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ショック…。羽生善治九段、29年間守り続けた順位戦A級から降級決定…。

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将棋界には、現在8つの棋戦があるが、その中で最も伝統があるのは、名人戦。

棋戦の格付けでは(賞金額の関係で)竜王戦が最上位とされているけれど、実質的にはそれと同格に扱われている。

名人戦には、A級、B級1組、2組、C級1組、2組という5つのクラスが設定されている。

クラス毎に1年間戦って順位を競い、上のクラスに上がっていく(あるいは下がっていく)ことから、《順位戦》と呼ばれている。

基本的に、プロ入りした棋士は、全てC級2組からスタート*1となる。

将棋界では、ほぼ無敵と言っていい「あの」藤井聡太竜王(叡王・王位・棋聖)が、A級ではなくB級1組に在籍しているのは、毎年1階級づつしか昇級できないからだ。

そんな順位戦で、これまで29期連続(名人在位9期含む)でA級の座をキープしてきた羽生善治九段が、昨日は正念場を迎えていた。

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前期の成績が悪かったため、A級8位になってしまった上に、今期もここまで2勝5敗。

昨日は、9位の永瀬王座との直接対決となっており、これに負けると、3月開催の最終戦を待たずに、B級1組へ降格決定という大一番となっていたのだ。

羽生九段は、永瀬王座との相性が実に悪く、これまで4勝11敗。難敵だ。

ここまで大きく羽生九段が負け越している相手は、藤井竜王以外だと、永瀬王座ぐらいではないか。

羽生九段ファンとしては、非常に心配だったのだけれど、ここ一番の大勝負では、底知れない強さを発揮してきた羽生先生だから、何とか踏みとどまってくれると信じていた。祈っていた。

だから、昨日は朝から仕事をしていても、羽生先生の状況ばかりが気になっていた。

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休憩時間、ランチタイム、帰宅途中と、はらはらしながら将棋連盟モバイルアプリで、その棋譜をチェックし…。

帰宅後は、YouTubeで対局Liveが開始されていたため、固唾を吞みながらそれを見守っていた。

中盤以降は、永瀬王座優勢で進んでいたものの、その後、羽生九段にもチャンスが出てきたので、何とか逆転してくれないかと願い続けて見ていたが…。

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22時22分。

羽生九段は、永瀬王座がこの局面から6九角と打ったのを見て、静かに頭を下げた。

無念の投了だ。

僕は、その姿を見たら、切なくてたまらなくなった。

来期、A級に昇級してくる(筈の)藤井竜王との、順位戦での直接対決が見たかったのになぁ…。

羽生九段は、対局後のインタビューで、来期の意向について「特にまだ考えていないので。次の一局に全力を尽くしたいと思います」と語っている。

B級1組に残って返り咲きを狙うのか、それとも、順位戦からの脱退(フリークラス宣言)をしてしまうのか。

米長邦雄先生や森内俊之先生は、A級からの陥落を機にフリークラス宣言をしてしまったから、その可能性もゼロではない。

ただ…。

他の棋戦での戦績を鑑みると、羽生先生は、まだまだ十分A級で戦える筈。

それなのに、フリークラス転身というのは、あまりに寂しい。

是非とも順位戦に残って、A級に返り咲いてくれると信じている。

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*1:順位戦に参加できないフリークラスでプロ入りした棋士の場合も、順位戦に編入できた場合は、C級2組からの参加となる。


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