだ。
B級1組は、兼ねてから《鬼の棲家》と言われており、毎年の昇級争いは激戦になるが、羽生先生ならば、1期でA級に復活することを確信している。
そんな羽生先生が…。
昨日4月2日から、突如Twitterを開始された。
いやはやこれは驚きだ。
羽生先生は、これまで、奥さんである羽生理恵さんのTwitterアカウント(@yuzutapioka)経由でコメントを出されることがたまにあった。
ABEMAトーナメント企画の限定Twitterアカウント「チーム羽生」の一員としてツイートされることもあった。
しかし、このタイミングで、羽生先生自らがTwitterを始められるとは思ってもみなかった。
記念すべき、最初のツイートはこれ。
2022年4月2日
— 羽生善治 (@yoshiharuhabu) 2022年4月1日
8時23分
将棋棋士の羽生善治です。
Twitter始めます。
どうぞよろしくお願い致します。
日本将棋連盟 羽生善治
Twitterを開始した年月、日時を呟いている。
いかにも羽生先生らしい、真摯なツイートだなぁと思う。
僕がこのエントリーを書いているのは、4月3日の未明だから、まだ、羽生先生のTwitterアカウントが誕生してから、24時間も経っていない。
それなのに、現時点の羽生先生のフォロワー数は、驚くなかれ…。
17.8万人!
これまでの将棋界トップは、加藤一二三(元)九段の、17.2万人。
加藤先生が、アカウント開設から10年かけて積み上げてきたフォロワー数を、たった1日で超えてしまった。
フォロワー数は、僕がこれを書いている間も増え続けているので、今日じゅうには20万人突破も確実だろう。
いやはや凄い。本当に凄すぎる。
開設以来、現時点までに羽生先生がツイートされたのは、さまざまなお知らせなどにとどまっている。
しかし、その中には、藤井聡太5冠と対談した記事へのリンクなどもあるので、目が離せない。
藤井聡太五冠と
— 羽生善治 (@yoshiharuhabu) 2022年4月2日
の対談です。
よろしくお願いします。 https://t.co/novTQixEbW
奇しくも…。
昨日、新年度のABEMAトーナメントが開催され、ふたたび《チーム羽生》のTwitterアカウントが始動している。
みなさん、こんばんは。
— チーム羽生 (@abT5_habu) 2022年4月2日
ABEMAトーナメントのチームトワイライトゾーンでツイッターを始めました。このチームは昨年と同じく、佐藤紳哉七段、中村太地七段、私、羽生で構成されています。 これから様々な事を投稿して行きますのでどうぞ宜しくお願い致します。 pic.twitter.com/6Oit5pjy0s
しばらくは、二本立てで羽生先生のツイートを楽しめることになるわけで、羽生ファンとしては至福の日々となりそうだ。
羽生善治先生の個人アカウントでは、今後、対局前後のツイートが期待できる。
羽生先生は、いったいどんな思いで対局に臨み、対局後、どんな思いを抱かれているのか。
そんなつぶやきが読める(かもしれない)と思うと、僕は、今からワクワクして仕方がない。